残毛に悩むすべての男たち、すべてのハゲない男たちに捧ぐ。 この本を読んでくれていると言うことは、あなたもきっと、まだハゲていない男性なのだろう。私の本を読んでくれてありがとう。感謝する。 もしかしたら、この本の内容はあなたにとって少し勇気のいることかもしれない。 しかし、あなたは1人ではない。私たちがついている。くじけそうになったとき、そっと肩を支えてくれる仲間たちがいる。だから、勇気を持って立ち向かってほしい。 正直に言おう。私はハゲていないことを恥ずかしいと思っていた
私は迷っている。 私の番が来てしまったからだ。 今、私の襟章(えりしょう)は、私が最高位指揮官であることを示している。 ほんの数秒前は2304番目の階級だった。ほんの数分前は5623番目だった。 ああ、先程の敵国の作戦で、我が国の兵士が大勢死んだのだ。数千の階級を吹っ飛ばして、あっという間に私が最高位指揮官になった理由がそれだ。 そうだ。私が決断しなければいけない。 「この戦争をやめる」 と言えば良い。それでこの戦争は終わる。 臆病者だと罵られるだろうか。私の
一人の青年がなにげない日常を送っている。しかし、何かが違う。ここは現代とは違う世界。人は自らの信じる正しさの為に戦う。そして、ふと、人は考える。この正しさは何かの犠牲の上に成り立っていはしないだろうか。小さな疑問の芽生えとともに、物語が動き始める。
私が「ハゲフォニア(Hagephonia)」という言葉を初めて聞いたのは、2015年。もう5年も前のことだ。 ちょうど某男性誌に記事を書かせていただけるようになったばかりの頃だ。女性目線の記事が欲しいということで、入社1年目の私にとっては大抜擢だった。 もちろんこの言葉は、風刺小説家の諸井彰子(むろいあきこ)先生の作品『月の実(つきのさね)』に登場した造語である。 作品内では「大人になり切れない男性」を揶揄して使われていた。「ピーターパンシンドローム」と同意語のよう
あなたは とてもかわいい幼い子どもに出会いました。 どうした運命のいたずらか その子の面倒を、 すべてあなたが みなくてはいけなくなりました。 ワガママも言うけれど あなたの言うことをよく聞く子どもです。 悪口も言いますが あなたのことを心から信頼しています。 あなたは その子のことを良く知っています。 あなたが必要とされていることも あなたは知っています。 あなたが笑うと、その子は笑います。 あなたが泣くと、その子も泣きます。 あなたと同じものを「おいしい」と言
セミが鳴き始めた。 セミは何年も幼虫として土の中で過ごし、成虫になってわずか数日でその生涯を終えると言われている。 実際には、ひと月ほど成虫として生きるセミもいるそうだが、それでも、土の中にいる期間に比べたらあまりにも短い。 中には17年も土の中で過ごす種もいるそうだ。 陽の下に出るのはわずか数日だ。 思えば、人の一生も似たところがあるかもしれない。 わずか一瞬の輝きのために生きる人生もある。 たとえ一瞬であったとしても、その機会が与えられたのなら、
爬虫類、虫などが題材の短編集。のくも作品「幼老蝉」「五郎太の城」「あおいしっぽ」を収録。 ■作品紹介■「幼老蝉」(ようろうせん) ある森に、年老いたセミの幼虫がいた。羽化をむかえる若いセミの幼虫がいた。 それを、一本の大樹が見守っていた。ある夏の日の物語。 (以下本文抜粋) 森のまんなかに、一本の大きな樹があった。 夏になると、何百というセミがその樹に集まり、けたたましく鳴いた。いつしかその樹は、誰からともなくセミの樹、「シカダの樹」と呼ばれるようになった。 シカダ
虫とは、 1 . 人類・獣類・鳥類・魚貝類以外の小動物の総称。特に、昆虫をいう。 goo辞書より 虫って、思っていたより意味が広いんですね。 ちなみにもともとは、虫はヘビのことで、小さな虫は「蟲」と書いていたそうです。 虫とか、動物の「生態」「生き方」には どこか、人間に通じるところがありますね。 胸を打たれるようなエピソードを持った生き物も、少なくありません。 「生き物の死にざま」も、強烈ですね。 すごく心に響く本でした。 下はぼくの短編集です。 「幼
