おとおとの 真夏に冷たい話
おとおとは冷たい麺が大好き。
「夏限定 冷たい麺フェア」
通りすがりの中華料理店でこんな看板がたっていたらそれはそれは心躍る。
先日もパン屋でランチがしたいという母娘を半ば強引に中華料理屋に引っ張った。
しょうがないじゃん。
だってお店の前のポスターに
「冷やし汁なし坦々麺はじめました」
って書いてあるのだもの。
おとおとは冷たい麺が大好き。
そして坦々麺が大好きなのである。
むくれながらメニューをみる母娘を急かし
店員さんを呼ぶ。
えーワンタン麺と餃子のセット。
あとお子様ラーメンセット。
あ、あと冷やし汁なし坦々麺なんですけど大盛りとかって.…できる!!じゃあ大盛りで!!
待つこと数分
まずは娘のお子様ラーメンセットがくる。
初めて入ったお店だけどさすが中華料理屋さんだよね。
お子様セットとはいえしっかり美味しい。
そして妻のワンタン麺がくる。
中にぎっしり餡の入ったワンタンが6つも入っていた。
これまたちゃんと美味しい。
そして
ついに待ちに待った冷やし汁なし坦々麺がくる。
このお昼ご飯でおとおとは家族から少し嫌われたのかもしれない。
それでも今日は絶対に食べたかった。
夏にしか会えない少しピリ辛の恋人。
僕は麺と具材をしっかり和え、
少し多めに箸で麺を口に運んだ。
火傷の心配なんていらない。
だって冷やし坦々麺だから。
その味は
すっぺぇ。
おとおとは冷たい麺は大好きだが、
冷やし中華などの酸っぱい麺はあまり好きではありません。
不思議なことに持っていた箸が1分前と違いとても重い。
あの42戦無敗の男、那須川天心がメイウェザーと対峙した時に何倍にも大きく感じたと言うが僕も今そんな感じ。
だがしかし今更後には引けません。
美味いよね~。やっぱり夏は冷たい麺だよね~。
と麺をかっこむおとおとにまるでこの麺の酸味のような突き刺さる疑惑の視線を送る妻。
そうだよね。。
僕が夕食に冷やし中華を提案されたら
テンション下がることも知ってるもんね。
でももうあとには引き返せない。
いつもより数段テンションを上げて目の前の酸っぱい坦々麺と戦う僕。
ぜんっぜん麺が減らない。
チクショー。大盛りだもんな!
サービスいいな!!
以上。
おとおとの 冷やし坦々麺に酢を入れないでほしい話でした。