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ハイスペックな兄、転生したら妹の子供だった件 7話


前回、両親に会うことを決めた俺。

美月の膝の上(強制的)に座って、体は両腕でがっちりホールドされてる。隣にはスマホをいじりながら、時折こっちを見てクスクス笑っている美波。

○○:てか、お前ら休みじゃなかったのか?

美波:元々はそうだったんだけどね。急に午前中だけ仕事が入っちゃって

美月:いや〜、バタバタだったね

真夏さんから二人は休みだと聞いていたから、昼前には実家に行こうと予定していた。

が、午前中に急遽仕事が入ったと真夏さん経由で報告がきたため、それが終わってたから行くことに変更。

だからなのか。マネージャーの運転で黒のハイエースが迎えに来た時はびっくりした。

美月:マネさんには、ある程度説明してるから大丈夫だよ〜

なんて呑気に言う美月。

ほんとに大丈夫かよ......






そんなこんなで車を走らせること、30分ほど。

見慣れた二階建ての一軒家が見えてきた。

美月:はいっ、とうちゃ〜く!

○○:美月、インターホン鳴らしてくれ

美月:おっけ〜

美月がボタンを押すと、インターホンお馴染みの「ピンポーン」が聞こえてくる。

「は〜い」

インターホン越しから男の声が聞こえてきた。

美月:おじさんっ、美月です!

すると、ドアの向こうから足音が聞こえてきて玄関のドアが開いた。

○○父:おぉ、美月ちゃん!

美月:お久しぶりです!

美波:おじさん、お久しぶりです

美月に続いて、後ろにいた美波も挨拶する。

○○父:おっ、美波ちゃんも来てくれたのか。二人とも久し振りだな! それにしても、急にどうしたんだい?

美波:実は、おじさんとおばさんに会いたいって人がいて

○○父:俺たちに会いたい人?

○○:俺だよ、俺

○○父:ん?....って、蓮!? なんでいるんだ!? 蓮加はどうした!?

美波:おじさん。ここじゃあれですから.....

○○父:ああ、そうだな。さっ、入ってくれ

そう言って、父さんは俺たちを招き入れる。


「あなた、どうしーーって、あら、美月ちゃんと美波ちゃん?」

リビングにいた女性が驚きの声をあげる。

美波:おばさん、お久しぶりです

美月:お久しぶりで〜す!

○○母:二人とも久しぶりね! それにしても急にどうしたの?

○○:俺の付き添い

○○母:れ、蓮!? なんで? 蓮加はどうしたの!?

おいおい、少し落ち着けよ

美波:おばさん、ちゃんと説明するので落ち着いてください...笑

慌てる母さんを落ち着かせる美波。

○○:さすが美波だな。常に美月の世話してるだけある

美月:ちょっと○○! それどういうこと!?

美月が流れるように口にした言葉。しかし、父さんと母さんの耳はそれを聞き逃さなかった。

○○父:ま、○○? 美月ちゃん、いま○○って言ったのか?

美月:あっ、えぇーと.....○○っ、なんて言えばいいの?

○○:んー、そうだなぁ.....

美波:私たちに言った時みたいに言えばいいじゃん

○○:お前らと親じゃ違うんだよ

○○父:おいっ、君達だけで進めないでくれ!

○○:あっ、悪い悪い...笑

俺は微笑を浮かべて.父さんと母さんを見る。

○○:信じてもらえるかわからないけど..…






○○:......というわけなんだけど

ひと通り話し終えて俺は息をつく。

父さんも母さんも驚きを隠せず、信じられないといった表情を見せる。

○○:やっぱり、信じられないか?

○○父:そうだな。漫画みたいな話だからな

○○母:でも、話し方とか時折見せる表情は○○そっくりだったわね

○○:ははっ、さすが母さんだな...笑

○○父:二人はこの話を信じてるんだな?

父さんが美月と美波に視線を向ける。

美月:はい!

