
取扱説明書を作るための質問に答えてみた
自分を知ることは、すごく大事なことだ。
私は、自分の適正も努力できる分野も、自分の興味も無視して、
こうあるべき、この人に憧れる、あの人がかっこいい!
という理由だけで、進路を決め(数学が苦手なのに数学科)、仕事(システムエンジニア)を選んできた。
自分の専門だから、自分の仕事だからと、わずかだけどその分野の努力をしたかもしれないけれど、自分の力にはできなかったし、貢献したいけど貢献できないことも多かった。
人生はおそらく折り返してるし、70歳まで仕事中心の生活をするとすれば、24歳で仕事を始めて今46歳。折り返しの時期に来ている。せめて、残りの人生では、自分が努力がしやすいところに力を注ぎたい。でも、46歳にもなって、自分の得意、力を発揮しやすい領域を把握できていない。
だから、性格診断、ストレングスファインダーなど、自分を知るためにできることをたまにやってみることがある。
今回は、みずのさん( @mikkemac )がシェアしていた爲末大さん( @daijapan )の自分の取扱説明書の作り方が手軽にできて、効果がありそうなのでやってみた。
自分の取り扱い説明書を作ると好都合だとお話ししました。わかると言ってくださる方も多いですが、同時にどうやってそれを作ったらいいのか悩まれる方もいます。自分の取り扱い説明書を作るということは、「自分を知り、言葉にする」ということです。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) May 28, 2022
自分を知るということは簡単に思えますが、難しいことです。まず自分を知るということには二つあります。自分自身が何をしたいかを知る(興味、ビジョン)、自分自身がどう見えているかを知る(客観視、他者から見えた自分)です。面白いことにこの二つは相関するどころか時々逆相関します。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) May 28, 2022
「何をしたいか」をいつも考えている人が、自分の振る舞いが相手からどう評価されていて自分の癖が影響を及ぼしていることに無自覚だったりします。また、他者からどう見えるか自分の振る舞いが周りにどう影響するかを考えている人が、一体自分が何がしたいかわからないということもよくあります。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) May 28, 2022
この両方を混ぜていなければ自分取説になりません。よくあるのは周りからどう見えているかという視点がなく自分の快不快だけを前提に作られた取説で、これは要するに自分の不快を取り除くように周囲に要求しているにすぎません。自分取説は相手や周囲にとっても有益なものでなければなりません。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) May 28, 2022
さて肝心の取説の作り方ですが、考え方のヒントとして以下のようなものがあります。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) May 28, 2022
「強み」
①息を吸うように「つい」やってしまうことは何か
②かけた労力に対して「意外に」他者から感謝されることは何か
③自己評価と他者評価で一番ずれているものは何か
④どうしても克服できない弱点は何か
取扱説明書を作るための質問
「強み」
①息を吸うように「つい」やってしまうことは何か
→ 書くこと。情報をシェアすること。今は仕事に結びつけてしまっているので、意識して呼吸してるけど。誰かに教えたい、という気持ちは結構湧きやすい。
②かけた労力に対して「意外に」他者から感謝されることは何か
→ イベントの裏方。自分では大して気を遣ってないつもりでも、(参加者や登壇者に対して)そんな細かいところまでフォローしてすごい、とか言われると、あぁ、みんなはそこスルーするのね、と思う。大して疲れないし、自然にできる。
③自己評価と他者評価で一番ずれているものは何か
→ この質問、難しい。自己評価もできてないし、他者からどう見えているかも把握できていない。最近他人に言われて、違うなと感じたのは、情報を取得するアンテナが大きい、と言われたこと。アンテナがどうこうより、あまり深掘りできなくて、一つのことに興味が続かないだけなんだけど、な、と思った。
④どうしても克服できない弱点は何か
→ 精神的に安定していないところ。ここ半年くらいは割と調子いいけど。心が弱りやすい。自分を保てない。無理に自分の心を躾けた時期もあったけど、それもつらかった。なるべく、心を痛めない相手と仕事をしたいし、プレッシャーの少ない仕事をしたい。
(貢献したくないわけじゃない)
「集団」
①大きな空間でどの位置に座りたがるか
→ 端。手前、入り口近く。立場が弱ければ、適切な位置だし、人数が多いと、端から意見を求められて、しゃべる機会も作ってもらいやすい。立場があって、端に座ってれば、大事なとこで、大事なコメントを遠くから一言入れて、場を支配する力も発揮できる。いつでも端がいい。
②心地よい会食の人数は何人か
→ 場の全体を把握できる最小人数がいい。仲がいい3人、適度に仲いい4人かなぁ。2人だと話がつまることもあるし。
③楽しくなさそうにしている人が気になるか
→ 気になる。自分がしゃべってよければ、「どうですか?」と話を向けたりする。自分があまり発言権のない場だと、その場では触れずに、終わった後、声掛けとかするかもしれない。そういうこともあるかもしれない。
④誰かと話をしている時、後ろや横の話は聞こえているか
