あにの 誕生日の話
直近の自分の話やおとおとの話を読みながら、気温が下がってきたとたんに冒頭の挨拶が「寒いですね」ばかりになってしまうのもなんだかなぁ、さりとて冒頭のあいさつとはどうあるべきだろうかと、若干のスランプ気味な今日このごろ。どうも。あにです。お寒うございますね。
あには29歳で結婚するまでダラダラと実家ぐらしだったので、幼少の頃からお誕生日には家族でパーディーをしてお祝いをしてもらったり……という記憶が、なぜかすっぽりと抜け落ちております。
日頃からふたりののはなしをお読みいただいている皆様はお気づきでしょうが、あには幼少期のわりとどうしょうもない些細な事を細々と覚えております。しかし今回のお題が誕生日ということで改めて昔を思い出そうと頑張ってみたのですが、なぜだか不思議と何も思い出せないのです。
もしかしたら自分では41歳だと思っていたけど実はあには0歳だったのでしょうか? それとも何か誕生日に関する重大なトラウマがあったりするのでしょうか……
そんなあにも今では二人の子の親。自分も含めたら年に4度は誕生日がまいります。
そのたびにかみさんがケーキを焼いてくれて、かみさんの誕生日の時は父と子ども二人で市販のスポンジにクリームを塗って果物をかざる程度ですがケーキを用意して、歳の数のろうそくを立ててお祝いをします。
その際かならずハッピーバースデートゥーユーの歌を歌うのですが、ごめんなさい、お父さんこれがどうしても歌えないんです……。
妻には歌ってないのがバレて毎度しかられるのですが、結婚するまでの人生に「お誕生日に歌を歌ってお祝いをする」という文化がなかったせいなのか、なんだかとっても恥ずかしいの!
さらにかみさんの実家では年に2回、親族一同でその年の前半誕生日の人達と後半誕生日の人たちに分けて、合同お誕生会が開催されます。もちろんケーキとごちそうが用意され、食べ始める前にまずはみんなでハッピーバースデートゥーユーの歌を歌うのですが、どうしても、どうしても声がでないのです!
普段子どもたちを連れて遊びに行くと、自分の部屋に引きこもってしまう硬派……というかあまり社交的ではない薄毛の義父ですら一緒に歌っているというのに、毎度申し訳ない気持ちでお誕生日を祝うことに。
さて、今週の月曜は次男の誕生日でした。
例年通りかみさんがごちそうを用意して、今年のケーキはかみさんがやいたスポンジに次男自らデコレーションをしたとのこと。チョコのプレートには自分の名前をバッチリ書いております。
あには思いました。今回は歌をスルーしてしまうことはできないかと。
そこで、ごちそうが並びケーキにろうそくを刺して火をつけたところで
「はい、次男くん、お誕生日おめでとうございます! はい! フーってして!」
かなり強引めに式次第を進めてみました。すると次男がとても悲しい顔をしながら
「ええっ、お誕生日の歌……歌ってくれないの?」
そうかー。君はあの歌をそんなに楽しみにしていたのかー。
そして今年もみんなで歌われるハッピーバースデーの歌。
今年は父も、少しだけ小声だけど、歌に参加しましたとさ。
ここまで書いて思ったのですが、あにの実家で孫達のお誕生会をやる時の、じいじとばあばのはしゃぎ様。あの様子を見ていると、本当に我々の世代の誕生日に何もしなかったということがあるのだろうか……
やはりあにの心になにか重大なトラウマがあるのか、それとも孫ができればあにもあんなにはしゃげるものなのだろうか。
様々な疑問を残したまま、師走の夜は更けていくのです……。
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