美波:もちろんです

父さんの問いかけに、二人は力強く答える。

○○父:理由を聞いてもいいかな?

美波:最初はおじさん達と同じく信じられませんでした。でも、○○しか知らないような事も知っていて.....

美月:話してると、○○と重なって。ね?

美波:うん。それで、心が「ああ、本当に○○なんだな」って強く訴えてきて。だから信じられたんです

美月:伊達に十年以上一緒にいませんから!

○○父:ふふっ、そうか...笑

○○母:○○、あなた愛されてるのね...笑

美月と美波、二人の言葉を聞いて、暖かく、優しさに溢れた笑みを浮かべる父さんと母さん。

○○:なんだよそれ...笑  てか、それで信じたのか?

○○父:当たり前だろっ! こちとらお前の父親だぞ? 息子がわからずして、父親は名乗れないだろ!

○○:最初は疑ってたじゃねぇかよ

○○父:そ、それは仕方ないだろっ! とにかくっ、俺はお前とまた会えて死ぬほど嬉しいんだ! な、母さん?

○○母:ええ、そうね。姿は違うけど、間違いなく私たちの息子。また会えて嬉しいわ

○○:なんだよ。こっちは「証拠出せ」とか言われると思ってたんだからな

○○父:なんだ、そんなこと思ってたのか? まあでも、お前がそう言うなら確かめてやろうじゃないか

父さんはそう言うと、グッと真剣な眼差しを向けてきてた。

○○:いや、俺は別にーー

○○父:問題っ! 我が岩本家っ、最大の事件とは何だ!?

いきなりクイズ大会を始まった。

○○:は? いきなりなんだよ

○○父:いいから答えろ。お前が○○なら、ちゃんとわかるはずだ

はぁ...でたよ、父さんの悪ノリ。

そもそも、岩本家最大の事件ってなんだよ

うちに事件なんてあったか?

あるとしたら、俺か蓮加のことしかないけど

あっ、もしかしてーー

○○:蓮加の誘拐、か?

俺か蓮加のことに関係することで、一番でかい事件はこれしか思いつかない。

○○父:ファイナルアンサー......?

クイズ番組の司会者ごとく、定番のセリフを口にする父さん。このオヤジ完全にふざけてんだろ。

○○:ああ。早くしろよ

俺は呆れたように答えると、数秒、沈黙が訪れる。

そして、

○○父:お見事っ、正解だ!!!

父さんの声が部屋中に響き渡った。

そんなやり取りを見ていた美月が、ポロっと言葉をもらす。

美月:蓮加の誘拐って、高二の時のやつ?

美波:そうそう。ちょうど私達が櫻高にいる時にね。まあ、別の事件から派生した感じだけど

○○:理々杏とか理佐さんも拉致られて、助けるためにひかる達と一緒に暴れまくったな

美波:あの時の○○、蓮加が誘拐されて完全にブチギレてたからね。人殺す勢いだったから、私達で必死に止めたし。その後は、警察の事情聴取と先生たちのお説教で大変だったよ

美月:でも、あの時の美波と由依さんのコンビかっこよかったよ。強そうな人をボコボコにして

美波:あれは、由依さんが合わせてくれたからだよ

当時のことを思い出して、苦笑いを浮かべる美波。

○○:他になにか聞きたいことある?

○○父:当たり前だろっ、まだまだ質問させてもらうからな!

○○母:それならご飯食べながらにしましょう。あっ、美月ちゃん達も一緒にね?

美月:やった〜!

美波:ありがとうございます

○○:あっ、そうだ。今日俺たち泊まってもいい?

○○母:それはいいけど

○○父:蓮加は知ってるのか?

○○:蓮加には、友達の家にお泊まりするって言ってある

○○父:それなら大丈夫か。母さん、今日は豪華にいこうか!

○○母:もちろんですよ!

美波:手伝いますよ

美月:私も〜!




母さん達が張り切って作った豪華な晩飯を食べながら、父さん達といろいろと話した。

ある程度話終わり、料理もなくなった頃、賑やかな晩飯もお開きとなった。

○○父:○○、寝るなら自分の部屋使えよ?

