あにの 飛行機の話
どうも。ふたりののはなしの、サムネとかあまり気にしてない方、あにです。サムネはいつもおとおと頼りです。
特別編を一週挟んでの久しぶりのあにの番。筆が重いなぁ……おとおとはなに書いてたっけなぁ……羽の部分がANA? じゃあどうせ今回はJALだろ……ピーチエアーラインとかだったら今度会ったときにぶっとばしてやろ……
と思いながら開いた画像。みなさんもご覧いただきましたでしょうか。
あにはしばらく文字が打てないくらい笑ってしまいました。
昔からあにだけはおとおとの面白さがわかるのです。
さて、気を取り直して今回は飛行機の話。
あにの中では海外旅行三部作完結編という気持ちで取り組んでおります。
先だってよりご案内のとおり、バブルの余波で割と海外旅行をしていた我々兄弟。大都会岡山に帰省するときにも飛行機を使ったり、北海道にスキーにやら沖縄旅行やら、飛行機に乗る機会は平均同級生よりも多かったでしょう。はいバブリー。
あには飛行機が大好きです。
おとおとも書いていたビーフコンソメスープは、あにも大好きでしたし、初めて飲んだグァバジュース(?)は、世の中にはこんなにうまい飲み物があるのかと感動したものです。
他にも子供にはおもちゃをくれるのも嬉しかった。
そこでもらった小さなジャンボジェットのレゴブロックは、その後常にあにの勉強机の引き出しに入れられて、勉強をしているふりをしながらこねくり回していたものです。
バブリーとはいえ普段はエコノミーの一家、一度予約を取りすぎたのか何なのかで席が用意出来なくなってしまい、代わりにファーストクラスのお席でいかがでしょうかと通された別空間。あの開放感とラグジュアリー感を味わってしまうとエコノミーなんて貨物室と変わりませんね。機内食まで特別性で、エコノミーでは十把一絡げのビーフオアチキンでおなじみランチボックスですが、ファーストだとコース料理なの。そこでだされたオードブルのなんやらわからんうまいやつを食べたときの感動は今でも忘れられません。何を食べたのかは忘れてしまいましたが。
初めてのサイパン旅行の帰りには、両親の驚異的なコミュ力のお陰で現地で仲良くなった新婚夫婦と同じ飛行機になり、貸してもらったゲームギアの落ちものパズルを3時間みっちり続けてお兄さんが引くほどの高得点を出したりしました。ゲームギアの電池持ちを考えると、おそらくお兄さんが帰りの飛行機で遊ぼうと新しい電池に入れ替えたばかりだったのではないでしょうか。ごめんなさいありがとう。
そんな飛行機の思い出、色々ありますがあにが特に忘れられない事件がありました。
それは確か夏休みに岡山に帰省する際の飛行機での話。
昔から慢性鼻炎になやまされ、常にズビズビしていたあに少年。その日も絶好調に鼻がつまっておりました。
機内の乾燥した空気の成果、もうズビズビじゃなくてガビガビ。
隣に座っている父にティッシュをもらっては鼻をかんでいたいたものの、すぐに底をつきてしまいます。
ゴミ袋代わりに使っていたエチケット袋はかみ終わったティッシュでもうパンパン。
「とうちゃん、鼻が詰まってしょうがないよ。ガビガビするよ…」
「もうティッシュないんだから我慢しなさい」
「えー、鼻がツライー!」
駄々をこねるあに少年。まだ小学校の3年生くらいのときのことなので大目に見てもらいたいところですが、子供があまり騒いでは周りに迷惑と父も思ったのでしょう。父があに少年の耳にそっとささやきます。
「もうホジっちゃいなさい」
確かに事態は急を要します。ここは最後の手段ということで、ホジるのもやむを得ないところでしょう。
ホジ……
ホジ…………
収穫される、近年稀に見る大きさの、まるで脳みそまでちょっとほじくり出してしまったのではないかと思われるような、立派な鼻くそ。おかげでお鼻はスッキリ☆
さて……
さて…………
こいつをどうしたものか。
「とうちゃん、これ……」
「いらん!」
「どうにかしてよぅ……」
「しらん! ピンってしちゃいなさい!」
まさかピンっってしちゃいなさい指示。いやさすがにこんな特級呪物をピンってしちゃだめでしょう。しかし空港までまだ数十分。小学生のあに少年は、流石にピンってするのはダメだと思っていましたが、人の親になってみるとわかります。こういう時はピンってさせるしか……いややっぱりダメでしょう。
しかし小学生のあに少年にとって親の言葉はドラゴンボールの悟空の「ぜってー見てくれよな!」並に絶対なのです。ここは……ピンってするしか………ない!(この間3秒)
ピンっ
ここで一つ想定外に気が付きます。
この特級呪物、飛行機機内という特殊な環境で収穫されたためか、常のものよりも若干以上に湿り気を帯びておりました。
するとどうでしょう。
あらぬ方向、真横へと進路を変えた巨大鼻くそ。
その進路の先に見えるのは……
「なにすんじゃー!」
怒鳴る父。
機内に響く、あに少年をしばく音。
おやじにもぶたれたことないのに……というセリフが使えなくなる瞬間です。せっかんに寛大な時代でしたね。まあ殴られもせずに一人前になった奴などいないでしょうからやむを得ない。われわれ家族の旅はまだ始まったばかりなのだから……
その後飛行機を降りてから、離れた席一部始終を見ていた母に
「なんでかみ終わったティッシュで拭かんのん!」
と怒られる父とあになのでした。
その手があったか!
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