こころの知能指数
私の職場では、「パワハラ」といわれる行為がけっこう日常的に行われています。パワハラ行為をしている本人は、パワハラの自覚がない、もしくは「それ、パワハラだよ」と伝えても、自分の行為を正当化してしまってわかってもらえないことも多いです。
一人が職場でピリピリしだすと、周りにもその空気が伝染してパフォーマンスが落ちるから厄介なんですよね。私もイライラすることはあるけど、反射的にすぐその感情をぶつけてしまうんじゃなくて、「ちょっと落ち着こう」とかなんとか言い聞かせて制御します。でも、それができなくて瞬間的に沸騰する人っていますよね。(きっとうちの職場だけじゃないはず…)
チームのパフォーマンス低下を避けるために、なんとかしたいと思うもののそんなに簡単に解決する問題でもないよな~とか、いろいろ考えていたところに「EQ(こころの知能指数)」という言葉が飛び込んできました。
「EQ」は、Emotional Intelligence Quotientの略だそうです。
何かのきっかけになればいいなという気持ちもあり、昨年「EQ」の基礎講座を受けてみました。
他の参加者の方とワークをしながら、私は自分の感情や、人の感情をじっくり考えることが実はそんなにできていなかったり、けっこう決めつけで判断していることに気づきました。
「自分はどういう価値観を持っているのか」「自分はどんなときに不愉快になって、そのときどんな感情になって、どんな行動をおこしてしまうのか」「あの人はどういう思いで発言したのか」「あの人の大切にしていることってなんだろう」とか、本当はもっと深く考えれば、理解できないことないはずなのに、つい「忙しい」とか「面倒」という気持ちが勝ってしまっているんだと知りました。
そして、周りの人は、私のことを「何を考えているのかわからない人」と思っているだろうなってことにも気づきました。周りからみると感情が表に出ることがほとんどないようで、いつも淡々としているイメージがあるみたいです。
自分のことも理解してもらえるようにしながら、相手のことも理解しようとする。そんなのコミュニケーションの基本じゃん!と思ってしまうけど、びっくりするぐらいできていないなあ。
昨年の講座終了後から、自分が感情的になってしまったときのパターンを知るトレーニングをしています。
・感情的になってしまったとき、どんな思考をしていたのか
・その時どんな感情だったのか
・そして、どんなアクションを起こしたか
の3つを振り返って、「じゃあ、次に同じことが起こったらどうする?」も一緒に考えます。
・次は、どんな思考をしたらいい?
・どんな感情を選ぶ?
・そして、どんなアクションを起こしたい?
一つずつ振り返って考えることで、自分ってこういうことで感情が乱されやすいんだ!とか、こういう行動をされるとイライラするんだ!とか、パターンがわかってきました。自分のデータをコツコツと集めている感じですね。
同じように、人が感情的になっているときも「今この人は何を考えて、どんな感情なんだろう?なんでこんな行動をしているんだろう?」と考えるようにしてからは、けっこう冷静に向き合うことができるようになった気がします。
思いやりとか、愛情とか、そんな大それたことは言えないけど、自分と相手をきちんと知ることが、いい循環を生み出すことにつながっていけばいいなと思います。