○○:りょーかい

○○母:美月ちゃん達はどうしましょうか?

美月:私達は○○と一緒でいいですよ

○○:は?

美月:いいよね? 美波?

美波:うん。私は大丈夫だよ

○○:いや、よくねぇよ

○○母:あらあら...笑  なら、お布団運んでおくからね

○父:くそっ、トップアイドルと一緒に寝るなんて、羨ましい奴め!

○○:何も嬉しくないわ!

美月:○○の部屋、久しぶりだな〜

○○:拒否権なしかよ

美月:ほらっ、行くよ?

そう言うと、流れるように俺を抱きかかえる美月。

○○:わかったから、それやめろ! 一人で歩けるっ

そんな俺たちを見る父さんと母さん。二人の生暖かい視線に見送られながら、俺の部屋へと向かう。





美月:わぁ...何も変わってないね〜

久しぶりに、俺の部屋に入った美月の口から出た感想がそれだった。

本棚に並べられた大量の漫画。

反対側の棚に並べられたのフィギュア。

机の上に置かれた教科書やノート。

俺が知ってる部屋、そのまんまだ....

美波:改めて見ると、○○の部屋って○○の意外な一面って感じだよね

美月:マンガとかフィギュアで溢れてるしね

○○:完璧な空間だろ。文句あんのか?

美月:もう〜、怒んないでよ〜

○○:だぁぁ! 頬っぺを触るな!

美波:あれ? これなに?

机の隣にある本棚の中から、美波は一冊の冊子を見つけた。

美波:これって、アルバム.....?

美月:○○の部屋にこんなのあったっけ?

○○:あー、それあれだ。個人的にもらったやつだ

美月:えっ、めちゃくちゃ気になるんだけど!

○○:見たいなら見ればいいだろ

俺の許可を得た二人は、期待を込めながらアルバムを開く。

美月:うわぁ、懐かしい〜

アルバムにぎっしりと載っている写真を見て、美月が素直な感想を口にする。

アルバムは入学式から始まり、宿泊学習や体育祭とページをめくっていくことで、時系列に沿って高校生活を追憶していく。



美月:林間学校たのしかったよね

○○:ああ、入学して最初の行事だったしな

美波:○○と与田が勝手にBBQとピザ焼き始めて、クラスでパーティーみたいになって

美月:その後の肝試しで、○○と美波が遭難したりもしたよね

○○:あれは、完全に美波のせいだ。こいつがビビって崖から落ちたりするから

美波:しょうがないでしょ! 無駄にお化けのクオリティ高かったんだから!



アルバムをめくる手は、まだ止まらない。


美月:あっ、文化祭だっ!

美波:メイド服着たね〜

美月と美波が反応したのは、高一の時の文化祭のページ。ハイクオリティーのメイド服を着た美月たちが笑顔で映っていた。

美波:このメイド喫茶、今じゃ伝説になってるらしいよ

○○:いや、なんでだよ

美波:乃木高の一年生史上、最高売上と最大動員数を記録したからって。8年経ったけど未だに破られてないらしいよ

美月:それに、あの時お客さんと撮ったチェキさ、今売るとプレミアつくって噂だよ

○○:は? あれって売れんの? チェキの半分はただの一般人だぞ?

美月:なんかそれでもいいみたい。この前、スタッフさんが教えてくれた

半分に切って、美月たちの部分だけ残すのか?



美月:あっ、これ二年生の時の入学式じゃん!

アルバムは一年生ゾーンを終え、二年生編に突入した。

美波:あー、新入生代表の挨拶で、かっきーが○○に宣戦布告したやつね

○○:そのせいで、何故か俺が怒られたやつな

美月:あったあった!

