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「年末のM-1がもっと楽しくなる本『答え合わせ』 を読んでみよう

『答え合わせ』を読みました。

2019年、M-1グランプリの後、ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポンが放送された回で、ノンスタイルの石田さんがゲストとして出演され、M-1の解説をされていました。

それがとてもおもしろかった。

その後、2年3年と続いた同コーナーのコーナー名が、ずばり「M-1答え合わせ」

この解説がおもしろいと感じた人たちが石田さんに「本を出してみたら?」という提案をしてくださったそう。ありがとうございます。

これを読めば、漫才の見通しが一気によくなります。
漫才なんて「見ておもしろければいいんだよ」「そんなの理屈なんていらないよ」という人はもちろん読まなくても大丈夫。

芸人になりたい思った人じゃなくても、
「なんで、この漫才はおもしろいんだろう?」
「なんで、さっきのネタのほうがウケてんだろう?」と思ったことがありますよね?

M-1では、
「うわー、最初のネタがおもしろかったから、優勝してほしかったけど、
なんで、二本目このネタなの!」
「誰が決勝に残ってもおかしくないのに! なんでこの採点?!」

お笑いが好きで、M-1を見たことがある人は、絶対、そんなこと一度は思ったはずです。

M-1で、モヤモヤせずに楽しみたい人は、ぜひ読んでください。

もし、芸人さんで、ネタを書いているほうなのに、この本を読んでない人は、芸人の資格をはく奪しましょう。


漫才は「偶然その場で起きたことについての立ち話」だと言います。

だから死ぬほど稽古をしていても、ネタを披露するその場で初めて起きる会話という体を崩しちゃいけないし、その初めての会話に観客がどれだけ意識せずに、乗っかれるだけの演出が大事になります。

もうこのネタは100目なんです、という顔つきをされるだけで、観客はおもしろくなくなるし、日常では決してありえないボケに、当たり前のように、気の利いたツッコミが入るのも不自然です。

偶然の立ち話を演出のために、相方にはネタをちゃんと共有しなかったり、アドリブの生きるセリフをネタを作るほうが、急にぶっこんだりするわけです。

そんな漫才において、笑い飯がすごい理由、和牛が作ったあの形、ミルクボーイに代表されるシステム漫才などなど、あの漫才が存在する理由を知ることができます。

お笑いの、漫才の、代名詞である吉本であっても、うかうかしていれらない昨今の事情、吉本には芸人を育てる環境があっても、なぜか売れない理由、なんかも言及してくれてます。

今では、NSCの講師の石田さんだって、漫才をしたかったのに、漫才で評価されればされるほど、平場のバラエティー番組に出ることになり、力を発揮できずに落ち込んだそう。

お笑い、漫才、人材教育、吉本、M-1、どこかにひっかかったなら、読むべき本です。

これを読んで、年末のM-1は、モヤモヤ無しに、目一杯、ネタに集中して、笑いましょう!


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のーどみたかひろ
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。