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休日の絶望

午前10時。

お腹がすいた。だが動くのは億劫だ。

昨日はほとんど1日何もせずに眠りに耽っていた。朝早くから時計を気にして身支度を整え、寒空の下出勤する必要のない休日は、朝からそれだけで幸せだった。休みの日になると、とりあえず飽きるまで眠るのが日課で、それだけで1日が終わることもしばしばある。しかし、そんな休みも2日目となると、流石にもうこれ以上眠ることは難しく、寝すぎたせいで身体は寧ろ怠くさえ感じられた。

起きて何かをしなければならない。そんな根拠のない漠然としたタスクと焦燥感に追われるが、私の身体は重だるく、布団は抗い難い重さをもって私を覆っていた。やる事に追われて働く日々のなかで、私に与えられた休日は"何もしなくてもいい日"であるはずなのに、何故こんなにも何もしないことに罪悪感を感じるのだろうか。

嗚呼、それはきっと、私の存在には価値がないということなのだろう。"私が為すこと"に価値が生じるのであって、"何もしていない私"は全くの無価値なのだろう。

なんという絶望。そんな現実から目を逸らすかのように、私の意識は、再び広大な無意識の海へと沈んでゆくのであった。

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