True Sightを見よう TI2019 #07
このnoteは#01から順番に読んでいただいていることを前提に書いております。
今までの記事は以下のマガジンからどうぞ。
前回からちょっと間が空いてしまいました。
今回は区切り方に少し迷いましたが、本格的なゲームに入る前の箸休め的な回にします。
8:53~9:57 チャットホイール (Chat Wheel)
先に説明を。チャットホイールというのはゲーム内機能の一つです。
特定のボタンを押すと下の画像のように発言一覧が表示されます。
マウスで選択すると、実際にチャットを入力しなくとも発言ができます。
もちろん常時ボイスチャットを繋いでいる彼らはこの機能を使わなくともいつでもチームメイトとコミュニケーションを取れます。
では一体何に使うのでしょうか…?
8:59
N0tail: Any chat wheel? Any chat wheel today guys?
Ceb: Yeah, let's do chat wheels.
N0tail: I'm Lakading and ...What was it called? ( 再见了宝贝儿! )
Ceb: Jesse, any chat wheels today?
JerAx: I'm choosing the "Boom." Boom is the theme of the day.
Ceb: Like, "You know what cooking? What's cooking?"
JerAx: Yeah, yeah that's coming.
Ceb: Okay, good.
Ana: Ready?
Ceb: All right, let's f*cking go boys!
N0tail: Let's f*cking go.
Ceb: Wait what? Oh no dude I don't have my chat wheel. What's going on?
N0tail: You have to restart Dota then.
Ceb: Yeah. I'm not playing finals without my chat wheel, man.
N0tail: Oh hell no.
N0tail: チャットホイールは?みんなチャットホイールはどうする?
Ceb: ああ、チャットホイールはやっていこうぜ。
N0tail: 俺は"Lakading"と、それからチバ?えっと、あれは何だっけ?"再见了宝贝儿!"か。
Ceb: Jesse、今日のチャットホイールは?
JerAx: 俺は"Boom"で行く。今日のテーマはドーン!だ。
Ceb: あれか、"何を作ってると思う?ドカーン!"ってヤツか。
JerAx: そう、それで行くよ。
Ceb: オッケー、いいね。
Ana: 準備いい?
Ceb: おっしゃ、行こうぜみんな!
N0tail: よしいこう。
Ceb: あれ待って? おい俺のチャットホイールが無いぞどうなってんだ?
N0tail: じゃあDota再起動だな。
Ceb: ああ、チャットホイール無しで決勝を戦うなんてありえないぜ。
N0tail: ああ、ありえないな。
今回は取り上げる英語表現が無さそうなので、チャットホイールの解説をします。
①"Lakading"
発言全体:Lakad Matatag! Normalin Normalin.
フィリピンのタガログ語?らしいです。
意味としては「着実に歩いていこう、通常攻撃、通常攻撃。」という感じ。
元々はプロリーグの実況&解説の発言で、ネット上で流行したためにチャットホイールになりました。こういう流れでチャットホイールになるのはDota2界隈では割とよくあります。
非常にメジャーな(?)チャットホイールの一つです。もやは意味なんてどうでもよくて、何か味方にとって良いことがあったときに鳴らすファンファーレのような音として使われている印象を受けます。
②再见了宝贝儿!
見ての通り、中国語です。意味はGoodbye, Baby! とのことです。
これもあるプロの試合の中国語生中継で誕生したようです。
使う方は概ねミスって死んだ人に対する挨拶です。日本人的にはバッドマナーな感じはしますが、その辺寛容なのは良いことなのかどうなのか。
③"Boom"
発言全体:You know what's cooking? BOOM!
英語ですが、実はこちらも①を生み出した人と同じ人の発言だったりします。一応爆発の意味だと思っているんですが、取り方を間違えている可能性は少しあります。
というのも英語圏で爆発のオノマトペと言えば普通は"kaboom!"です。
ボカーンじゃなくてカボーンなのがちょっと面白いですね。
はい、というわけで3つ見てみましたが、チャットホイールの主な用法は日本語で端的に言えば煽りです。
チャットホイールは相手にも見えるように(聞こえるように)使うことができます。もちろん味方のみを対象とすることも選べますが、大半のチャットホイールは全体に向けて発せられます。
また、ただのチャットと違い音声が出ます。賑やかしという意味合いもあるのだろうと思います。
(なお、Dotaではチャットホイールに限らず、特定の発言に反応してキャラクターが声を出す機能があります。有名なところではthx=ありがとう、とか。)
何にせよ、いつもの環境でプレイするという意味においては、OGは本当にいつも通りチャットホイールをスパム(無駄に飛ばす)しまくっています。
これをどう捉えるかは、同じプロ選手でも色々とあるようで…
9:52
Kuroky: If they annoy you, mute them, I think it's funny.
Mind Control?: I muted them already.
Miracle-?: It's funny actually.
Kuroky: ウザイなら、ミュートしとけよ。俺は面白いと思ってるけど。
Mind Control?: もうミュートしたわ。
Miracle-?: 実際面白いけどな。
何回か聞きましたが、発言者が本当に分かりません。ひょっとしたら全然違うかも。
というわけで、「嫌なら見るな」よろしく、ミュート(発言を見えなくも聞こえなくもすること)することができます。
逆にミュートできるなら何してもええんか、っていうところは正直私個人としては思うところはありますが、その辺は自由に発言することに対する捉え方の違いなのかなという気がします。
まぁ少なくともこういうのを許容する文化圏で、それが嫌な人はミュートしましょう、という空気感であるということだけは間違いないです。
ドラフトが終わり、チャットホイールもセットし、準備は整いました。
今日はここまでにしましょう。
次回どうしようかなと思っているところです。ゲームが始まってしまうと本当に区切り方が難しい…まぁ、なんとかします。
それではまた。