● 昼は短し走れゴリラ ゴリラは激怒した。必ず、かのあたかも買い物に行くかの素振りで事務所を発ちそのまま雲隠れしたクソクソクソクソクソ砂を張り倒して下ろし立てのオートマ銃の的にして久しく滞納し続け倒しまくりやがった家賃を耳揃えて清算させねばならぬ。 ゴリラには吸血鬼の思考回路などわからぬ。ゴリラは、界隈ではちょっと名の知れた退治人である。対峙した高等吸血鬼たちは揃いも揃って見渡すかぎり一面軒並みバカポンチで埋め尽くされ、まともに取り合えばポンチ取りがポンチになることが必定で