理由がないのが怖い
60作目
5月22日「またヴィンセントは襲われる」
☆☆☆☆
目があったら他人に無差別に襲われる恐怖
ヴィンセントは突然インターンの学生から暴行を受ける
その日から、同僚にペンで刺されたり、
向かいの家の人から植木鉢を投げられたり、
突如襲われるようになってしまう。
どうやら目を合わせると、相手が我を忘れて、
襲ってくるという現象が起こるそう。
やがて普通の生活が送れなくなり、別荘へと引越し、
一人で暮らすようになる。しかし、どうしても避けられない、
人との関わりの中で、襲われる生活を送るようになる。
しばらく経つと、この謎の現象がフランス全土に徐々に広がっており、
悩んでいる人たちがたくさんいいることを知る。
何よりも怖いのは、この症状?現象?が、
病気なのか、ウイルスなのか、
何が原因であるか全く明かされず、謎のまま話が進んでいくことだ。
「暴力的になってしまう」何かではなく、
「暴力を受ける」になってしまうことが怖い。
自分が我を忘れるのではなく、自分が原因と分かった上で、
相手を制さなければいけない。
その恐怖と戦い続けなければならないのが怖い。
ホラー映画とテイストが違うが、
現実に起こり得そうな感じで描いているのが
恐怖を倍増させている。