松井優征「暗殺教室」
こんにちは。最近、かっちりしたことを立て続けに書いていたので、たまには好きな作品について書こうと思います。
好きな作品を考えるとなかなか絞りづらいのですが、特に一つを挙げるなら松井優征先生の「暗殺教室」が好きです。その一作前の「魔人探偵脳噛ネウロ」も好きなのですが、主旨となる一年間を通した生徒たちの成長過程がとてもリアルで、大人たちが子どもたちへできることが描かれているようだからです。
松井先生の作品で一番好きなのは、必ず一人ぶっ飛んでいるのに主人公となる相手の成長を近くで見守るという点です。だいたいカモフラージュしているところ、そして、共感しないある意味屈強な精神を持っているところだと思います。強すぎると思います。脳噛ネウロという魔人も女子高生探偵と一緒にいながら、ほとんど本人にあれをこれを課題を出します。今連載されている「若君」の諏訪頼重も若君のためにあれこれと必要なことを迫ります。また、殺せんせーも同じように必要なタスクを子どもたちに課します、また、先生として生徒たちを受け止めもします。みんないい意味で怪しいです。
暗殺教室の魅力は殺せんせーのインプットとアウトプットの量だと思います。生徒たちの分析で一人一人に違う問題やテストを捻って、提示する。膨大な卒業アルバムを作る、全部個々に違う。人間じゃないけど、これからの生徒を見守るとはとても大変なのを伝えてくれるものだと思っています。
生徒を子どもたちと一緒になって本気で取り組む(たまに大人げない)、逆に良くないことをしたらそれ相応の罰を考える。雑な殺意は手入れをされる。こうして書くのは簡単だけど、実行の難しさを思うと本当に難しいことだと思います。
そして、子どもたちの選択、本当に納得のいく一つを生徒たちに決めさせる。この難しさは口で言うよりも繊細なことです。生徒の誰もがエリートの学校で「落ちこぼれ」と称されていますが、ひとりひとりの個性は本当に豊かです。運動や国語、家庭が得意、教科でないけどこういうのができる面白い発想ができるなど様々でした。とても魅力的です。対立が起きた時はそれはそれで納得のいくまで生徒同士でバトルする、唯々成長に必要な事のオンパレードで見ていてもっとこの漫画が知られたらいいのにと思わされます。
殺せんせーの最後の場面はなんとも穏やかでした。美しかったです。
実際に子どもたちと接する機会があったとき、できる限りの全力で子どもたちと遊びました。ただ、彼らのエネルギーはやはりチートかと思うぐらいに爆発的です。鬼ごっこするとそれがよくわかります。めちゃくちゃ笑顔で突撃、逃亡します。それはもうYEEEEEAAAAHH!!と元気いっぱいです。思い返すと感動するくらいです。
機会のある方はぜひに、暗殺教室を。
そして、子どもたちと全力で鬼ごっこをしてみては。(今は難しいと思いますが、落ち着いたら)
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