🗂️ Design Materials : プロジェクト・キック・オフ！目標を明確にして仕事を進めよう。

2021年6月28日 15:25

もしあなたがチームと新しいプロジェクトを開始しているなら、キックオフ・ミーティングが開かれるかと思います。

キックオフ・ミーティングとは

💡キックオフ・ミーティングとは、プロジェクトを立ち上げる際に行う会議のことです。

プロジェクトを立ち上げる際に行うキックオフ・ミーティングは、その後のプロジェクトの進行に影響する重要なミーティングです。このミーティングはプロジェクトメンバーをまとめ、クライエントと初めてチームが挨拶を交せる機会なのです。

なぜキックオフ・ミーティングが必要なの？

プロジェクトを立ち上げた段階では、メンバーはプロジェクトの目的を知らないことがほとんどです。どのような目的でプロジェクトを行うのか、またどのようなアウトカムに向かってこのプロジェクトを進めていくのか、何もわからなければ、何からスタートして良いのか、また意欲も湧きません。

💡キックオフ・ミーティングはプロジェクトのベクトルの方向をあわせ、またチームのモチベーションを高め、新しい関係を育むいい機会なのです。

しかし、このミーティングに参加する時には、結構緊張してしまうものです。それは、クライエントと初対面する場面であり、また社内でもこれまで一緒に働いたことのない人と一緒に参加する場合もあるからです。また、この会議では、バックグラウンド、目標、締め切り、スコープクリープ、フフィージビリティといったあらゆる場面から話を進めていくために、簡単にレールから外れることがあります。

プロダクト・デザイナーの課題

このミーティングでプロダクト・デザイナーは現在の課題は状況を十分に理解することです。私は、よくミーティング中に質問が適切なものか迷ってしまい、そのままにしてしまい、のちに後悔することが多々ありました。

クライアント、またユーザーのニーズを理解するために適切な質問をすることで、プロジェクトの理解を深め、より良いエクスペリエンスを提供できることになります。また質問を投げかけることで、信頼関係と尊敬の構築にの手助けにもなります。優れたクリエイティブ・コラボレーションに質問を投げかける行為は不可欠なものです。

今回はキックオフ・ミーティングの概要と、ステップまたテンプレートのご紹介、それからデザイナーが尋ねるべき重要な質問の英語例文をご紹介したいと思います。これらの質問は、クライアント、またチームメンバーがデザイン・プロセスに関与していると感じるのに役立ちます。また、アイデアをブレインストーミングし、クリエイティブな出力を微調整するのにも役立つかと思います。 

概要のご紹介

1. 最初に

キックオフでは、最初にミーティングに参加しているメンバーを歓迎し各自に紹介をしていただきます。プロジェクトの成功はお互いのコラボレーションにかかっているので、お互いを知ることがとても重要です。

次に、アジェンダについて話し合いましょう。

簡単なウォークスルーをチームに伝えましょう。

💡ウォークスルーとは、もともと演劇での立ち稽古やリハーサルを意味する言葉です。ここでは、ミーティングのアジェンダを簡単に述べて、ミーティングがどのように進行されるのかを簡単に伝えます。

プロジェクトの目標と理解を深めるために達成したいこと、およびその達成を可能にする方法を説明するためにプロジェクトの概要を伝えます。プロジェクトの背後にある目的の全体的な理解を深める可能性のあるバックグラウンドを必ず含めてください。

ここでクライエントにバックグラウンドについて簡単に話していただきます。

2. プロジェクトの目的

明確で簡潔なミッションステートメントを作成することは、プロジェクトのキックオフミーティングの議題の重要な要素です。ユーザーや顧客の目を通してプロジェクトについて考え、エンドユーザーが何を達成しようとしているのかを考えると役立ちます。

また、プロジェクトの競合他社や、過去に似通ったプロジェクトを制作した競合他社がいるかどうかを検討することも戦略的です。これらを効果的にリサーチする方法について考えてください。

3. スコープ

アウトカムが予定どおりに予算内に収まると確信するには、プロジェクトの成功に明確な範囲を設定することが不可欠です。ミーティングのこの部分では、特定のタスク、アクティビティ、解決する必要のある問題など、スコープの詳細を確認しましょう。

💡スコープでは、簡単な説明と大切な機能また除外するべきもの、および厳格な予算やタイムラインなどの前提条件と制約の概要を説明する必要があります。期待と潜在的なリスクまたはボトルネックを早期に管理すれば、スコープをより簡単に管理できます。また障害を予測することも可能です。

4. タイムラインを決めよう

プロジェクトのタイムラインについてチームと話し合うということは、プロジェクトのキックオフから完了までの包括的なロードマップを作成するときが来たことを意味しています。

💡ロードマップはスコープから導き出されます。次のステップは、アウトカム、リソース、マイルストーン、を定義することです。

👉キックオフミーティングで特定の日付を設定する必要はありませんが、プロジェクトの展開が開始されたときに後で変更できるくらいの余裕を持って指定することが進められています。

💡過去に同じようなプロジェクトの実行に参加したことがある場合は、以前に細作されたタイムラインを参考しましょう。

5. 役割を明確に

プロジェクト・キックオフ・ミーティングの議題の次のセクションでは、各メンバーの特定の役割について説明しましょう。

役割と割り当てを明確に定義することがとても重要です。会議のこの部分は、さまざまなプロジェクトの役割と割り当てについて話し合いましょう。ここでは、プロジェクトの各フェーズにおける各人の責任の概要を提供する必要があります。

