見出し画像

『蒼海』3号掲載6句

手花火の残像ふたつ秋の声

青葡萄恩師の説諭愚痴めいて

ピクルスにピンクの野菜秋うらら

草の穂よ見下ろす湖の残照よ

息白し暫く掴むゆで卵

立冬の三和土に判子転がれり


画像1

3月下旬発行の「蒼海」3号、投句は秋から冬にかけての句になりました。

6句のうち前の4句は軽井沢合宿の際に詠んだ句です。
ちょうど秋のお彼岸の連休でした。

「手花火」は夏の季語なので秋の句に入れるのは「残像」であってもNGかなと迷いつつでしたし、初秋の季語として何を取り合わせるか非常に悩んだのを覚えています。蛇足ですが「残像2つ」というのは私と誰か…みたいな思わせぶりではなく、単に両手に花火を持って楽しんでいる人がいたからです。

湖というのは合宿所の近くの塩沢湖。湖畔の散歩でもと先に到着した何人かで行ってみたのですが、なんと近くへ行くだけでも「有料」のエリア、、、(さすが別荘地)われわれ庶民は文字通り指を咥えて遠くから見下ろすしかなかったのでした。間投助詞「よ」にはそういった万感の諸々の思いが(以下略)。

俳句を始めてそろそろ1年になりますが、まだまだ分からないことばかりです。嬉しいことに今年度は蒼海主宰の堀本裕樹先生がNHKの「俳句さく咲く」の講師なので真面目に視聴して学ぼうと思います。