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すべてを伝えようとすると、かえって何も伝わらない
「何も伝えないことへの一番の近道は、すべてを伝えようとすること」
"The fastest way to teach someone nothing is to try telling them everything" - the plumber in my house right now, discussing science communication.
— Susanna L Harris (@SusannaLHarris) December 3, 2020
(どこかで聞いたような気がするので引用だと思うのだが、検索しても出てこないのでひとまずツイートだけ貼っておく。)
皮肉っぽい言葉なので日本語に訳すと回りくどいが
すべてを伝えよう・教えようとすると、かえって何も伝わらないということを言いたいのだと思う。
確かに、何かの専門家であればあるほど、一般人や初心者にその分野を説明するのが下手、ということがある。
詳しい人は「虫の目」で見ている。一見しただけではわからない複雑さや、物事のつながりを理解しているから、話を簡略化されると「厳密には違うんだけどな」「そもそもこれが関係しているんだけどな」ともどかしく感じてしまう。
でも初心者は「鳥の目」で見ているのだ。鳥に対して「虫の目線」で語りすぎると何の意味もない情報になってしまうし、かえって誤解を生んだり、興味をなくされてしまう。
もちろん状況や分野にもよりけりだが、相手のレベルや目的に合わせて、ある程度簡略化して伝えることが、お互いにとって有意義なのだ。まあ簡単ではないのだけど、意識するだけでもマシである。
スコット・ヤングもこれに似た話をしていたので気が向いたら今度紹介しようと思う。
今日はとっくに寝る時間を過ぎてしまったから、床につくことにする。
2020年12月4日 東京都祖師ヶ谷大蔵より
もえん