#5 バッグを盗まれるハプニングにも教訓あり
Nomad Universityへようこそ!
世界を旅するデジタルノマドのあきな(@beakinaself)です。
わたしは旅の途中で出会った世界中のデジタルノマドにインタビューして、彼らが旅の途中で遭遇した「とんでもない体験」や「おもしろい体験」などをお伺いしています。彼らの非日常体験はとってもおもしろいので、興味あるひとはぜひこの記事を読み進めてくださいね。
前回の記事では、旅に必要なものは実は限られているというお話で、持ち物を3つ選ぶとしたら、iPhoneとAirpodと写真とおっしゃってました。これは、旅先でバッグを盗まれたことで得た気づきでもあるそうです。
第5回目の連載である今回は、旅のハプニングについてお話いただきました。タレックはどんなハプニングに巻き込まれたのでしょうか。
本インタビュー記事では、6回の連載でお届けしています。
#1 ニューヨークの会社員がノマドになったきっかけ
#2 旅を通じて「自分が何者か」を知る
#3 旅先のコミュニティを育て社会的影響力を持つ
#4 旅に必要なものとパートナーの探し方
#5 バッグを盗まれるハプニングにも教訓あり(今この記事を読んでいます)
#6 人をつなぎ誰もが輝ける世界にするのが使命
この記事の目次は以下の通り。
1.バッグを盗まれた話が講演のネタになる
旅先でのハプニングについて話したいと思います。
私はそれまでアフリカやアジア、南米など、みんながなかなか行かないような場所にも行ったりしたのですが、よく「なぜトラブルに遭遇しないのか?」「そこに行くのは怖くないのか?」と聞かれます。ありがたいことに一度も大きなトラブルに巻き込まれた経験がなく、そのことを誇りに思っていました。
でも、バッグを盗まれた時は、旅のベテランでもちょっとした不注意でミスをするものだなと思ったんです。
その時、ちょうど「ノマドクルーズ」という500人が一緒に海を渡るノマドのためのカンファレンスで行う講演をすることになっており、自分の人生についてや、学んだことと合わせてNomads Giving Back!の創設を発表しようとしていました。
でもバッグを盗まれるハプニングによって、一部講演内容を変更したんです。
バッグを盗まれたのは最悪な出来事だけど、持ち物が減ったおかげで、自分が本当に必要としているものは何なのか、欲しいと思っているものほど必要がなく、実際には何も必要ないのではと思うまでになったという話を加えることにしました。
2.不注意でウガンダに不法侵入
もうひとつケニアでボランティアをしていたときに災難がありました。
ケニアの西の端から反対側のモンバサまで行くことになったのですが、それには何時間もかけて汗だくになりながら移動をしなければなりませんでした。
そこで私はちょっとした冒険をしてみようと、一度このまま西に進んでウガンダに行き、数日過ごしてカンパラからモンバサまで飛行機で移動することにしました。
朝起きてバイクタクシーをつかまえて「ウガンダに連れて行ってください。」とお願いしました。
想定では30分くらいのところ、かなり時間がかかったのですが、突然バイクが止まって「もう降りていいよ。」と言われました。
「どういう意味ですか?ウガンダに入国するために、国境まで連れて行って欲しいと頼んだんですが。」と尋ねると、「もうあなたはウガンダにいます!ウガンダへようこそ。」と言うんです。
「ちょっと待って、入国手続きはどうすればいいのか?」と聞くと「それは省略した。」と。ビザのお金を払わなくてよくなったので、節約することができた分をチップとして払って欲しいと言われ、困ったことになったと思いました。
私はうっかり国境警備を通らずに不法入国してしまったんです。
必死に「国境まで戻ってくれ。」とお願いするのですが、もう入国しているから自由だと言われて困っていると、このやりとりに気づいた警察が近づいてきて、何が起きているのか調べ始めました。
私は正直に「すみません、不法入国してしまいました。ただ、国境に戻って料金を払いたいだけなんです。」と告げると、警察とドライバーはウガンダ語で何かを話し始めました。
しばらく経ってからドライバーは国境に戻ると言ってくれました。彼は「もう少しで警察沙汰になるところだった」と怒っていましたが、怒りたいのは私の方なんです。だから「それはこっちのセリフだぞ。」と彼に対して言いました。
彼は「迷惑料として、料金を2倍払え。」と言ってきたんですが、逆に私も迷惑料として払ってほしいとやり合いました。
結局、私はウガンダに入ってしまったところから、歩いてケニア方面に戻って国境を越え、手続きをしてからウガンダに再度入国しなければなりませんでした。
ウガンダの国境に戻って正規に手続きをした私を見て、ウガンダの人たちから「こんなに早く戻ってくるなんて、ケニアはどうだった?10分くらいの滞在だっただろう!」と、からかわれました。
ウガンダの刑務所に入れられそうになった話は忘れられません。
大変な出来事でしたね。現地の人からしたら、”いいこと”をしたと思っていたのに、実際はその逆でよくないことしているとというのはよくあるハプニングですね。
ウガンダに行ったのは、私の人生の中で最高の週末旅行となり、すばらしい人々に出会うことができました。
ナイル川でラフティングをしたり、サッカーの代表戦でウガンダが土壇場で逆転勝利を収め、8万人のスタジアム全体がその場で国民的大パーティーと化したこともありました。
3.ハプニングからも学びがある
スペインでバッグを盗まれた話とウガンダに不法入国した話は、その時に得た教訓を、講演に織り込みました。そして、その講演ではNomads Giving Back!の立ち上げについても発表しました。
このような災難は、ノマドの旅にはつきものです。少なくとも私の個人的な旅においては感情のジェットコースターのようなもので、どん底に落ちた気分になります。
孤独を感じたり挫折を味わったり辛いこともありますが 、ジェットコースターなので、どん底の気分を味わうのと同じくらい、これまで体験したことのない素晴らしい出来事もたくさん起こります。
自分が求めてる理想を実現するためには、多少のトラブルや挫折も覚悟しなければならないと気づきました。
ええ、その通りだと思います。
自分の身に起きた出来事をどう受け取るかですよね。
例えば、コップに半分の水があるのをまだ半分以上あると思うのか、半分以下しかないと思うのか。
トラブルが起きた時も、ただ単に落ち込むのではなく、そこから教訓を得てまた前に進むことができるといいんだと思います。
4.すべての経験に意味がある
旅をしていると、いいこともあれば悪いこともあります。
でもそれはすべてが自分の経験です。失敗というのはなく、ただそれを経験したということなのです。なので、私は何が起こってもあまり悲観しないようにしています。
今回のタレックのハプニングは2つともハラハラするものでしたが、その後の講演会のネタとして教訓を織り込めたということだったので、結果的にいいことだったのかもしれません。
次回は、タレックの人生の最終ゴールについて伺います。
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