親子
22作目
2024年3月2日「コットンテール」を鑑賞
☆☆☆
妻の思い出の地に妻の遺灰を散骨しに行くことになった親子の話
うまくいっていない親子が、妻(母)の認知症を機に会い、
亡くなったことで、親子らしい会話をすることに。
そこで遺書が見つかりイギリスの湖に遺骨を撒くため、
息子家族と出掛けていく。
自分なりに息子に向き合っていたつもりだった
息子はもっと父親の世界に入りたかった
そんな二人のすれ違いが、埋まらないまでも
理解しようとし合えるようになる旅となった。
監督は日本に住んでいたこともあるという方で、
実に、あちら風な作りだと感じた。
また、日本を理解した上で、日本人の問題(良いところでもある)
を、浮き彫りにしていくような感じがした。
自分はよく家族間の悩みを話してくる友人や同期といる時に
「家族って縁が切れないから呪いにもなる」という話をする。
どんなに嫌な親でも、クズな子供でも親子であることは変わらない。
しかし、家族だからといって必ずしも愚行を許したり、
絶対に味方でなければならないわけではない。
だけど、これが難しい。どうしても幼い頃の記憶だったり、
楽しかった思い出がフラッシュバックしてしまい、
非情になれなかったりする。
また、この作品の親子のように家族だからこそ、
素直になれず、拗らせてしまったりする。
論理的に縁を切るべきとわかっていても感情が邪魔をする。
これは一生解決しない問題だ。