母が消えた。今度はガチ。
高1の秋の話。
僕は工業高校に通っていた。
三者面談で母親に全力のビンタをされて通うことになった高校だ。
あのビンタはまじで痛かったから。
普通科に行く気も失せるくらいには痛かったし、なんなら頬が若干抉れた気すらする。
昔のことだからハッキリとは覚えてないけど多分頬骨が露呈してたと思う。
これは全くの嘘だが、某50m級の巨人は、その時の僕をモデルにしてるってなにかの文献で見た。
そんなこんなで嫌々通い始めた高校を僕はそれなりに楽しんでいた。
男だらけの気楽な空間を僕は満喫していた。
そんな、とある秋の日のことである。
母親は月に何度か父親(義父)とデートへ行く。
子供たちを置いて。
19時頃に「買い物に行ってくるね」と言って出かける時は大抵デートだ。
1人で出かけて父親と二人で帰ってくる。
見慣れた光景。
22時頃、その日は何故か父親が先に帰ってきた。
妹が聞いた。「お母さんは??」
父が答える。「いや、会ってないけど」
え??
もしかして出ていったの??
泣き出す妹、何故か冷静な父親。
まじかー!!!!
母親がいなくなるならさ!!!
「「最初から普通科に通っておけばよかった!!!」」
※未だに母親は帰ってきませんし、その後義父とは離縁しました。
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