【感想】泣ける!ピアノの森・雨宮修平の話
こんにちは、noelnoel12です。
今日は、私が大好きな漫画、「ピアノの森」の話をしたいと思います。
※ネタバレあるので、ご注意を!
「ピアノの森」の中で、私が感情移入しまくり、彼がいるからこそ漫画に深みが出ている!!と思うキャラクターがおります。
それが『雨宮修平』です。
才能、努力、自己肯定感、友情・・・誰よりも人間らしいキャラクターである彼にスポットを当てます!
★雨宮修平とは主人公のライバル的存在
雨宮修平は、ピアニストの父を持ち、幼少期からピアノの英才教育を受けています。
田舎の小学校に転校し、主人公の一ノ瀬海(カイ)と出会います。
遊びで森のピアノを弾くカイ君に、ピアノを本格的に習う事を薦めました。そう、カイのピアノの才能に一番初めに気づいたのは、雨宮修平なのです。
その後、雨宮修平はカイの事を強く強く意識していくことになります。
しかし、カイ君は雨宮の事を親友だと思っていて、ただただ真っ直ぐ雨宮の事を見ています。ここのズレがまた人間っぽい。
★雨宮修平の激しいコンプレックス
・一ノ瀬海に対するコンプレックス
小学校には、阿字野壮介という音楽の先生がいました。
彼はかつて天才ピアニストと言われていたにも関わらず、事故で左手の自由を失い引退してしまった人でした。
雨宮は阿字野先生にピアノのレッスンをお願いするのですが、断られてしまいます。
しかし、カイの森のピアノを聞いた阿字野先生は、カイの才能に驚き、ピアノを教える事に。雨宮はショックを受けます。
その後、同じコンクールに出るのですが、コンクールの趣旨に合わず敗退してしまうカイと、優勝する雨宮。しかし、カイの才能溢れる魅力的な演奏は雨宮に深い影を落とします。
雨宮は、ピアノで海外留学するのですが、「自分の演奏」が見つけられずスランプに陥ります。
同い年に天才がいたら、嫌になるよね・・・。
・父親に対するコンプレックス
ピアニストである父。しかし、ピアニストとしては父より【阿字野壮介】の方が上。
自分はそんな阿字野に選ばれなかった。阿字野はカイを選んだ。
そんな想いが雨宮を蝕みます。
親子揃って劣っているという劣等感が生まれます。
(ちなみに父自身も阿字野に劣等感持ってるので、なかなかのこじれ具合です)
★雨宮修平の気づきと成長
・父親の素晴らしさに気づく
ある日、雨宮は父のコンサートに行きます。雨宮父のピアノは「癒しのピアノ」と呼ばれ、人気が高い。客層は親子連れも多く、少々騒がしい様子です。雨宮は、芸術としての音楽にうといであろう一般客が多いコンサートを少しうとましく感じました。
しかし、父の演奏が始まると、雨宮はその素晴らしさに気がつきます。
そして、近くの席に座っていた音大生の会話が耳に入ってくるのです。
「阿字野先生がね、雨宮洋一郎の演奏は一度は聴きなさいって言ってたの。」
父のピアノは癒しのピアノ。父のコンサートはリピート率が大変高いらしい。その意味にやっと気づいた雨宮。
自分の父親は大変素晴らしいピアニストだったんだと誇らしく感じるのです。ここ本当に号泣です。
・コンテスタントからピアニストへ
雨宮はものすごく沢山練習をし、努力してきたという自負だけはありました。しかし、ショパンコンクールでは、同じコンテスタントのアダムスキから、
「ここに出ている人たちは、全員君と同じくらい練習してるよ。それを努力と言わないくらいにね。君はなんのためにピアノを弾いてるの?」
と問われます。その言葉にショックを受ける雨宮。練習量の多さを心の拠り所にしていたので、それを否定されたら自分のピアノは何なんだ・・・と落ち込みます。
しかし、2次予選ではカイに向けてピアノを弾こうと決意。演奏の中で花開きます。今まで楽譜を完璧に引くことはできても、それに自身の感情を乗せることが出来なかった雨宮でしたが、やっと自分の演奏を見つけることができたのです。よかったねぇぇ涙
★まとめ(感想)
雨宮修平は、終始うじうじしていて、たまに性格悪くて、イライラする読者さんもいらっしゃることでしょう笑
しかし、この話は小学生~17歳までの話なので、そう考えると、自意識の高さや感情の起伏にも頷けます。
私自身は何の才能もない人間でして、かと言って限界まで努力できるかと言われるとそれも無理な、凡凡凡人です。
だから、激しい劣等感と戦いながらそれでもピアノをやめずに努力し続けた雨宮を尊敬しますし、天才に対するヒリヒリした嫉妬心に苦しくなりました。
芸術とかスポーツとか、一芸で食べていこうとするって、本当にすごいですよね・・・。上には上がいるなとか、自分じゃなくてもいいよなとか、そんな風に感じてしまったら止めちゃうよ。普通。
だからこそ、最後に雨宮が一皮むけた時は感動でした涙
ピアノの森は、主人公だけでなく、周りの人たちのストーリーもしっかり作りこんでいて、そこが魅力かなと思います。
(もちろん音楽マンガとしても!特にショパンコンクールの様子は勉強になります。)
まだ読んだことないよって方、ぜひ読んでみてください!
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