プロジェクトが始まる前にこれらの期待を設定すると、所有権の問題が排除されます。またチームのメンバーが主導権を握って割り当てられた職務を行うことができるでしょう。

6. 質問をしよう。

メンバー全員が同時にプロジェクトに貢献することは難しいです。この質問の機会を利用して、プロジェクトを明確にし、チームが抱える質問や懸念に対処しましょう。この場で推測や仮定を少なくし、プロジェクトにリダイレクトできる時間を節約できます。

その他の役立つヒント

→ミーティングの頻度について話し合いましょう。
→プロジェクトの管理に使用するツールとテクノロジーについて話し合いましょう。
→役立つドキュメントまたはリソースを提供しましょう。
→ミーティング後に追加の質問に答えられるようにお願いしておきましょう。

プロジェクトのキックオフミーティングが成功すると、チームはこのプロジェクトに希望を持ち、ビジョンと実行手段の明確なコンセンサスを持ってプロジェクトに取り掛かる準備ができます。

テンプレート

Miro
プロジェクトキックオフテンプレート
チームプロジェクトを開始する前に、共通の目標と目的について合意します。

プロジェクトキックオフテンプレートについて
プロジェクトのキックオフには、プロジェクトに貢献するすべてのメンバーが参加し、前進するために必要なアクションの概要を説明しましょう。セッションの終わりまでに、チーム全員は成功がどのように見えるかについての共通の理解を持つことを目標としています。

キックオフミーティングで取り上げたい大切な事項は次のとおりです。

→ チームとクライエントの紹介
→ プロジェクトの背景とビジネスニーズ
→ 目的とプロジェクトの目的
→ 範囲とタイムライン
→ 成功を測定するための指標
→ プロジェクトの役割の定義

プロジェクトキックオフミーティング質問とチェックリスト

プロジェクトを開始するときに明確にしたい重要な質問のリストを用意しました。これらは、プロジェクトのキックオフミーティングで使用する質問であり、開始フェーズで使用するため、何が必要かを完全に理解できます。

What’s the story of how the project has got to this point?
プロジェクトがどのようにしてこの時点に到達したかについての教えてください。

Why is this project important?
このプロジェクトが重要な理由を教えてください。

Who are the different types of users? What are their goals in using the website?
さまざまなユーザータイプについて教えてください。ウェブサイトを使用する際の目標は何ですか？

What’s the problem you are trying to solve?
解決しようとしている問題は何ですか？

What are the aims of the project?
プロジェクトの目的は何ですか？

What are you expecting the project to achieve? What do you see as the high level objective?
プロジェクトが何を達成することを期待していますか？高レベルの目標として何を考えていますか？

What other sites (or other sources) will people use to achieve these goals? Why will they use this website instead of alternatives?
これらの目標を達成するために、他にどのようなサイト（または他のソース）を使用しますか？なぜ代替の代わりにこのウェブサイトを使うのでしょうか？

Have the project’s requirements been documented yet?
プロジェクトの要件はまだ文書化されていますか？

What’s the solution that has been agreed, if any? What analysis was done about the proposed solutions?
合意された解決策は何ですか？提案されたソリューションについてどのような分析が行われましたか？

What are the project’s success criteria?
プロジェクトの成功の基準は何ですか？

In the future when all your concerns and challenges have been overcome, how will you know it is successful?
将来、すべての懸念と課題が克服されたとき、成功したことをどのようにして知ることができるでしょうか？

How does this project tie back to company strategy?
このプロジェクトはどのように戦略に結びついていますか？

How is this project going to be funded? Have all the funds already been secured?
このプロジェクトはどのように資金提供されますか？すべての資金はすでに確保されていますか？

What are the constraints?
制約は何かありますか？

What is most important: time, cost or quality management? Or would you rank something else as the defining measure?
最も重要なことは何ですか：時間、コスト、または品質管理？それとも、他の何かを定義尺度としてランク付けしますか？

Who benefits from the project?
プロジェクトの恩恵を受けるのは誰ですか？

Who are the other stakeholders?
他の利害関係者は誰ですか？

What is in scope?
スコープ内にあるものは何ですか？

What internal and external dependencies should we be aware of?
どのような内部および外部の依存関係に注意する必要がありますか？

Have you done this sort of project before? If so, who can I talk to in order to learn about their experiences?
この種のプロジェクトを以前に行ったことはありますか？もしそうなら、それらの経験について学ぶことができますか？

What risks are you aware of already? How risky do you think these risks are? What do you think of these risks I know about already?
どのようなリスクを認識していますか？これらのリスクはどのくらいリスクがあると思いますか？すでに知っているこれらのリスクについてどう思いますか？

こちらの記事にもデザイン・プロジェクトに取り組む前にクライアント、またはプロジェクト・マネジャーに尋ねる必要のある重要な質問の英語例文をご紹介しています。

これらの質問は、クライアント、またチームメンバーがデザイン・プロセスに関与していると感じるのに役立ちます。また、アイデアをブレインストーミングし、クリエイティブな出力を微調整するのにも役立つかと思います。

https://note.com/papertrumpets/n/nd6a83c84a9bb

まとめ

新しいプロジェクトを開始するときにできるすべてのアクティビティを簡単にご説明しました。一見するととても圧倒的で時間がかかるように見えるかもしれませんが、プロジェクト全体でチームが高いパフォーマンスを発揮するための確固たる基盤を築くのに役立つためにこのミーティングはとても大切な作業です。

参考資料

私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。

メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。

わかりやすいコンテンツをご提供したいと思い、キャラクターのイラストをメルボルンで活躍中のイラストレーターnobonbさんが作っていただきました💛 これからこれらのキャラクターを使って少しでもわかりやすい内容をご提供できるように心がけたいと思います。

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