
1年目に戻って無双するなら──ベンチャー新卒から5年、“絶対持つべき”7つのマインド
自己紹介
はじめまして、ノバセル株式会社で事業開発部のマネージャーをしている楠 勇真と申します。
自分は、2020年の新卒でラクスル株式会社に入社し、広告領域の新規事業であった「ノバセル」に“新卒一人目”として配属されました。そこでは営業・CS・ストプラなどを横断的に担当し、1年目の終わりには最年少でマネージャーに就任。そこから事業開発を1年、営業部長を2年やりまして、現在は5年目で新規事業の立ち上げをしています。
この5年間を振り返って痛感しているのは、「1年目の姿勢やマインド、仕事への取り組み方で、ベンチャーでのキャリアは大きく変わる」ということです。自分自身、1年目にしっかりやり切れたことで成長できたなと思うことも多いですし、今やり直すならもっとうまくやれたと思うことも多いです。
今回のnoteでは、もし1年目に戻れるなら「これだけは外せない」と思う7つのマインドをまとめました。今ベンチャーで奮闘している若手の方や、これからベンチャーに飛び込もうとしている方の参考になれば幸いです。
【1】DAY1から「事業価値」を作りに行く
ベンチャーにおいては、入社初日から“当事者”として事業に貢献できるチャンスがあります。にもかかわらず、「自分はまだ新人だから」「慣れるまで指示通り」と考えてしまうと、せっかくの成長機会を逃しかねません。
「自分の行動は事業価値に直結しているか?」という問いを常に自分に投げかけるだけで、取り組み姿勢が変わります。私自身、1年目のときから「自分がどれだけ継続売上・顧客価値・コスト削減などに貢献したか」を基準にふり返っていました。結果として、仕事へののめり込みや学習スピードが段違いに上がり、周りの信頼も得られやすくなったと感じています。
ダメなパターン
「まずは仕事に慣れる」「言われたタスクをこなす」ことが最優先と思ってしまう
事業全体を考えず、自分の担当だけを無難に遂行する
無双マインド
「どんな小さな業務でも“事業価値を生み出しているか?”を基準に自己評価する」
【2】“成果”にとにかくこだわる(成長はあとからついてくる)
若手ほど「自分を成長させたい」という気持ちが強いと思いますが、ベンチャーでは“成果”にコミットするほうが結果的に一番成長できます。なぜなら、成果を出す過程でギリギリまで考え抜き、行動量を積み上げるうちに自然とスキルや視座が高まるからです。
私自身、「成果が出るまで価値ゼロ」というマインドを持って入社から取り組んできましたが、油断することが無いので行動の質も量も上がったなと実感しています。学びやスキルアップはあくまで成果を追う過程で手に入るもの。先に成果を問うほうがずっと成長も速いという実感があります。
ダメなパターン
「成長のために頑張る」と言いながら、実際の成果には妥協する
成果が出る前に「でも学びはありました」と自己完結してしまう
無双マインド
「成長ではなく成果を優先する。成長は“結果”にコミットした副産物として得られる」
【3】自分より二つ上の視座を持ち、一つ上の仕事を巻き取る
自分より上の役職・役割を担っている人の視点を真似すると、考えなければいけない領域や意思決定の幅がグッと広がります。「二段上の視座」で思考しながら、実際に「一段上の仕事」を手を挙げて巻き取っていくイメージです。
私も1年目のとき、上司の仕事を観察しながら「自分ならこう進める」と勝手に仮説を立てて行動し、できる部分は「巻き取ります!」と申し出ていました。もちろん大変ですが、そのぶん学びも大きく、結果が出れば周囲からの評価が一気に高まります。“背伸び”を積み重ねる人にこそ、大きなチャンスが巡ってくると思います。
ダメなパターン
「新人だからまずはできる範囲で」「今の業務だけやっていればいい」と思い込む
与えられた範囲内に留まり、責任が増えそうな案件には手を出さない
無双マインド
「二段上の視点を意識し、一段上の業務を自ら巻き取りに行く」
【4】他責ではなく、自責とオーナーシップを強く持つ
ベンチャーにいると、仕組みが不十分だったり、上司や先輩も手探りだったりというケースが多々あります。そのとき「上が決めてくれない」と待っているだけでは、せっかくの機会を逃してしまうのがもったいないです。
「自分がオーナーシップを持ってどう動けるか?」を常に考えていれば、部署や役割を超えて行動できる場面も増え、結果として社内で必要とされる人材になれます。私自身、「他組織の領域だし…」と遠慮していたら、いつまでたっても成長できなかっただろうと感じています。ベンチャーは特に、役職や経験年数に関係なく、動いた人から価値を生み出せる世界です。
ダメなパターン
上司や先輩の指示をそのままクライアントに渡すだけ
自分より上司の方が詳しい、という消極的な姿勢で判断を他者に委ねる
無双マインド
「自分がオーナーシップを持つと腹をくくることで解像度は高まる」
【5】1点突破で“突き抜けた成果”を出す
ベンチャーではスピードが命なので、“器用貧乏”より“1つで突出している”人のほうが早く頭角を現せると考えています。私の場合、「誰よりも顧客に会い、受注数でNo.1を取る」という一点を徹底したら、短期間で目に見える数字の伸びを作れました。その実績が評価されて、1年目でマネージャー職も任せてもらえたと感じています。
あれもこれもやりたい気持ちはわかりますが、まずは1つで突き抜ける。 そこで大きな信頼を得たほうが、後々のキャリア展開も圧倒的に広がります。
ダメなパターン
「あれもこれも同時に大事だから」と広く浅く手をつける
どの領域も中途半端になり、際立った実績が作れない
無双マインド
「まずは1つのKPIや領域に絞り込み、他を置いてでも成果を最大化する」
【6】「自分で決める」覚悟を持ってやる
若手がよく言う「まだ理解しきれていなくて決断できません」という言葉は、裏を返せば「責任を取りたくない」という心理が見え隠れします。でも、“自分が決める”と腹をくくった瞬間に解像度が上がるのが実際のところです。
私も最初は顧客からの相談を上司に確認してばかりいましたが、「自分で考えて発言しない、伝書鳩になっていたら価値無いよ」と言われた途端に行動と意識が急変しました。自分で意思決定するからこそ必死で考え、情報を集め、試行錯誤するようになります。こうした「自分の頭で決めた経験」は、その後のキャリアで何よりも価値が大きいと思います。
ダメなパターン
判断を上司に委ねて、安全策で終わる
「自分は知識が浅いから…」と意見を言わず、伝書鳩になる
無双マインド
「決める前に“解像度”は上がらない。覚悟を決めてしまえば、情報もアイデアも自然と集まる」
【7】とにかく“量”をやる──量が足りていないケースがほとんど
ベンチャーにおいては、「行動量が足りない」ことが最も多い失敗要因かもしれません。いきなり効率よくやろうとするあまり、実際に動く数が少ないと、成功パターンも見つかりません。
やってもやっても成果が出ないなら量をさらに増やす。それを繰り返すうちに、少しずつ“勝ち筋”が鮮明になっていきます。「行動量が圧倒的に足りない状態で質を語るのはナンセンス」だと感じています。
ダメなパターン
「質を高めたい」と言い訳しながら、そもそもの行動量が足りない
非効率に見える取り組みを避け、結局大したアウトプットが出せない
無双マインド
「まずは圧倒的な行動量をこなす。質は量の果てにしか見えない」
まとめ:「成果が出るまでは価値ゼロ」──本気でやり切ればベンチャーは無限に面白い
ここまで7つのマインドをご紹介しましたが、どれも泥臭いがゆえに差がつくポイントだと感じています。最初は「非効率では?」と思う部分もあるかもしれませんが、ベンチャーこそ行動量・当事者意識・組織を巻き込む力が早期の成果に直結するはずです。
私自身、「成果が出るまでは価値ゼロ」という言葉を自分に課してきました。あれこれ考えて「いい感じ」で止まってしまうのではなく、数字やインパクトを形にしてこそ評価される——それがベンチャーの魅力でもあると思います。
もし今、少しでも「このままでいいのか?」と迷っているなら、今回の7つをぜひ試してみてください。1年目で圧倒的な結果を出せたら、そのあとのキャリアは何倍も面白いものになります。どうせやるなら思いきり攻めにいきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。もしこの記事が少しでも役に立ちそうだと感じたら、ぜひ社内の仲間や友人にもシェアしてもらえると嬉しいです。あなたの1年目(もしくは今この瞬間)が最高の飛躍期になるよう、心から応援しています。