美波:それからだよね。○○とかっきーの戦いが始まったのって

○○:あいつが一方的に突っかかってきてただけだろ。何回返り討ちにしても、諦めなかったし

美波:あの頃のかっきーは、「美月LOVE」だからね。まあ、今もだけど...笑



その後も三人でアルバムを見ていく。すると、二年生ゾーンのとあるページで美波が反応した。

美波:あれ? この写真に写ってるの、ひかるちゃん達じゃん。これって、交換留学の時のやつ?

○○:ん? ああ、そうそう。夏鈴とか天がたくさん写真撮ってたみたいだから貰った

美月:うわぁ、懐かしい名前。そういえば、高校卒業してから会ってないなぁ〜。あっ、でも理佐さんと由依さんにはそれなりに会ってるか

○○:ん? そうなのか?

美波:うん。ガルアワとか雑誌の撮影でね。由依さんがファッションデザイナーで理佐さんがモデルってわけ

○○:へぇ、なるほどねぇ.....



そんなこんなで思い出話で盛り上がっていると、一階から父さんの声が響く。

○○父:おーいっ、○○ー! 風呂沸いたぞー!

○○:だってよ。お前ら先に入ってこいよ

美波:えっ、いいの?

○○:なんで驚いてんだよ...笑

美月:○○、一緒に入る?

○○:アホか。入るわけないだろ

美月:なんでよ!? トップアイドルと一緒にお風呂入れるんだよ?

○○:自分でトップアイドルとか言うな。格が下がるぞ

美月:他の人ならお金払ってでも入りたいって言うのに! 言わばスペイベだよ!?

○○:アホなこと言ってないで、さっさと入ってこい

美波:ほら、行くよ美月

美月:ぶぅ....あっ、覗いてもいいんだよ?

○○:さっさと行け、アホ

美月:もう!

美波に半ば無理やり連れられて風呂場へと向かった。

○○:ったく......おい、いつまで隠れてんだよ。さっさと出てこい

「な〜んだ。やっぱりバレてたか」

その声と共に壁から出て来たのは、死神のさくら。

○○:ずっといなかったからな。どうせ隠れながらついて来てると思ってた

さくら:だって、美月ちゃんと梅ちゃんと一緒なんてズルいじゃん!

○○:これだからアイドルオタクは....

俺はベッドの上に仰向けに寝転ぶ。

しかも、いつの間にかあだ名で呼んでるし。

さくら:それにしても、○○の高校生活って楽しそうだったな

○○:そうか?

さくら:そうだよ。あの2人の話を聞く限りだと、たくさん思い出あるみたいじゃん

○○:まあ、たしかに、いろいろあったな。キャラ濃いのが多いってのもあるけどな...笑

さくら:そういえば、たまに話に出てきてた「最高の世代」って何?

○○:ん? あー、別に大した意味はねぇよ

さくら:そう言われと気になるじゃん!

○○:ただの呼び名だ。簡単に言うと俺とか美月たちが一年の時に乃木高にいた人達のこと

さくら:それって、飛鳥ちゃんとかもだよね?

○○:ああ。その時は、飛鳥さん二年だったし

さくら:なるほどね。それで? 名前の由来は?

○○:由来? あー、なんだったかな

さくら:えっ、覚えてないの? ○○が名付け親なんでしょ?

○○:それはそうなんだけど、正直あんま覚えねぇんだよな。その時のノリで言っただけだったし。俺にとっては黒歴史みたいなもんだしな

さくら:えぇー、おもしろくないなぁ〜

○○:お前は何に期待してんだよ

さくら:まあ、それは置いといて.......

さっきとは打って変わって、真面目な顔になるさくら。

さくら:これからどうするの?

○○:そうだな。とりあえず、同窓会までは特に何もしない

さくら:その同窓会に何かあるの?

○○:先輩の中に、警察になった人がいるんだよ

さくら:えっ、そうなの?

○○:ああ、だから同窓会で会って、いろいろ頼みたいだよな

さくら:なるほどね〜

○○:まあ、8年も経ってんだ。正直、望みは薄いと思うけどな....



さくらとそんな会話をしていると階段を上る足音が聞こえてきた。

美月:○○、出たよー!

