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【Dota2】地域別に明暗くっきり!? TI10グループステージ結果まとめ【世界大会】

4日間のグループステージ、あっという間でしたね。
明日からはいよいよお待ちかねのメインイベントということで、つかの間の休戦となった今日はグループステージの結果をおさらいしましょう。

なお筆者は自分で言うのもなんですがミーハーなので今のところほぼOGの試合しか見ておりません。
(Secret対Elephantの60分超えの超ロングゲームとかたまたま見てたりもしますが)
そういうわけなのでこの記事では試合内容にはあまり触れないというか、ほぼ触れられません。あしからず。

1. 結果

※画像はLiquipediaより。ただし地域を示すアイコンは筆者による。

前回の記事でも触れたとおり、各グループ1~4位の8チームがメインイベントのUpper Bracketからのスタート、5~8位がLower Bracketからのスタート、そして9位は残念ながら敗退です。

ちょうど両グループともに10勝が上位進出のラインになっていて、勝率で見てもここが6割以上とそれ以下を分ける壁にもなっています。

今回はチームの所属する地域によって明暗がはっきりと分かれたり、様々なドラマが生み出されたりといった結果になりました。
拝借した画像に勝手にアイコンを振ったのもそういう理由からです。
それぞれどのような結果となったのか、見てみましょう。

2. 中国

まずは圧倒的に目立つ五星紅旗、中国勢の活躍ですね。
中でもInvictus Gaming(IG)とPSG.LGDはグループ首位、それもどちらも異常と言えるほどの高勝率での勝ち上がりとなりました。
メインイベントの大本命筆頭もこの2チームとみて間違いないでしょう。

AsterやElephantは結果としては下位に沈みましたが、Elephantは途中まで上位争いに食い込んでいたり、AsterはOG相手に2-0を食らわせてリーグ戦に混沌をもたらしたりと、しっかりと存在感は示せていたと思います。

3. 南アメリカ

一方で全体的に苦しい戦いとなったのが南アメリカ勢でした。
同地域からは3チームが参加し、そのうちの2チームがグループ最下位と不名誉な方面の記録を残して大会を去ることになってしまいました。

今回は招待枠の決定方法の兼ね合いもあって以前のTIよりも多くの南アメリカチームが参戦する形になったのですが、これは今後の選抜方式にも影響を与える結果となってしまうかもしれません。

それはさておきBグループの台風の目とも言える存在になったのがbeastcoastでした。
初日にヨーロッパの強豪Team Secretを相手に2-0と勝利、その後もQC、Fnatic、VGを相手に引き分けに持ち込むなど奮闘。
3日目終了時点では上位進出ギリギリの4位につけました。

残念ながら最終日はTeam Spirit、PSG.LGD相手に連敗して順位を1つ落とし、Lower Bracketからのスタートとなってしまいました。
それでもグループ5位、それも6位タイに並ぶ国際大会常連チームに勝ち数で上回ってのこの順位という結果は堂々たる活躍だったと言えるのではないでしょうか。

4. 西ヨーロッパ

実績十分の彼らにとってはグループステージ上位はあくまで通過点、と言いたいところでしたが各チーム苦戦が続きました。
そんな中でもOG、Team Secretの2チームはなんとか10勝をもぎ取り、Upper Bracketからのメインイベントとなりました。

一方でAllianceは2-0勝利が最下位のTP相手のみとあまり良いところが見せられずAグループ8位。
とはいえメインイベントに入ってしまえば5位でも8位でも同じこと。
ここは良い意味で開き直って、Lower Bracketからの巻き返しに期待しましょう。

5. 東ヨーロッパ

今大会の東ヨーロッパからは参加2チームと、東南アジアに並び最も参加チーム数の少ない地域の一つとなりました。
しかしかつてCISという地域名で区切られていたこの地は、TIの初代王者を輩出した、Dotaの歴史とともに歩んできた地域でもあります。
今回もその実績に恥じない戦いぶりを見せてくれました。

VPは2日目にまさかの4連敗を喫して上位進出へ黄色信号かと思いきや、その後3日目4日目と全勝して2位を確保。
終わってみれば10勝が大半を占めるグループステージ上位勢からは頭一つ抜けた11勝を挙げました。

Team Spiritは自分より上位のチームには全敗したものの、逆に下位チーム相手に全勝というある意味分かりやすい成績で10勝に到達。
なんとこちらも3日目4日目は全勝でした。
冬がやってきても耐えて食らいつく、ロシアらしい勝負強さが光る結果といえるかもしれません。

