暗闇に明かりをともしてくれたライターさん
パソコン画面をじっとみる。どのくらいこの姿勢でいるのだろうか?
キーボードの上に両手を広げたまま、視界はぼんやりしていた。
やっと週末。今日は早い時間からゆっくり書ける。コーヒーとスイーツも用意した。いざ執筆!のはずが、何も浮かばない。
なぜか心のなかで、すでに「empty」ランプが赤く点滅している。
ここのところいつも同じパターン。
残業だったし・・と自分に言い訳をしてpcを閉じる日々だった。
今日こそは書こう、と思っていたのに。
心の底でうごめいていた不安が、一気にあふれでてきた。
もうダメなのかな。
落ちる気持ちを振りはらうように、コーヒーを流しこむ。それは思いのほか冷めていた。きわだつ苦味をごまかすため、あわてて大福にかぶりつく。
そんなとき、noteのお知らせに気づいた。
(どなたかフォローしてくださった)
一点の光にすがりつくように、身をのりだしマウスをつかむ。どんなことを書いている方なんだろう。ありがたい気持ちでページを開いた。すると、
大福をくわえたまま、夢中に読んでしまった。
その記事がこちら。
実はこの遥香さん、3か月前に開始された脚本家によるストーリー講座の同期生の方。
はじめは、いつもzoom講座でご一緒しているお名前!と気持ちがはずんでいた。ところが、それだけではなかった。
やってみたい!そう思わせる記事だった。
気づくとA4ノートを広げている。書かれてあるテーマを参考に、よし30分!とその場でワーク。思いつくかぎり書きだそう。
勢いこんだものの、5分でペンがとまる。早くも頭がからっぽになった。
(いや、あと25分、何かないか?)逃げずに自分の内側と向きあう。するとそこからすーっと静かな底におりていく感覚があった。目を開けていながら瞑想しているかのよう。
忘れていた過去、心の芯の部分、言葉がつぎつぎ出てくる。文字が乱れながらもひたすら書きなぐった。
この日はテーマ2つだけだったが、終わったあとは、1時間たっぷり泳いだような爽快感。
また書いていこう。
窓から差しこむ夕陽がやけにまぶしかった。
せっかくの同期生、遥香さんにお礼をいいたい!
あまりの気もちの変化に、その思いが強くわきたった。だけど明日は講座の最終日。zoom内で最後に班分けの交流会はあるとは聞いていた。会えるチャンスは明日の1回だけ。
でもその確率は低いだろうな・・
最終日、いよいよ講座が終了してしまった。そのまま班に分かれての交流会へ。指定されたルームにいくと、そこには遥香さんが!
こんなドラマのようなことってあるの?と鳥肌がたった。
「お礼が言いたかったんです!」
限られた時間のなか、タイミングを見計らって、しどろもどろになりつつもご本人に。
やわらかい文章からあふれでるお人柄、そのままの素敵な方でした。
暗闇に落ちていくなかで、灯りを点してくれたそのタイミングと先を示す地図。なにかこの方から、不思議なものをいただきました。