映画『さがす』
映画『さがす』を観てきました。
苦しくてもどかしくて。
この映画を見る前と後では少しだけ見える世界が変わるような。そんな映画でした。
本当の正しさとは何なのか。
正しいことが本当は間違っているのではないか。
見る角度を変えると、その正義が本当の正義ではないのではないか、と。
佐藤二郎さんの、
いつものあのコミカルなイメージからかけ離れた、物哀しい温かさをまとったあの役が、とても胸を痛め頭から離れません…。(福田監督の作品の二郎さんを見て気持ちを緩めたい。笑)
二郎さんはやっぱり素晴らしい俳優さんだって改めて感じました。
伊東蒼さんは、
『湯を沸かすほどの熱い愛』の鮎子役のイメージが強くあって、それ以来初めて拝見する作品でした。素晴らしかった。本当に。
伊東さんが泣く時は絶対に私も泣いてしまう。
最後のシーンは、楓の心の痛さが卓球の球の音と一緒に伝わってきて、すーっと静かに泣いてしまいました。
久々に鑑賞後にこんな喪失感と虚無感とぽっかり穴が空いたような感覚になりました。
わたしはこの映画に出会えて本当に良かった!
切ないことは切ないままに終わってくれるのは邦画では珍しいのかなぁ。
リアルを感じる、そんな映画でした。
いい感じに傷つけられた良作だと思います✌️