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この秋を振り返る 2021年

12月に入り定義的には冬となりました。ここのところ数日は寒気が入り込み,冷え込んでいる地域もあります。

さて,今年2021年秋(9月~11月)の天候はどうだったでしょうか。気象庁発表のデータをもとに振り返ってみたいと思います。

気温

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関東の一部を除いて全国的に平年よりも高い傾向となりました。上昇幅では北日本~日本海側の方が大きく平年より0.5℃以上の地域もあります。

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気温の推移を見てみると,9月上旬は8月中旬~下旬の天候不順の影響を受けて低めに推移しましたが,10月にかけて安定し,その後寒気の流れ込みもありましたが限定的でした。

降水量

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降水量は平年より少ない地域がほとんどでした。北海道は暖気の流れ込みやすい気圧配置となり,気温は高く雨が多いという傾向になっています。

まとまった雨の降らない地域も多く,農作業的には播種・定植の時期でもあるため,水管理に気を使ったのではないかと思います。

日照時間

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日照時間は多くの地域で平年比110%以上とかなり長くなりました。秋の日照時間の歴代1位を記録した観測点が6か所(留萌・長野・福井・高山・松本・水戸),3位以内を更新した観測点を含めると18か所にもなりました。

穏やかな秋

「女ごごろと秋の空」と言われるように,元来秋は天候の変わりやすい季節ですが,以上のデータから今年の秋は晴れの日が続き,気温も高めで「穏やかな秋」であったと言えます。

この時期は例年台風の影響を受けますが,今年は9~10月に上陸・接近した台風は2つで,平年値5つと比べて少なくなっています。

天気図を見てみると,秋雨前線(停滞前線)の発生が平年よりも少ないです。大陸からの高気圧に覆われる状況でカラリとた晴れの日が多くなりました。8月中の天候不順は停滞前線の影響でしたので,その時に秋雨が全部降ってしまったようなイメージです。

全国的に見ると穏やかでしたが,気になるのは北海道の東部。十勝地方中心に気温は高めだけど,日照時間は短いという状況でした。農産物の一大生産地,しかも秋は収穫直前の時期でどんな影響があったのかと。
今年の収穫量や品質の分析をしてみると,何か面白いことがわかるのではないかなと思っています。

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