雑記【自閉症に関する作品紹介】
私は、何故か分からないけれど自閉症に興味がある。
アスペルガー症候群の人々に共感を覚える。
自分の中にも、自閉症的、アスペルガー症候群的な部分があるのかもしれない。
働くなら、自閉症スペクトラム当事者に関わる仕事を、なんてことも思う。
だからいくらか、自閉症当事者が書いたノンフィクション作品や、彼らの感覚を鮮やかに描いたフィクション作品などを集めている。
今回はそんな私の本棚から8作品をご紹介したく、自己満足な記事を書くことにする。
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1作品ごと、画像の後に追加情報や私の個人的感想が書いてあるので、それは飛ばして構いません。でも、本当にオススメの作品ばかりですので、是非是非お手に取っていただけますと幸いです。
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【ノンフィクション作品】
①【自閉症だった私へ】D.ウィリアムズ著
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こちらは、言わずと知れた名作。自閉症者の精神世界を書いたこの作品は、十ヶ国語に翻訳され、大ベストセラーとなった。彼女がみていたカラフルな世界が印象に残っている。
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②【僕には数字が風景に見える】タメット・ダニエル著
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サヴァン症候群、アスペルガー症候群当事者。数字に、風景や感情などの共感覚をもつ男性の手記。彼が語る鮮やかな風景が美しく、彼が見る風景の図解もあり面白い。彼は語学にも堪能、いや、堪能を超えた天才的頭脳をもつ人物でもある。その他、「多様性の時代」という概念がなかった頃の彼の性自認に対する苦悩も描かれており、今こそ読むべき良書。
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③【モーツァルトとクジラ】
ジェリー・ニューポート/メアリー・ニューポート共著
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彼は数学の天才、彼女は絵と音楽の天才。
アスペルガー症候群当事者同士の愛のノンフィクション作品。
健常者のそれとは違う、愛の感じ方とは。
私は恋愛に興味は無いけれど、当事者の2人ならではの感覚が描かれ、理解の一助となる名作。
映画化され、公開が終わってから知った作品なので、映画を見ることが出来なかったことが心残りだ。
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④【自閉症のぼくが「ありがとう」を言えるまで】
イド・ケダー著
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手先が不器用、言葉が出ない、理解されない行動…重度の自閉症を抱えている彼が、「文字盤」を使って自分の心や行動の理由について語り出す衝撃作。
自閉症スペクトラム、知的障害の方々と関わる方必読の書。これを読んだら、もう戻れない。苦悩が大きくなるかもしれない。それでも、最も大きな苦悩を抱える当事者のために知っておくべき真実だ。
誰もが心の中を描き出す方法を見つけられたらいいのに…ともどかしくなる。
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⑤【ひとの気持ちが聴こえたら - 私のアスペルガー治療記 -】
ジョン・エルダー・ロビンソン著
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この後ご紹介する「アルジャーノンに花束を」「くらやみの速さはどれくらい」というフィクション作品が現実となったノンフィクション衝撃作。
アスペルガー症候群の治療ーー
治療?と言われるとちょっとカチンとくるのは私だけだろうか。
しかし、彼が治験(人体実験に近い)に協力し
その効果が現れた瞬間の表現に私は感動したし、彼と一緒に泣いた。
しかし、人の気持ちがわかっていく事で現れる苦悩、自分の行動がいかに人を傷つけていたかと後悔する苦しみ。治療することで自分の天才的な仕事が出来なくなるのでは無いかという「ゼロサムゲーム」への不安。
アルジャーノンに花束を、くらやみの速さはどれくらい。
これとセットで読んで欲しい。
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【フィクション作品】
⑥【アルジャーノンに花束を】ダニエル・キイス著
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私が購入した2002年の時点で第45刷というから、大大大ベストセラーの本書。
日本でもドラマ化され、主人公のチャーリー・ゴードンをユースケ・サンタマリアさんが演じて話題となった。
その後リメイクされ、チャーリーを山下智久さんが演じるドラマもあった。
これは重度の知的障害を抱える主人公が、脳の手術をして高い知能を獲得していく話だ。
精神科医療における「脳の手術」といえば、脳梁を切断したり鼻から棒をさして脳と人格を破壊する非人道的なものばかりだった。チャーリーの脳はどうなってしまったのだろうか。
ドラマとは違い、彼の知能の揺れ動きが文字で表現されており、活字で読むことにも大きな意味を感じる作品。
タイトル回収に胸を打たれる。
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⑦【くらやみの速さはどれくらい】エリザベス・ムーン著
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自閉症の治療が可能になった近未来の話。
その実験を受けることにした主人公、ルウ。
こちらもまた、先に紹介したアルジャーノンやひとの心が聴こえたらに通じる「実験台になる」作品だ。
ルウは「パターン解析、数字」の分野にその天才的な頭脳を発揮し、それに関わる仕事に就いている。
ゼロサムゲーム。この治療を受けたらこの才能が消えてしまうのではないか、仕事が出来なくなるのでは無いか…ノンフィクション、「人の心が~」にもこの不安が語られており、このフィクションがいかに当事者の心に繊細に寄り添って書かれているかがわかる。
障害者雇用ってこんなに配慮してくれないだろうなぁ、と思われる仕事現場を羨ましく思った。
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⑧【ものすごくうるさくて、ありえないほど近い】
ジョナサン・サフラン・フォア著
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物語も佳境に入った頃、主人公が出会った人に突然
「アスペルガーの検査を受けた。結果は“不確定”」
と吐露する。初めから見ている私にとっては、アスペルガー症候群は確定的で、非常に生きづらく障害に値すると感じていた。それがグレーゾーンとは。海外においてはどうか分からないが、日本では非常に生きづらい境遇だと思う。
それを、理解ある両親と祖父母に優しく受け止められながら生きてきた。特に、トム・ハンクス演じる父親は息子の心の健やかな成長に熱心に向き合い、彼との絆は深かった。その父を9.11で亡くし、家族のバランスが崩れてしまう。
書籍の内容には、確か主人公が書いたと思われるイラストなどが掲載されていたが、姉の元彼に借りパクされてしまったのでお見せできないのが残念だ。
私は映画から入った。本から入っていたら、挫折していたかもしれない。人物像や文章が複雑だった気がする。
自閉症の子を持つ親にとっては、胸をえぐる、だけど胸を打つ作品だと思う。
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以上、全8作品をご紹介致しました。
素敵な出会いがあれば嬉しいです。
ありがとうございました。
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