![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/152157681/rectangle_large_type_2_fef8734ff5eae04237f604653e2ddb31.png?width=1200)
イタリアの学生ビザの取得方法
こんにちは、のぐちです。
今回は、イタリアの大学に出願が完了した後、イタリアの学生ビザの取得方法について書きます。
※イタリアの大学への出願方法については、こちらの記事を参照ください
なお、こちらの記事は、西日本在住の社会人が、2024年9月にシエナ外国人大学(Università per Stranieri di Siena)の3年間の学士課程(Corso di Laurea)に入学するために学生ビザを申請・取得した方法をベースにまとめています。
在大阪イタリア総領事館で学生ビザを取得した方法を記載していますので、東日本エリアの方は必ずイタリア大使館にて最新情報をご確認ください。
また、志望する学校の種類(語学学校や大学院)やその年によってビザ申請の手続きが異なる場合もあるかと思いますので、ご自身が進学する学校や大使館・総領事館に最新情報をご確認ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1724747715426-ct2ocwYaBM.png?width=1200)
学生ビザ申請の前にすべきこと
学生ビザの申請に必要な書類はいろいろあるのですが、自分ではすぐに用意できない書類がひとつあります。
それが、イタリアで住む家の「住居証明書」です。
住居証明書
住居に関する書類(賃貸契約書、寮などの入居証明書、ホームステイ先からの当館所定の受け入れ承諾書、など)
シェアアパート・学生寮・ホームステイなど様々な滞在方法がありますが、早めに住居を確保しておきましょう。自分は大学にシェアアパートのオーナーを紹介してもらい、3月中に住居を確保・住居証明書を発行してもらいました。
※シエナでは近年滞在先の確保が非常に難しくなっているようで、早めに住居の予約をしておくことをオススメされました。
学生ビザ申請のスケジュール
学生ビザの申請は、渡航予定日の90日前から受け付けています。必要な書類が揃ったら在大阪イタリア総領事館にメールをし、ビザ申請のアポを取ってください。
・当館は完全予約制です。《Prenot@mi》よりかメール《visti.osaka@esteri.it》でご予約のうえ、ご来館ください。
とHPには書いていますが、在大阪イタリア総領事館の学生ビザ申請予約はメールでのみ受け付けているようです。自分は最初Prenot@mi経由でアポの予約を入れていましたが、心配になってメールをしてみたところ「学生ビザのアポはメールでお願いします。必要な情報を記載して返信してください」と返事が返ってきました。
※イタリア大使館(東日本エリア)の学生ビザ申請予約は、prenot@miを通して行うと記載ありましたが詳細については分かりかねます。申し訳ございません。
実際のビザ申請・取得スケジュール
自分の場合は、9月3日を渡航予定日として、下記のように進みました
7月17日 在大阪イタリア総領事館に学生ビザの件でメール
7月23日 8月2日の指定日時に来館してくださいと返信あり
8月2日 在大阪イタリア総領事館にて書類提出
8月18日 学生ビザがおりパスポートが返送される
※渡航予定日の2週間前に無事にビザがおりました。学生ビザ申請からパスポートの返送までは約2週間かかると言われましたが、その通りのスケジュールでした。
学生ビザの申請に必要な書類
在大阪イタリア総領事館やイタリア大使館のHPにて最新情報をご確認ください。
※在大阪イタリア総領事館(西日本エリア)
※イタリア大使館(東日本エリア)
※下記は、2024年8月に、在大阪イタリア総領事館(西日本エリア)で大学正規留学用の学生ビザを申請した際、実際に提出した書類です
①ビザ申請書
在大阪イタリア総領事館のHPからダウンロードして記入しましょう。
長期(91 日以上)D タイプの所定のビザ申請書(記入はローマ字で)
②証明写真
「背景は白」なのでご注意ください!申請書にのりで貼ってください。
カラー証明写真 (35 x 45 mm、背景は白、6か月以内の撮影)1枚 ――申請用紙に貼付のこと
③パスポート(原本)
パスポートカバーは外して提出する必要があります。
パスポート(ビザ失効日より3ヶ月以上の有効期間と未使用のページが2ページ以上残っているもの)
④パスポート顔写真ページ(コピー) 2部
③の条件を満たすパスポートの顔写真ページを2部コピー。白黒で良いです。
※ビザの申請要綱にはコピー枚数の記載がありませんでしたが、メールで2部必要と念押しされました。
⑤戸籍謄本(原本)
発行後1週間以内の必要があるので、ビザ申請の直前に取得しましょう。
⑥住民票(原本)
発行後1週間以内の必要があるので、ビザ申請の直前に取得しましょう。
⑦UNIVERSITALY からプリントした出願記録(コピー)
UNIVERSITALYのマイページから「domanda di preiscrizione」→「Vai alla domanda」→「VAI ALLO STEP B/C」→「RIEPILOGO」→「domanda di preiscrizione universitaria」で出願記録をダウンロードできます。プリントアウしたら署名欄に署名します。
⑧等価証明書・卒業証明書・成績証明書(コピー)
原本ではなくコピーで大丈夫です。原本も持って行きましたが、その場で返却されました。原本は上記3つの書類がホチキス止めされていますが、1ページずつコピーしておけば大丈夫です。
⑨住居証明書(原本)
これはコピーで大丈夫なのか分からなかったので、自分はシェアアパートのオーナーに書いてもらった住居証明書の原本を提出しました。また、住居証明書に加え、オーナーの身分証のコピーも合わせて提出しました。
