大きいものをなるべく小さく折り畳むには?〜ヒントは折り紙と、まさかの"虫"にあり〜

「大きいことはいいことだ」と、随分昔のCMでも言っていました。僕もそう思います。

一方で大きいだけだと不都合もありまして、さぁどうしたものか、と日々研究が進んでいたりするのです。今回はそんなヒントが思わぬところに、って話です。

虫の羽って、きれいに折り畳まれて入ってますよね、言われてみれば。
カブトムシやテントウ虫に代表される、甲虫と呼ばれるグループでは前羽が硬く厚くなっていて、その内側に薄くて大きな後羽が収納されています。

数年前にはテントウ虫の収納方法に関する報告が出ていたり、この分野は結構面白かったりするのです。


さて、タイトルにもう一つ書いてある"折り紙"について。

実はこの"折り畳み"の分野、名前をそのままに「折り紙工学」と呼ばれる研究領域があります。

大きなものを小さく、かつ効率的に、展開・格納をスムーズに実現するための折り方を必死で探しているわけです。そのうち自然界にヒントを求めて、甲虫たちの収納に注目したのですね。

身近なところでは、地図の効率的な折り畳み方法『ミウラ折り』が圧倒的な知名度を誇っています。

文字で読むのもなんですから、動画観ましょう!こんなやつです。30秒。

気持ちいいいぃぃ!!ってなりません?笑
非常にコンパクトな上に、進展・折り畳みがなんとスムーズなことか!


てな具合で、体積はさほどでもないけど表面積が大きいもの、つまり薄くて広いものを運搬する際などに、この"折り紙工学"の分野が活躍しているのです。

2014年(ずいぶん昔ですが)にはNASAが作ったソーラーパネルが話題になりました。


航空宇宙工学の分野なんかはドンピシャですよね、まさに。

より身近なところだと、最近大活躍の「使い捨てマスク」も折り畳まれていることで持ち運びしやすく、展開すれば鼻からアゴまで覆う大きさになってくれる、と考えればお仲間かもしれないですね。


実は今回の内容は、フォローさせていただいているEryr13さんも記事にしてらっしゃいまして、ネタ被りをお詫びしつつ投稿させていただきました。

Eryr13さんの記事はこちらからどうぞ!件のカミキリムシが羽を広げる動画なども載せてくださってますので、より分かりやすいかと思います!

普段投稿なさっている内容も自然科学を楽しめるような素敵な内容になっていますので、僕の投稿を楽しんでくださっている方にはフィットするのではないかなーと思います。


さて、そんな具合で、折り紙と虫が科学を発展させているお話でした。
思いがけないものに科学が潜んでいますね、面白い!

ということで、
お付き合いいただき、ありがとうございました!

お相手は わたくし
納木 まもる  でした。

次回も楽しんでもらえますように。

末尾ハンコ

<編集後記>
え、ミウラ折りって会社まであるの?「株式会社ミウラ折りラボ」ってなんだよ。。というのが一番の発見だったりします笑

なんともパワーワード感あふれる「折り紙工学」は、構造力学的な応用や医療分野での活用もありまして、コンパクトに折り畳むばかりではないのも、注目ポイントです。

物理や数学は専門から遠いもので、深い話はできませんが、こういうキャッチーなトピックは少し背伸びをして取り上げていきたいなーと思っています。

昆虫の話は、もしかしたらお子さんにも伝えやすいかもしれませんね。科学に興味を持つキッカケになったりして!なんて笑


読んでいただいてありがとうございます。貴重な時間をいただいていることは自覚しつつ、窮屈にならない程度にやっていきます。