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【中1生の保護者の方へ】定期テスト結果の見方(数学編)

 久々に本業の記事を書きます(笑)
 そろそろ期末テストも終わり、結果が返ってくる頃だと思います。
 今年中学生になったばかりのお子さんを持つ方は、気が気でないかもしれません。
 そして、結果を見て一喜一憂したりするものです。
 ここでは1人の塾講師として、どのような所に着眼してテスト結果を見ているのかをご紹介します。
 お子さんの結果の見方の参考にして下さい。

 私が見るのは主に以下の3点です。
①符号ミスの多さ
②分野ごとの偏り
③文章問題への対応

以下に詳しく説明します。

①符号ミスの多さ

 誰しも「うっかり」はあります。1、2問なら問題ないでしょう。
 しかし、それが5個も6個も……となると話は違ってきます。
 その場合、次の2つの場合が考えられます。

○計算の仕方が分かっていない、またはあやふやで自信がない。
 これは、特に足し算や引き算(加法、減法)で顕著に見られます。
 この傾向を持つ生徒は、小学生時代からあまり算数が得意ではなかった人が多いです。そうでない場合は今までの自分の感覚とのズレがあり、計算方法が納得いかない人もいるように感じます。
 これからの数学の問題の根幹を担う部分になりますので、なぜそういう計算になるのかを理解するためにも、早急に復習・対策をすることをお勧めします。

○符号をないがしろにしている
 「ああ、マイナスだったか。惜しい惜しい」
 ……ではありません。
 小学生感覚で「計算が合っていればOK」のように思っている場合がよく見受けられます。
 この傾向を持つ生徒の中には、小学生時代に計算が速く、自分の計算能力にある程度の自信を持っている人も多いです。見た目でパッと計算ができてしまうので、符号を気にせず(または無視して)結果を書いてしまいます。
 プラスなのかマイナスなのかを、問題ごとに注意するように働きかけましょう。

②分野ごとの偏り

 傾向として、掛け算や割り算(乗法、除法)の習熟度は高く、足し算や引き算(加法、減法)の習熟度の方が低いです。
 結果が返ってきて、それほど悪くない点数なので
「まぁこれくらいなら」
 と、思うこともあると思いますが、そのときには『どこで間違っているか』に着目してみて下さい。
 もしかしたら、乗法、除法と、用語がほとんど正解したことで点数は伸びているけれども、加法、減法の計算が間違っているものが多かったり……、という偏りが見られる場合があります。
 偏りは危険です。
 間違いが多い分野は理解していない可能性が高いです。
 点数がまずまずだとしても、基本分野の正解率の偏りには注意しましょう。

③文章問題への対応

 基本計算が問題ない場合は、応用力が試される問題を確認します。
 応用問題がまったくの手つかず、または書いていてもほぼ間違っている、と言う場合は次のパターンがあります。

〇時間がなくて手が回らなかった
 この場合は、基本問題がほぼ正解していたとしても、計算の練習をもっとすべきでしょう。法則も分かっていて正しく解けるけれど、考えるのに時間がかかってしまうのは、まだその計算に慣れていないからです。

 「速く解こう」と考えればミスが増えます。
 速く解くのではなく、考えなくてもすんなり解けるようになるくらい練習をしていきましょう。そうすれば自ずと計算のスピードは上がります。

 ただし、テストの問題数が明らかに多すぎる場合もあります。そのときは、平均点にも反映されているはずなので、平均点も参考にしてみて下さい。

〇文章問題が元々苦手
この場合は、じっくり取り組むしかありません。
 計算力はあるのに文章問題が解けない人でよくいるタイプは、
「文章をパッと読んで(または読まないで)そこにある数字だけで計算を考えよう」
 とする人が多いように感じます。
 まずは文章をよく読んで意味を理解し、必要な場合は図などにまとめ、考え方を理解し、実践する。
 これを繰り返し行うことで、少しずつ解けるようになります。元々計算力はあるのですから。

最後に

 テストは結果が良いに越したことはありません。
 しかし、結果によって今後どのようにしたらよいかの指標でもあります。
 点数だけに一喜一憂せずに、点数に隠れた真実を見て頂くと今後につながるのではないかと思います。



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