写仏部員の上野散歩:真夏の不忍池〜東京国立博物館神護寺展 他
関東地方で梅雨明けした日、上野に遊びに行きました。
(今回は2,300字くらいです)。
不忍池はいちめんの蓮
蓮の花がたくさん。今の季節らしい景色です。
「蕾ばかりだな、見頃はもう少し後なのかな」と思ったら、蓮が咲くのは午前中だけなのだそうですね。
いろんな事情で私が自由に動ける時間帯は限られていて、上野まで来るとなると、どうしてもこのくらいの時刻になってしまいます(せっかく上野に行くのなら、本当は朝から出かけてあちこち見たり、外でランチしたりしたいのですけどね…)。
蓮の花が開いている朝に来られれば、まただいぶ違った景色が楽しめたことでしょう🪷
いざ、神護寺展へ
東京国立博物館にやってきました。
今日の目的はこれです。
国宝級の仏像も何体か来ているとのことで、note写仏部員として非常に興味をそそられる展覧会です。
神護寺は紅葉の名所としても有名な京都のお寺で、空海が活動の拠点にしていたところのひとつ。
この展覧会では神護寺にある文化財やゆかりの品などが展示されています。詳しくは下のリンクをご覧ください。
この展覧会のレポートは、なにも私が書かなくてもよいと思うのです。私は写仏部に入部したばかりで、仏像のことがよくわからないし、空海や密教についてもほとんど知らないし。
なので、初心者が展示を見てどう感じたか、ということだけ書きます。
なお、会場内は1ヶ所を除いて撮影禁止のため、写真が少なくてごめんなさい(図録も購入しませんでしたし)。
曼荼羅に描かれた仏像たち
まず目を引いたのは大きな曼荼羅です。曼荼羅は密教の世界観を表しているとか。4メートル四方の中にたくさんの仏像がみっちり描き込まれています。
それらを一体ずつ描き写した巻物?がありました。白い紙に黒い線だけで描かれています。細かいところまで緻密に描かれていて、見事な写仏です(写真があるとよかったのですが…)。
写仏部員の私としては、実は曼荼羅の実物よりもこちらの方が見ていて面白かったです(曼荼羅の実物は色が暗めでよほど近づかないとよく見えないのです)。自分もこんなふうな写仏ができたらいいなと思います(まずムリです)。
伝源頼朝像(鎌倉時代)
教科書で見たことのある肖像画です。予想外に大きい絵でした(等身大)。これも神護寺所蔵のものだったのですね。
この他にも、空海をはじめ、神護寺ゆかりの人物にまつわる品々が展示されていました。
個人的に印象に残ったのは、紺色の紙に金文字で書かれたお経。豪華です✨
国宝 薬師如来立像(平安時代)
神護寺のご本尊です。お寺の外で公開されるのは今回が初めてだそうです。
むっちりした体型で見た目はとても重量感があります。お顔も健康そう。こんな仏様が見守ってくれていたら心強いです。
螺髪のつぶつぶの立体感や、衣のひだの寄り具合など、細部の表現も手が込んでいます。
五大虚空蔵菩薩坐像(平安時代)
5体セットのこれらの仏像も国宝です。みなさん穏やかな良きお顔。写真だと衣装の繊細な装飾や像の量感などはわかりにくいかもしれません。
十二神将立像(室町時代〜江戸時代)
子、丑、虎…亥の、十二支の顔をした、武将姿の像です。12人が一列に並んでポーズをとっているさまは、戦隊ヒーローのよう。
彼らが強そうに見えるのは甲冑を着用しているからだけではありません。照明の当て方に工夫があるのです。
薄暗い会場の中、像の斜め前方上から照らすライトがひとつ。そしてもうひとつ、足元から像を見上げるような角度で照らすライトによって、像の影が後ろの壁にくっきりと大きく映ります。この影がすごく効果的なのです。
写真がないのが残念ですが、この迫力は実際に会場で見てみないと実感できないと思います。博物館ならではの演出です。
二天王立像(平安時代)
会場内ではここだけ写真撮影OKでした。下の2枚は私がスマホで撮りました。
今回はこの2人を写仏します。
像のダイナミックな動きを再現したくて、劇画タッチに挑戦してみました(勢い余って塗り潰してしまったところは、写真に撮った後修正してあります)。
ここまで描いたところで力尽きました。もう一体は「見立ての写仏」でお茶を濁そうと思います。
この展覧会は9月8日まで。途中一部展示替えがあり、後期から登場する色鮮やかな釈迦如来像(仏画)は目玉のようです。
おまけ①:今日のお土産
特別展の半券で常設の展示も見られたのですが、閉館時刻も近づいていたのでまたの機会に。
最後にミュージアムショップへ。
いいものを見つけました。仏像鑑賞の参考書です。イラスト多数で初心者にはありがたい本。
もうひとつ、衝動買いしたのがこちら
おまけ②:今日のおやつ
歩き疲れたので、帰る前にエネルギー補給することにします。
昔ながらのあんみつ屋さんへ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?