True Sightを見よう TI2019 #03
このnoteは#01から順番に読んでいただいていることを前提に書いております。
今までの記事はマガジンにまとめることにしました。
一回使ってみたかったんですよねこの機能(本音)。
さて、それでは前回の続きから。
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2:26~3:15 キャプテンのインタビュー
まずはOGのキャプテン、N0tailから。
2:26
Before this tournament, things were a bit dark.
Sebastian, honestly I dedicate this tournament to him,
I wouldn't change a single thing.
These guys, they've got my back, I can feel it.
この大会の前は、ちょっと空気が悪かった。
正直、この大会はSebastianに捧げようと思う。
何も変えるつもりはない。
チームメイトみんなが俺の背中を支えてくれる。それを感じている。
「ちょっと空気が悪かった」については正確な背景を理解できているとは言い難いので具体的な言及を避けますが、恐らくCeb(Sebastian)が炎上した問題に関連してのことだろうと推測しています。
既に解決済みの案件なのでここで敢えて掘り返したりはしません。
問題があろうとなかろうと、Dota2のプロシーンでは、TI直後を中心にチーム間の移籍が活発に行われます。
前回大会で優勝しているとはいえ、全く同じチームで翌年も戦うチームというのは珍しいとすら言えます。
でもまぁ、TI8を友情で勝ち取った彼らだからこそ、この選択は必然だったのでしょう。その辺りの詳しい話は私の過去の記事とTI8を題材にしたドキュメンタリーをご覧ください。
そして続いてTeam Liquidのキャプテン、Kuroky。
2:51
It's my biggest goal Dota-wise right now to take the Aegis.
We started from zero and thank God I'm here now.
In my heart if it's not me, I wish it for N0tail, so this is a very pure finals for me.
Dotaにおける最大の目標はAegisを取ることだ。
チームはゼロからの再出発をした。今ここにいることに感謝している。
優勝がもし俺じゃないのだとしたら、N0tailであることを願っていた。
だからこの決勝戦にはとても純粋な気持ちで臨めるんだ。
色々と解説というか、注を入れるべき点があります。
まずは「Aegisを取る」という表現について。
2012年の第2回大会以来、TIの優勝者にはAegis of Championsという名前の盾を模したトロフィーが授与されます。(ちょうどtake the Aegisと言っている辺りで映っている盾がそれです)
日本でなじみ深いものとしては優勝旗が近い存在だと思います。歴代の優勝者が刻まれて、毎回大会開幕の際に返還するセレモニーが行われ、次の優勝者へと渡ります。
というわけで「Aegisを取る=TIで優勝する」と読み替えて構いません。
「ゼロからの再出発」はチームメイトの入れ替えを指すものと捉えていいと思います。
このチームも比較的長い期間同じメンバーで戦い続けていましたが、このTIの2ヶ月前にメンバーを一人入れ替えています。
しかもそれに伴ってチーム内でのポジションも少し組み替えています。
外から見ると「ゼロから」と言うほどでもないようにも感じてしまいますが、このレベルで戦うことを考えればゼロから積み上げ直した、ということなのでしょう。
ちなみにヨーロッパ勢にはよくあることですが、KurokyとN0tailはかつてのチームメイトです。
勝っても負けても恨みっこなし、なんてもはや古すぎてカビが生えてそうな表現ですが、恐らくそういった心境だったのでしょう。
というわけで、両者の思いが交錯する中、決勝戦が始まります。
動画の方も一区切り、タイトルがドーン。
というわけで今回も1分も進みませんでしたがここまでとしましょう。
今回の注目表現のコーナー。
dedicate
表現というか単語ですね。「捧げる」です。
本の最初のページに「~~に捧ぐ」とか書いてあることがありますが、あれなんかもそのまんま、dedicationと言ったりします。日本語では献辞です。
Dota-wise
名詞+wiseで「〇〇的な」「〇〇的には」という意味合いになります。
特にtimewise, moneywiseの2つに関しては広く使われてきているため、ハイフンすらつかないお馴染みの表現となっているようです。
もちろん意味はそれぞれ「時間的には」「お金的には」です。
さて、3つ記事書いてもまだ決勝戦が始まりませんが、さすがに次回は試合に入りそうです。引き続きこんな感じの緩いペースで進めていきます。
それではまた。