⑩銀行の残高証明書(原本)
なるべく直近のものが望ましいようです。自分はビザ申請の3日前に、銀行で残高証明書を発行しました。また、日本語表記の残高証明書で大丈夫でした。(イタリア現地での滞在許可証の申請用に、英文の残高証明書も念のため取得しておきました)
※学生ビザ申請に必要な残高については諸説あるようですが、1月あたり約10万円(1年間なら約120万円)というのをよく見ます。本当かどうかは分かりませんが、あるには越したことないかと思います
⑪通帳とキャッシュカード(コピー)
自己資金の場合: 資金の入っている銀行口座(過去数カ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)の通帳
本当に自分で稼いだ資金ということを証明するために、過去半年分の通帳のコピーを提出する必要があります。(自分は不安だったので、その年の1〜7月分をコピーしていきました)
過去半年分の通帳記録(コピー)※WEB通帳も可
キャッシュカード(コピー)※念のため
の2点を提出しました。
自分はビザ申請前の直近1〜2ヶ月で、退職金の振り込み・マンションの売却・住宅ローン返済と残高がかなり変動しており、一時的な資金の水増しを疑われるのか心配でしたが大丈夫でした。
⑫海外傷害保険の契約書(コピー)
滞在の全期間をカバーする、医療費の項目が無制限の海外傷害保険の契約書
基本的にはWEBで契約し、WEB上で契約書が発行される形になるかと思います。契約書を印刷してそのまま持っていけば大丈夫です。
自分は下記の保険に入りました。1年間で135ユーロ(当時のレートで約23,000円)でした。WEBですぐに契約できました。
⑬620円分の切手を貼った普通定型封筒(長型3号)
こちらは申請要綱に書かれている切手の額が間違っており、担当者から直接メールで連絡が来ました。パスポートを返送するために必要な封筒です。
宛名は書かず、切手を貼った状態で持って行きましょう。宛名については、申請するときに記載の指示があります。
実際に学生ビザを申請した時の話
ビザ申請当日
ビザ申請の指定された時間よりも15分早く着きましたが、受付ですぐに名前を呼ばれました。窓口ではイタリア人男性が担当してくださり、淡々と書類を確認してくれました。日本語ペラペラです。申請自体は7分で終わりました。(学生ビザの申請料は無料でした)
![](https://assets.st-note.com/img/1724745243475-AaB4CjnwtS.jpg?width=1200)
自分は直近で銀行の残高が大きく増減していたので、資金の水増しを疑われないように「退職金と自宅の売却・住宅ローン返済のため、残高が大きく変動しました。でも全て自分で貯めたお金です」的なことを、事前にシミュレーションしてきたイタリア語で一生懸命説明しました。
すると、窓口担当のイタリア人男性がポロッと一言。
「Fu Sci Me」
「遠過去?スキー?私?」と理解できなかったので、もう一度聞き直すと
「節目。人生の節目ですね」
と、なんと日本語だったのです。思わず泣きそうになってしまいました。
高校から卒業証明書を取り寄せてから半年、大学への出願作業も終えて、ついに辿り着いたこの学生ビザ申請。家もキャリアも全て捨てて、イタリアの大学生として再スタートしようとする自分を励ましてくれたような気がして、一人で勝手に感慨深くなってしまいました。
【大阪のイタリア総領事館で学生ビザを申請した時の話】
— 30代のイタリア留学🇮🇹 (@nogu_italodisco) August 2, 2024
「ここ2ヶ月で急に残高が増えているのは、仕事を辞めて退職金をもらい、家を売却したからです」と、拙いイタリア語で説明したら…
担当者「Fu shi me」
自分「??」
担当者「人生の節目ですね😉」
…感動して泣きそうになった。頑張るよ!
「節目」が、個人的2024年の流行語大賞を受賞した瞬間でした。
学生ビザがおりた日
約2週間後、パスポートは郵便書留で戻ってきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724745797837-M3hsTgGrZ5.jpg?width=1200)
封を開けて、パスポートのページをペラペラめくると…
![](https://assets.st-note.com/img/1724745895715-UDupNZYPdr.png?width=1200)
もうこの時は本当に心から嬉しかったです。
というのも、在大阪イタリア総領事館のHPやメールに書いてある
ビザ申請は非常に込み合っており、審査はご希望に添えないケースもありますので、予めご了承ください。
申請が受理されても、ビザが発給されない場合があります。
という恐ろしい文言が不安だったからです。
この学生ビザが発行されたおかげで、やっとスタートラインに立つことができました。大学留学の準備は大変でしたが、全てが報われた瞬間でした。
※ちなみに、学生ビサ申請時に提出した海外傷害保険の契約書も、在大阪イタリア総領事館のハンコを押されて戻ってきます。これはイタリア現地の滞在許可証の申請に必要な書類になります
おわりに
ということで、今回は学生ビザの申請について振り返ってみました。西日本エリアかつ大学正規留学用の学生ビザ申請なので、参考になる方は多くないかもしれませんが、未来のどなたかのためになれば幸いです。
また、何度も恐縮ですが、ビザの申請は西日本・東日本のエリア、大学・大学院・語学学校という学校の種類、申請する年によって、必要なものや手順が変わる可能性が高いです。この記事を鵜呑みにせずに、必ずご自身で最新情報をご確認頂きますようお願い致します。
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました!