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【固定費?変動費?損益分岐?】
今回は美容室の固定費と変動費を分類し、損益分岐について書きます。
固定費と変動費をきちんと整理できていれば、
実際に独立する時にどのくらいの売上が最低ないといけないのか等イメージしやすくなります。
1.そもそも固定費と変動費って?
固定費は売上にかかわらず一定にかかる費用。
変動費は売上に応じてかかってくる費用。
2.美容室の固定費
美容室の固定費は何があるでしょうか?
【家賃】
代表的な固定費。
技術売上の10%以内に抑えるのが基本と言われています。
【広告費】
集客には色々と方法がありますが、
基本的にポータルサイトや折込チラシなどに支払うお金。
僕の持論ですが家賃と広告費で
技術売上の15%以内に抑えられると
スタッフ還元もしっかりできつつ
負けないサロン経営が出来ると思います。
【人件費】
サロン経営における最大固定費。
社会保険や交通費と併せて何%にするかで
そのサロンの特色も出ると思います。
社会保険込で45%前後が一般的だと思います。
業務委託系サロンになると変動費に入ります。
【通信費等】
ネット回線や固定電話、有線放送、防犯カメラなどの費用。
【リース費】
美容器具をリースで購入した場合はリース代が固定費としてかかってきます。
3.美容室の変動費
次は美容室の変動費を見てみましょう。
変動費は売上に連動して変動する費用です。
【材料費】
カラー剤やパーマ剤、シャンプーやトリートメントなど営業に関わる商材の仕入れ費用。
材料費は売上の10%以内に抑えようというのか一般的です。
店舗展開をするともっと材料費を抑えることも可能です。
【水光熱費】
水道代、電気代、ガス代を合わせた費用です。
売上の3-5%が目安。
【リネンサプライ費】
レンタルタオルを利用している場合掛かってくる費用です。
売上の1.5%が目安。
【消耗品・予備費】
トイレットペーパーやドリンク、事務で使うものが該当します。
売上の1%が目安。
4.日本政策金融公庫や銀行等への返済
大体5-10年で借入をします。
一般的には長く借りれるならなるべく期間は長くするべきと言われていますが
短期で返済信用を作り、さらに大口で借り直すなど財務手腕の見せ所かと思います。
返済シミュレーションはネットすぐにできますので、期間と金利を入力し計算すると毎月どれだけ払わなければいけないかがわかります。
日本政策金融のサイトで簡単に調べることができます。
返済方法は、元利均等返済を選んで下さい。
元金均等返済と元利均等返済がありますが、
簡単に説明すると元金均等は最初の方は返済がきついけど後から楽になる。
元利均等は毎月の支払額が支払いが終わるまで変わらないと言った感じです。
元利均等の方が一般的かと思います。
5.ケーススタディ
実際に損益分岐売上を計算する為に
具体的に考えてみましょう。
固定費と変動費が分かると最低これだけを売り上げないといけない(損益分岐点)というのが分かります。
【15坪20万円程度の物件の場合】
家賃20万円ということで、
まず目標の売り上げは200万(家賃は売上の10%以内に抑える)とします。
15坪ほどあるのでセット面は4〜5面できます。
5席を以下の場合、大手ポータルサイトのプランはオープン時を除きバリュー以下で収まる方が良いと思います。
■売上想定
200万円
■固定費
家賃✂︎✂︎✂︎20万円
広告費✂︎✂︎25万円
人件費✂︎✂︎90万円(45%)*3名とした場合
通信費等✂︎2万円
計137万
■変動費
材料費✂︎✂︎✂︎✂︎✂︎20万円(10%)
水光熱費✂︎✂︎✂︎✂︎5万円(5%)
消耗品・予備費✂︎2万円(1%)
計27万
※今回は返済までの計算はしません。
売上-(固定費+変動費)=損益分岐点
数字を当てはめると
売上200万円-固定費137万円-変動費27万円=164万円
このサロンの場合は
最低164万円以上売り上げないと赤字になってしまいます。
実際に返済や細かな項目が増えると損益分岐点は上がっていきます。
こうやってシンプルに計算するとよりイメージしやすくなります。
6.まとめ
固定費と変動費がわかれば
あとは自分が何人で始めるのか、
雇うのか、正社員か業務委託か、
1人当たりの売上を設定(=生産性)して計算していくと具体的な数字が出てきます。
簡単ではありますがぜひ参考にしてみてください。
@87_noisiv