○○:うるせぇな....見りゃわかるよ

美月:どう? お風呂上がりのアイドルは?

パジャマ姿でポージングをとる美月。しかも、かなり際どい。

なにがとは言わないが。

○○:お前、セクハラで訴えるぞ

美月:うわっ、最っ低ー!

美波:こら美月っ、もう夜遅いんだから騒がないの!

○○:いいぞ美波。その調子で美月のこと頼むぞ。ってことで風呂入ってこよ

美波:あっ、今更だけど一人で大丈夫?

○○:当たり前だろ。お前らと同世代だぞ?

美月:今はお子ちゃまじゃん...笑

○○:細かいことはいいんだよ

美波:いつもはどうしてるの?

美月:蓮加と一緒に入ってるんでしょ? この変態! ムッツリ野郎っ!

○○:なわけねぇだろ。魁人と入ってるわ

美波:そっか。蓮加って、宮間くんと結婚したのか

○○:ああ、俺のいない合間にな

美月:なに、嫉妬ですか!? このシスコン野郎〜!

○○:美波、このアホ蹴っていいか?

美波:私が叱っておくから。早くお風呂入ってきな?

○○:んじゃ、任せるわ

俺はアホの始末を美波に任せて、風呂へと向かう。

○○母:あら、○○。一人で入れるの?

母さんもあいつらと同じ事言うのか....笑

○○:これでも中身は18だから大丈夫

○○母:それならいいけど。何かあったら言いなさいよ?

○○:はーい



そんなこんなで10分ちょっとの入浴を終え、部屋へと向かう。

○○:あー、眠っ....

美月:えっ、早くない!? もうあがったの!?

○○:お前、テンション高過ぎ

美月:○○は低過ぎっ!

美波:あっ、そうだ。○○、同窓会来るって言ってたよね?

○○:ああ

美波:あのさ、同窓会で会う前に先輩に会って話しておかない?

○○:あー、その方がいいか。当日に話すよりは、事前に話しておいた方が後々楽だし

美波:でしょ?

○○:でも、会えんのか? 前にスマホで調べたけど、あの人達かなり忙しいだろ?

美波:それが、会える時があるの

○○:いつだよ?

不敵な笑みを見せる美波。

美波:二週間後の、「東京ガールズコレクション」!

○○:それに出るってことか?

美波:そういうこと。それに私達もでるよ

○○:なるほど....たしかに絶好の機会だな

美波:ということで....はいっ、これ!

そう言って美波は二枚のチケットを渡してきた。

○○:TGCのチケットか。でも、なんで二枚?

美波:五歳の子供が一人で入れるわけないでしょ

○○:ああ、言われてみれば

美月:ぷぷっ、バカじゃん...笑

あとでこいつは一発蹴ってやる

美波:いろいろ話すんだから、一緒に行くのは真夏さんがいいかもね

○○:それが一番安全だな

俺は美波からチケットを貰い、バックの中へと仕舞う。

○○:んじゃ、話すことも話したし、寝るか.....

美月:ちょいちょい! 何してんの!?

○○:何って、寝ようしてんだけど

美月:八年振りに会えたのに、もう寝るつもり?

俺にとっては数週間振りだけどな

○○:いや、何しろってんだよ?

美月:せっかくだから3人で色々話そうよ!

美月は目をキラキラさせながら俺を見る。

さっきまで散々話してただろうよ

○○:あのな、ガキの睡眠欲なめんなよ?

美月:知らないよそんなの! 気合いで乗り越えてよ!

根性論かよ


まあでも、たまにはいいか


○○:わかったよ

美月:えっ、いいの?

○○:言い出した奴がなんで驚いてんだよ?

美月:だって、断られると思ったから

○○:たまにはそういうのもいいと思っただけだ。美波もいいだろ?

美波:うん、もちろん

この後、日が昇るまで岩本家の二階の部屋から、明かりが消える事は無かった。



……To be continued

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