寿司

133作目
10月20日「まる」
☆☆☆

売れない芸術家がいきなり脚光を浴びてしまう

主人公は売れない芸術家
他人から搾取したり、アイデアを盗用したりする
クソみたいな師匠の元で、芸術活動をするも、
腕を怪我しアトリエをクビにされてしまう。

そんな中、金に困り適当に○を描いたものを
作品として骨董品屋に売りに行くと、
後日自宅に「1枚につき100万円」で引き取りたいから、
もっと描いてくれという男が現れ、自分の○が意図せぬ形で、
世間で話題になっていることを知る。
さらにその波は、世界中へと広まっていく。

あまりにも信じられなかった彼は、
自分の作品が飾られている美術館に行き、
自ら作者の「サワダ」であると名乗る。

ここから人生が一変していく。
おかしな隣人に絡まれたり、
左翼活動する元同僚に強襲されたり、
今まで見下されていた同級生が擦り寄ってきたり、
彼の腕にかけられた値段に魅せられた人たちから、
今までとは違った態度を取られていく。

果たして彼はどんな道を選ぶのだろうか・・・
という話。

個人的には、オチは微妙だったものの、
これを飲み込んでいる作家もめちゃくちゃいるんだろうし、
飲み込めなくて、ずっと貧乏生活しながら、自分を貫いている作家も、
死ぬほどいるんだろうなあという感想だった。

あと、妙に「寿司」というワードが、何度も出てきたけど、
個人的な見解としては、寿司は高級な食べ物という位置付けだけど、
江戸時代とかでは、屋台ですぐに食べられるおにぎり的な、
ファストフードの立ち位置だったというし、
海外では、日本では普通の生魚が敬遠されたりとか、
回転寿司レベルでも日本に来た海外の人からすると
美味しすぎるものであるとか、時代や場所やタイミングによって、
価値や評価が全く違うものの例として、出されていたのではないかなあ
と考察した。でなければ、あまりにもいらないワードであったので。

あとは、堂本剛ファンはエンディング曲がたまらないだろうね。
俺は、あの曲がなぜかあの時代のどこぞのヴィジュアル系バンドの曲だと
思ってたけど、あれは堂本剛の曲なんだね。

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