まさかの事態


3月2日入院、4日に手術となりました。
コロナ禍のため入院、手術、退院の日以外の付き添いは原則禁止、病室内の面会もだめでした。ただ、手術後は特別に病室に入れるとのこと。

手術は昼から、診察した医長でない医師が執刀医となりました。入院病棟にて看護師に付き添われた家内をエレベータ前で見送り、病院から渡されたPHSからの連絡を待つのみです。
手術の予定時間は4〜5時間、ただコロナ感染予防のため手術関係者は通常の手術着以外にも防護服を着衣するため、その時間も要するとのことでした。

看護師から連絡を受けた16時半、執刀医の説明を受けました。
手術の正味時間は3時間弱、順調に終了したとのこと。術前診断では直腸の上にある直腸S状部にがんがあると見込んでいたところ、実際に確認するともう少し下にある上部直腸にありました。
家内が心配していた一時的なストーマ対応もなく、ひとまず安堵しました。
あとは、切り取ったリンパ節への転移がないことを祈るのみです。

18時半に家内が麻酔から覚めたという連絡を受けて病室に入ると、窓側のベットだったので夜景が綺麗に見えました。
家内は様々な管に繋がれながらも、乾いたか細い声ながらたどたどしく発言できました。本来ならもっと付き添いたかったのですが、面会がNGのところ手術後の特例ということなので、看護師から退室を促されるまでそばにいました。

ひとつクリアした、というのが率直な気持ちでした。
次に早く回復して退院し、月末にわかるリンパ節の病理検査の結果を待つのみでした。

以下、後で家内から聞いた話です。
術後の翌日からリハビリした成果もあり、次第に院内を歩けるようになりました。ただ、時折激しい痛みに襲われ、ナースコールしてもなかなか看護師が来なかったこともあったようです。
手術から4日後の月曜、それまで点滴のみでしたが、お昼に初めての食事が出ました。食事といっても重湯と呼ばれる薄い粥の上澄み液だったとのこと。

その日の夕方、私は在宅ワーク後に歯の治療へ行きました。家内よりいつもと違うお腹の痛みがあるとメールを受けましたが、ナースコールをして痛み止めをもらうようにと返信するしかありません。
治療後に夕食の牛丼を持ち帰って帰宅した後でも、お腹の痛みが尋常でないと家内から何度もメールが届きました。しかし、看護師に訴えるようにと返信することしかできません。痛みが落ち着くよう祈るしかなく、牛丼は家内の痛みが治ってから食べようとひたすら祈り続けました。
1時間、2時間と過ぎて家内からのメールも来なくなりました。お腹は空いても、家内からメールがくるまでは食べる気が起きません。

しばらくして家内からメールがありました。どうも強烈な痛み止めを処方されたようです。その後執刀医から電話がありました。手術が必要だからすぐ病院に来れますか?とのことでした。21時40分のことでした。

翌日仕事を休むためパソコンを持って、22時過ぎに車で病院へ向かいました。

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