世界は目に見えないものであふれていますね。 それは人間同士の間でもそうだし 物と人との間でも。 ふと 何かの意識を感じたとき よく見れば それは 妖精だったりするのかもしれませんね。 妖精はいたずらが好きですね。 小さな子供のいたずらを 怒ったり、めんどくさがったり わたしたちは、なんて心が狭いのでしょうか。 今日は、ハートフルな アンデルセンのような物語を紹介します。 出てくるのは 男の子の妖精ですね。
作・ころひと 今日、おばあちゃんの お墓参りに行ってきた。 母ちゃんと父ちゃんと行ってきた。 おばあちゃんは、僕が小学二年生のときに亡くなったから、もう三年も前に亡くなった。 お墓に行って、水をかけてお花をそなえて、お線香をあげて、手を合わせているとき、 「おばあちゃん!」 と、母ちゃんが言った。 まさか、おばあちゃんの幽霊!? 僕は、びっくりしたけど、それと同じくらいワクワクドキドキした。 だって初めて幽霊に会うかもしれないから。 だけど、
作・ころひと チャコは 今日 初めて動物園にやってきた 植物園や 昆虫園は いくらかあるけれど 動物園は 世界中を探しても 少ししかない だから チャコは 動物園に来れてとても嬉しかった 最初のオリには 毛むくじゃらの動物が いた 丸くなって寝たり 大きなあくびをしたり しっぽをパタパタ 地面に打ち付けたり のんびりと楽しそうだ 「ああ見えても なかなか危険な動物だ 手の中に 爪を隠し持っているぞ」 パパはそう言って笑った 毛むくじゃらの動物は
光るミミズがいるらしい。 体長40㎜程度の小型のミミズだ。 「ホタルミミズ」 ネットで写真を見て驚いた。 見覚えのあるミミズだった。 おそらく、間違いないだろう。 半透明の小さなミミズだ。 刺激を与えることで光るそうだ。 もちろん明るいところでは分からない。 世の中には 知らないことがいっぱいある。 なんでもないと思っていたミミズが 光るミミズだなんてこともあるわけだ。
3月26日 「タマちゃんとオレ」と「ラフラ」の 2作品の無料配布を予定しています。 Amazon kindleで無料購入してみてください。 レビューも書いていただけたら嬉しいです。
自分を守るため 相手を守るため 嘘をついた。 何度も 何度も 嘘をついた。 そのうち 嘘じゃなかったものが わからなくなった。 大切な気持ちを忘れ 大切な記憶を 書き換えて。 あなたはもう 私を覚えてはいない。 私を愛したことを 覚えてはいない。 あなたの耳に光るピアスの意味を 私はもう 覚えてはいない。 何度も繰り返した サヨナラの意味を 私はもう 覚えてはいない。
本当に強い人間はまわりをこそ強くする 後進には希望を 相手には敬意を 仲間には勇気を 時間も空間も超えて永遠になる 映画「ちはやふる」より 世の中には すごい人がたくさんいる。 よく刺激をもらう。 ぼくは 自分のことばかり考えて 生きてきたように思うけど なんだか今日 卒業式を終えた道行く小学生たちを見ていて 「この子たちを守ってあげなきゃな」 と、唐突に思った。 彼らが幼い子どもだからじゃない。 彼らは小さな大人に見えた。 時代を引き継ぐ た
ウイルスは、タンパク質の殻と その内部にある核酸。 細胞や、小器官を持たない。 ウイルスは、単独では増殖できない。 他生物の細胞に寄生して増殖する。 ウイルスは生きている? ウイルスは、非細胞性生物と言われる。 非生物とされることもある。 ウイルスはATP(エネルギー)を作れない。 1人では生きられない。 ウイルスの存在意義は何だろう。 知ってる? 人間の体の中に ウイルス、いるんだって。 人間の遺伝情報の45%が 「ウイルス」や「ウイルスのよう