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大統領の名をもつ青紫の薔薇
【シャルル・ド・ゴール】
品種名: Charles de Gaulle
作 出: 仏、メイアン 1974年
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シャルル・ド・ゴールの花色は、青紫といってもよいほどのクールなラベンダー色。
四季を通じて咲く大輪系の薔薇である。
花型の華やかさと濃厚な香りが愉しめる品種で、花名の由来は元フランス大統領の名から。
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「青い薔薇」
恋人を喜ばせようと僕は摘んだ
赤い薔薇と白い薔薇を。
恋人はどちらの花束も受けとらない‥
彼女は青い薔薇を摘んできてねと言った。
僕は世界の半分をさまよった、
青い薔薇が咲く土地を探して。
作/ Rudyard Kipling (1865-1936)
『ジャングルブック』で有名な作家・詩人キプリングのこの詩では、青いバラは“この世に存在しないもの”として謳われている。
「恋人」は、あえて不可能を求めて、「僕」の愛を試そうとしているのだ。
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ギリシャ神話やアラビアンナイトでは、青い薔薇は「不在」をあらわし、ロシアのおとぎ話では「魔女に青い薔薇を贈ると願いが叶えられる」とされた。
古来、青い薔薇は物語や詩のなかで、神秘・愛・永遠の夢の象徴として伝えられてきたのだ。
現代の品種改良技術でついに実現された、夢の薔薇。(遺伝子操作により青色素をもつ品種をサントリーの子会社が作出している)
紳士諸君。
せっかくだからなかなか落とせない女性に贈り、その効果を試されては如何?