転勤で苦しかった話
入社3年目の夏の終わりに、急に部長に呼び出された。
部長「来月から名古屋に行ってくれ」
絶望である。
総合職である為、心の中ではいつか転勤があるかもと覚悟していたはずだったが、実際に直面すると不安しかなかった。今の部署がホワイト過ぎて尚更ショックだった。
転勤を断るという選択もできたが、ボーナス大幅カット+不遇の扱いを受けると風の噂で聞いており、事実上一択だった。転職するという行動力や自信も無かった為、そっと転職サイトに登録しただけで僕の抵抗は終わった。
転勤から早3年。僕なりに振り返る。
◇ 人間関係
会社の人間関係は難しい。営利目的の為に集まった集団なわけで、趣味が同じでも気が合うわけでもない。好きなことを仕事にしているわけでもないので、共通点がまるで無い。
僕の場合、転勤先に顔見知りの先輩もいなく、人間関係は0からのスタートだった。パソコンに詳しく孤立気味だった僕に付いたアダ名は爆弾魔というパワーワード。
流石にこのままではヤバいと思い、コミュ症なりに先輩に話しかけてはみるものの、中々上手くいかなかった。転機が訪れたのは半年後。会話でふと乃木坂が話題になった時だ。当時の僕は乃木坂工事中にハマっていて、毎日ひたすら観ていた。アイドルがきっかけで先輩と距離が縮まり、少しずつ職場に馴染んでいった。特にキン肉マンやガンダムはおっさんウケが良かった。
◇ 部署異動
部署異動は本当に大変だ。中途半端にキャリアがある分、新人のようなしっかりとした教育を受けることはない。(※習うより慣れろの精神が根付いている企業側にも非がある...)の癖に周りはそんなこと知っていて当然のスタンスでくる。
元々、情報系の部署にいた僕は転勤とともに設計に異動となった。CADを使って図面を描くのだが、研修の時に少し触った程度だったので、これが全く出来ない。しまいには不貞腐れて定時ダッシュを決めていた。遅れてきた反抗期である。石の上にも三年というか、3年もやっていると慣れてきてCADは友達こわくないよ!くらいにはなった。
「あいつは学生気分が抜けていない」という貴重なアドバイスも頂いた。(僕の嫌いな言葉1位)
◇ まとめ
サラリーマンの強制イベント「転勤」
僕が転勤した理由は、退職者が出たことによる玉突き人事だった。帰れる保証の無い片道キップを渡されて、理不尽極まりない。
たまに、地元が懐かしくなる。そんな時はストロングゼロを飲む。
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