→ 聞こえている。どっちかというと、そっち聞いちゃうこともある。目の前の相手に集中していないから。これ、よくないなぁ。
⑤自分のボスの癖を三つ説明できるか
→ で、できなかった。。ボスを見てない。きっと他の同僚もちゃんと見てないのかもしれない… よくないなぁ。
⑥カウンターに座るのと対面どちらが心地よいか
→ 対面だと、対決姿勢を意識してしまうんだろうけど、時に目を見て話したいので、対面で、ちょっと体を斜めに向けて話すくらいがいいのかもしれない。
「コミュニケーション」
①自分の話の途中に割り込まれることは気になるか
→ はい。私も自分のことをしゃべりたがるので余計にそう思う。いい大人なので、他人の話は聞く態勢ではいるけれど、やっぱり自分のこともしゃべりたい。こっちは我慢してるのに、おまえ、何でしゃべってんの? という同族嫌悪があるかもしれない。
②何かに没頭している時に話しかけられるとどの程度嫌か
→ そのあと集中する時間が取れればまぁいいけど、一日に何度も、とか、後の予定が詰まってれば、それなりに腹は立ちそう。
③権力が上の人間と、下の人間と話をしている時自分の態度はどの程度変わるか
→ 変えるのが格好悪いと思いつつ、変えてるだろうなぁ。上の人には、媚びへつらうのではなく、一人の人間として接したほうが喜ばれることも多いし、下の人間には、対等に接したほうが、先々含めていいんだろうけど。できていない。マウント取りたくなるよね、自分が弱いから、強く見せたがる。
④子供と話すのは好きか
→ 体力と気持ちの余裕があれば。特に自分の息子には、我慢しても付き合うと思う。子どもがどういう大人になるのか、その責任の一端を担っているので。自分の子どもだけでなく、子どもは、真摯に向き合えば、大人が考える自動的な思考をしないので気づきも多い。でもちゃんと向き合うと疲れることもあるので、体力と気持ちの余裕があれば、嫌いではない。
⑤相手に対し通じる単語に置き換えることは頻繁にやるか
→ 伝わらないとしょうがないし、仕事がら言葉に敏感になってきたので、今は割とやるかも。でも、仕事上、伝えたという事実が大事で、自分に余裕がなければ、言いやすい言葉で済ますこともある。
「欲」
①誰にも言えない欲しくてしょうがないものは何か
→ 人に言えない、となると性的欲求に関するものだろうなぁ。加齢とともに落ちてきたけど、もともと性欲が強かったから、あんなことやこんなことを考える時間は人より長いと思う。かけた時間がお金に変わるなら、性的な欲求に関することは結構な金額に変換できそう。
②権力と影響力のどちらが欲しいか
→ 影響力、と表では回答しつつ、表ではそう振る舞いつつ、本当は権力なんだろうなーと思う。自分の稚拙なわがままを表に出して、それを通したいんだと思う。
③羨ましいと思う相手が持っているものは何か
→ お金(と余裕)。エンジニアだった時は、技術力(相手の努力の部分は認めていて、同じ努力ができないことを羨ましがる)
④欲しいと思った時素直に言えるかそれとも言えないかまたは言い換えるか
→ それは相手にとって頑張れば他人にあげれるものかもしれないので、警戒されるようで言いにくい。もし簡単に買えるものなら「それいいっすね!(俺買わないけど)」くらいは言いそう。
⑤何かをあげてお礼を言われなかった時どの程度いらいらするか
→ ことによる。どうせ気づかないよね、という気遣いをたまにしているので。そういうのは気づかれなくて当たり前。御礼くらい言えよ、と思うこともある。ことによる、かなぁ。
「テリトリー」
①自分のものが勝手に使われた時に気になるかならないか
→なる。結構、俺のものは俺のもの、と考えがち。ボールペン一本でも、嫌かもしれない。
②浮気されたとき、恋人と浮気相手のどちらにより怒りを覚えるか
→ 1000%恋人…だった、ちょっと昔は。人間なので所有物ではないけれど、きっと自分のモノ! 感が根っこにあると思う。今の彼女はどうだろうな。ちょっと違うかもしれない。
③たまにちゃんと生活できているか心配をする相手は何人ぐらいいるか
→ 身内の1人だけかな。それ以外は、俺より生活できるだろう、と本気で思っている。一番心配しているのは、自分の生活。自立したい。。
④家に友人を招いたとき、友人が勝手に別の友人を連れてくることは許容できるかできないか
→ やだ。過剰に潔癖ではないけど、昔は無茶な飲み方をしてたので、仮に友人がトイレを汚したりした時に、それが許せるかどうかで相手を泊めていたと思う。知らんやつにトイレを汚されるのは嫌だ。
⇒なんか、「テリトリー」の質問は、結構、俺が!俺が! が出る質問でビビりますね。自分では知ってることだけど。
質問に回答してみて思ったこと
自分の快楽、満足第一。
できるだけわがままを通したい(これまで力で負けてきたから主張しないだけ)。目の前のことに集中できない。
ネガティブな部分だとそういう感じが目につくなー
ポジティブな部分だと、誰かのために、気を遣うこともできている。それも負担なく。加齢とともに、自分の体力、気力については状況把握ができるようになってきたので、これくらいは誰かに気を遣うことができるな、という範囲は見切れるようになったきたのかもしれない。
俺の邪魔をしないよね、この人は、という目線で他人は観察してるんだな。目的は不純だけど、人を見ている。だから、自分だけが気づくことも多い。疲れない範囲で、気を遣っていくのは続けてもいいのかな。それがチームのサービスレベルだと思われると、困るのだけれど。
誰かに情報共有することはいつもやってしまう。それを少しだけ、面倒なこともして、わかりやすく伝えるとかすれば、もっと仕事もやりやすくなるし、チームに貢献ができるかもしれない。
かけた時間のわりに、自分のことをとらえ直す、いい質問でした。
時々、見返そう。
爲末大さん、みずのさん、ありがとうございました。
いいなと思ったら応援しよう!