6. 東南アジア

同じく参加チーム数の少ない東南アジア。
こちらもロシア同様Dotaが盛んな地域ではあるのですが、実績では他の大国と比べて若干見劣りする面があり、TIにおいては少し地味な地域という印象が拭えません。

しかしT1は混戦のAグループから上位進出を達成。
中でもVPを相手に2-0を取ったのはリーグ戦のその後の展開を面白くするという意味でも非常に価値ある勝利となりました。

一方Fnaticは3日目まで2-0勝利が無いなどイマイチピリッとしない戦いぶりが続いていましたが、最終日にTeam Secret相手に2-0。
全体の結果としては下位になりますが、こちらもリーグ戦に混沌をもたらしてくれました。

トーナメント方式となるメインイベントではリーグ戦よりもさらに1勝の重みが増していきます。
果たしてメインイベントでも番狂わせを起こせるでしょうか。

7. 北アメリカ

Last, but not leastという表現が英語にはあって、翻訳するときに日本語ではどうしたもんかなぁといつも悩むのですが、そういうわけで最後になりましたが大事な大事な北アメリカです。

BグループのQuincy Crewは3日目終了時点で2勝しかできておらず、最終日の成績や他チームの結果次第では敗退もありうるという苦しい立ち位置でしたが、4連勝を決めてグループ6勝(10敗)。
上位進出とはなりませんでしたが連勝の勢いを持ってメインイベントへと向かうことになりました。

一方のAグループは何と言っても最終日・最終節のEG対UNDの北米チーム直接対決が見ものでした。

当日の進行の関係で他チームの最終節が先に終了し、10勝6敗でOGとT1が並びました。
それを追うEGとUNDはまだ1本目が終わったところ。
その時点での両チームの成績はEG9勝、UND8勝。
運命のいたずらとしか表現しようのない事態になりました。

おそらくプレイヤーたちは知る由もなかったか、あるいは仮に知っていたとしても気にせず戦ったものと思われますが、この2本目の結果次第でAグループの4位ラインに大きな変動が起きることとなります。

EG勝ち:EG、OG、T1が10勝で3位タイ。
3者によるタイブレーク(改めてBo1マッチを3者で順番に行う)を行い、その結果で順位を決めることに。
UNDはLower(6位)確定。

UND勝ち:OG、T1が3,4位となりタイブレーク無しでUpper進出が確定。
EGとUNDは5,6位となりともにLower。

というわけでEG、UNDのファンはもちろんのこと、OGやT1のファンまでもが固唾を飲んで見守る中、一時はNet Worthで8000近い差がついた第2試合はUNDの逆転勝利。
チーム名はUndyingでありながら死なばもろとも、という気持ちでは…多分なかったでしょうが、TI優勝経験もある北米の古豪EGを一緒にLower Bracketへと引きずり込む形になりました。

8. 最後に

というわけで、グループステージの結果を地域にフォーカスして振り返ってみました。
明日からのメインイベントの組み合わせはこのようになります。

画像はLiquipediaより。一回戦周辺のみ表示。

ここまで来てしまえば当然、どの試合も注目です。
それでもやはり私としてはヨーロッパの雄である2チーム、Team SecretとOGの1戦にまずは注目しています。

DPCポイントが足らず招待枠から漏れ、地域別予選のしかもLower Bracketにまで回り、ようやくたどり着いたTI。
グループステージでも多少の波乱はありました。
それでも結果だけ見れば順当にUpper BracketにつけたOG、果たして夢の3連覇はなるのでしょうか。
そしてそれを阻むチームがいるとしたら、それは誰になるのでしょうか。
圧倒的成績でグループリーグを駆け抜けた軍勢が戦場を紅く染めるのか。
冬を越えた白熊が牙をむくか。
それとも。

日程通りに進行すれば決勝戦、Grand Finalは10/17日曜日の日本時間19時に試合開始です。

今大会は時差が割とちょうどいい感じになっていて、現地ルーマニアではお昼頃に行われている試合がちょうど日本ではゴールデンタイムに当たります。
こんないい時間帯に試合が行われていることはなかなかありません。
普段あまりDotaの観戦をしていない方もこの機会にどうでしょうか。

ということで今回はここまで。
それではまた。

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