おとおとの 妻に秘密の小話
今朝おとおとは間違えて妻のスマホを持って仕事に行ってしまった。
おとおとの自宅から駅までは自転車で30分という全然最寄ってない最寄り駅で、スマホを間違えたことに気付いた時にはもう駅まで来てしまっていた。
しょうがないので公衆電話から自分のスマホに電話をかける。
電話に出た妻の声の感じで既にお気付きのようで
「で?どこまで持っていけばいいの?」
という優しくも怖い問い。
「できれば.…というか.…マストで..…職場まで.…持ってきていただけないでしょうか…」
というアンサーを返すしかない。
最近のスマホって凄いよね。
妻の長いため息をしっかりキャッチして公衆電話越しの僕の耳にもちゃんと届くのだもの。
平謝りで電話を切ろうとすると
ちょい待てとおっしゃる。
こっちから電話できないと職場に着いた時に連絡できないからあんたのスマホのパスワードを教えなさい。
こまった。
教えたくない。
別に妻にみられたくない不貞の証拠が出てくることは無いのだがパスワードを教えたくない。
何故かというと、おとおとはSNSのアイコンに自分の子供を載せたりするのが好きではなく
かみさんからは子持ちなんだからここぞってくらい子供をアイコンにしちゃいなさいよ
と言われるが頑なにしない。
そんな僕が、誰にもバレないであろうスマホのパスワードだけ
「ラブラブラブリー娘ちゃんちゃこりん」
にしていることを言いたくないのだ。
まあでも断ることなんか出来ないので正直に言います。
「え.…と.…ラブが2個で.…3個目にリーがついて…」
「ややこしいからちゃんと言って」
「ラ…ラブラ.…ブラブリー.…む、娘ちゃんちゃこりん」
最近のスマホって凄いよね。
妻のニヤニヤをもしっかりキャッチして公衆電話越しの僕の耳にもちゃんと届くのだもの。