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「考えるスキル」「戦略的思考」の正体を知る #マープス

無料のオンラインマーケティング講座「マープス」

今回は、ゲスト講師回。電通で14年間、ストラテジックプランナーとして活躍された、筧 将英(かけひまさひで)さん。

大小さまざまなジャンルの企業経営者と、事業の方向性の確認や発信する言葉を整理する作業は、誰もが経験できるものではありませんが、物事を整理する能力は、どんな仕事にも通じるものがありそうです。

実際に視聴してみて、ずいぶん以前から知っている考え方、過去にチャレンジした方法がほとんどでしたが、ちゃんと「分けれ」ているか、概念図から逃げてないか? といった反省したい点が多くて、参考になる回でした。

こちらの本の紹介だけに留まらず、普段、講師をされている応用的な内容もご紹介いただいたそう。

今日のnoteでわかること

  • 考え方の基本

    • 簡単にまとめない、分ける、概念図を作る、インプットする、平均値・平均値との乖離を意識する

  • 戦略的な考え方のやり方

    • 「今」「未来」「ギャップ(今と未来との差異)」「課題」をとらえ直す


ストラテジックプランナーとは?

ストラテジックプランナー = 定性領域のコンサル
定量データも扱うが、インサイトや世論など定量化しにくい領域を含めて論理的・合理的に戦略を考える

「考えること」は「まとめないこと」

簡潔にまとめることは正しいか?
「お店に行って、おいしかった」は意味ないよね(まるめてしまうと情報が抜け落ちちゃう)。

何でも「ヤバい」で済ませてしまうと、出来事の解像度が下がる

なぜおもしろかったのか?

対策:

  • 浮かんだ言葉はどんどん外に出す

  • 自分なりに加工しない。自分なりの言葉遣いを心がける。相手の言葉づかいをそのまま記録する

  • 語彙を増やす(知らない言葉に出会ったら知らべて、すぐに使ってみる。)


(俺の感想)これ、わかってないと思われたくなくて、標準的な言葉に言い換えたりしてそう。そして、言い換えた言葉で理解したことにしてそう。

「考えること」は「分けること」

「明日までに考えろ」と言われてもどうしていいかわからない。まずは「分けること」。形で分ける。色で分ける。分けたものにラベルを付ける。なぜそのように分けたのか考える。

マーケティングに使われるフレームワークも実は分けているだけ。

  • カスタマージャーニー:ターゲットの行動を時系列に並べる

  • クラスター分析:2軸に分ける

  • ポジショニングマップ:2軸に分ける(自社/競合)

「考えること」は「図にすること」

対策:

  • 図で整理することから逃げない(正解はないから避けたがる)

  • 練習して、フィードバックをもらわないとうまくならない


(俺の感想)概念図描ける人は重宝する。これはシステム開発の時もおんなじ。流れが複雑になる時、うまく骨子をとらえられる人がいると、設計方針が生まれる

概念図の種類

  • 二軸図:大小など優劣が決まる項目で設定しない、当たり前の軸は使わない

    • 例:あっさり/こってり

  • ベン図:包含関係を示す(重なりがある。包含されている。離れている)

    • 「新規顧客が欲しい」と言われた時、既存客との共通部分の違いが明確になってないこともよくある

  • プロセス図:順序や因果関係

  • ステップ図:順番や作業手順

「考えること」は「知ること」

  • 大量のインプットを継続的に行う。

  • アイデアを出すためには、新たなものをインプットして、それをもとに考えるしかない。

    • 目の前の仕事にどう活用できるか?(短期のインプット)

    • 中長期のインプット(知識の体系か、トレンド理解、事例の理解)

  • 強くなりたい領域を決める

    • 職種/業種

    • スキル:マーケティングコミュニケーション、ブランディング、PR、テレビCM、デジタルマーケティング

    • 「職種/業種」と「スキル」の掛け合わせでできることを考える

「考えること」は「違和感に気づくこと」

  • 平均値を持つ
    経験したスポーツ競技について、経験のない人の動きを見ると変に見える。〇〇さんの発言に対して違和感:自分の中に40歳の男性像という平均値との乖離。

    個人として趣味など楽しんだ消費の金額が平均値を作るかも(池田)

戦略的な考え方

  • 「未来」と現在の立ち位置が「問題」

  • 「今」と「未来」のギャップを埋めるものが「ソリューション(戦略・戦術)」

  • 「今」「未来」「課題」のどこかをとらえ直すことで「戦略」が生まれる

    • 今:顧客はここに価値を感じています(本当か?)

    • ソリューション:今の社会から見ると、立てるべき「ビジョン」(本当にそのビジョンで未来につながるか?)

    • 問題(未来とのギャップ):お客様のアンケートからこういう認知があることがわかった(その解釈で合ってる?)

「今」をととらえ直す

  • 現サービスをユーザー視点で再設定。新ターゲットの可能性を広げる(今の延長で拡大、異なる市場を見つける)

  • 例:人材サービス(社員の口コミ)「転職の時に使うもの」→「キャリアを俯瞰する時に使う」

  • 例:往診「自宅に医者が来てくれる」→「遠隔問診で不安を解消する」

  • 例:クラウドファンディング:「お金を募るもの」→「仲間を募るもの」

「課題」を設定する

  • 常に解決しなければいけない課題は何なのか?
    →悪い課題は、それ言われてもどうしていいかわからない

  • 因果関係を整理する

    • 原因と結果の結びつきが多いものが、いい課題になりやすい

    • 例:「体重を減らすアイデアを考えてください」

      • 因果関係を整理して、集中する箱を見つけたら、「飲み会を減らすアイデアを考えてください」&「運動を継続するアイデアを考えてください」。こっちのほうが、具体的なアイデアをもらいやすい

    • 例:「日本で投資する人を増やすにはどうしたらいいか?」

      • 「損をするかもしれない」「損をするリスクを許容できない」

      • これらの認識を変える必要がある

「未来」を設定する

  • 定量的な目標が設定されやすいが、魅力的な定性的な目標のほうが、戦略が生まれやすい

    • 例:売上を2倍にする:少数のファンのリピート買いの回数を増やすのか? 新たな顧客を増やすのか?

    • 例:認知度を〇%、購入意向を〇%にする→定性:職人が手作りしたイメージを伝え、買った人が愛着を持ってくれる

  • 社会に普及・浸透していくことを表現する
    定性にすると達成したあとの未来のイメージから、未来のビジネスについて語ることができる

    • 例:トヨタは、自動車生産メーカーから、モビリティカンパニーへ

感想

冒頭に描いた通り、これまで見聞きしたことのないことはほとんどありません。でも、概念図からは勝手に不得意として逃げていましたし、ちゃんと分けれてもいません。そして、私の仕事の進め方と、コミュニケーションにとって、致命的なことは、すぐにわかった気になること。言葉をまとめるようなことはしないようにしたいですね。自分の仕事の仕方について、基本的な姿勢の中に、反省するポイントに気づけたのはよかったと思います。ありがとうございました。

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。