【読書家が選ぶ】石田衣良さんのおすすめ小説3選!
みなさんこんにちは!
この記事では、1か月で7~8冊の小説を読むぼくが選ぶ、石田衣良さんのおすすめ小説を3つ厳選して紹介させていただきます。
石田衣良さんの作品はこれまでの10作以上読んできましたが、この3冊は特に良かったです!
①『愛がいない部屋』(2008年刊行/集英社)
大人の恋愛を楽しみたいならこの一冊です。
全部で10作の短編集で構成されていますが、すべて女性が主人公の物語なんです。
石田衣良さんは女性ファンが特に多いことで有名ですが、その理由が本作を読むとなんとなくわかる気がします。とにかく大人の女性の描き方が秀逸!
ぼくは大学生なのですが、個人的に小説を通じて大人の女性の恋愛模様を垣間見るのが好きなので……(笑)
もちろん、大人の女性の方が読んでも楽しめますし、自分と似た境遇の主人公を見つけることもできるかもしれませんね。
②『親指の恋人』(2009年刊行/小学館文庫)
ぼくは今の日本には、目に見えないだけで至る所に格差があると思っています。
経済面、環境面、教育面など様々な場面で格差が顕在化されていますが、こと恋愛においてもその格差は姿を現してしまうんですね……
本作は最初のページにいきなりこの物語の結末が明かされているんです。
じゃあ、面白くないのかというとそんなわけもなく、ヒロインである六本木ヒルズで暮らす澄雄とパン工場で働くジュリアが、どんな過程を経て、どんな葛藤を経て、どんな障害を経て、最終的な結末に行きつくのか。
地図の目的地に向かって進む、二人の心の葛藤からは目が離せませんでした。
③『禁猟区』(2022年刊行/集英社)
本作は今年の6月末に出版されたばかりの石田衣良さん最新作です。
インドの英雄マハトマ・ガンジーは「恋は危険な訪問者である」と言ったらしいですが、本作での恋愛は終始危険だらけでした。(笑)
ただ、その危険がもたらすヒロインたちの”感情の沼”の描き方が秀逸で、自分自身がその沼にハマっていく感覚に陥り、380ページをあっという間に読んでしまいました。
日本ではメディアを中心に「不倫」に対しての風当たりが強く、芸能人が不倫をしてしまった暁には、無関係な第三者の群れ(世間)からのバッシングの洗礼が待ち受けています。
古代ギリシャの全知全能のゼウスも、平安時代の大スターの光源氏も不倫をしていた。
なら、令和時代の人間たちが一時的な感情やら、確信犯的な欲望に衝き動かされて不倫に走ってしまうのも仕方ないんじゃないか。
本作を読むとそんなことを考えさせられてしまいましたが、まあ、おそらくダメなんでしょうね。(笑)