潜在意識ガイド《 鶴さん 》の爆誕秘話【19】
潜在意識ガイド?《 鶴さん 》との出会い・第十九弾です。
まとめたマガジンはこちらです。
思うに、《 鶴さん 》は人ではありません。
人の感性とかけ離れ過ぎていて、
理解に苦しむことがほとんどだからです。
《 鶴さん 》は死を悲しむ感覚がありません。
太陽が東から西に動くように、
命はいつかは必ず果てるもの。
そんなのわかっているだろう?
どこに悲しむ要素がある?
そんな具合です。
身内の体調が思わしくない。
3月下旬にそんな連絡がありました。
その後、坂を転がるように状況は悪化。
みんなの気持ちと理解が追いつく前に、
その方は旅立っていきました。
小さくて温かな葬儀が執り行われました。
気持ちに任せて涙を流す人
涙を見せまいと耐える人
案外ケロッとしている人
色んな感情がその場に漂っていました。
その最中にふと思い立って、
《 鶴さん 》に質問しました。
その日はやけに静かで、
意図的に大人しくしているのを感じたからです。
「どう?何か感じる?」
《 鶴さん 》は、ぼそっと言いました。
このセレモニーは人間のもの。
俺が口を出すことはない。
この言葉にとてつもなく重いものを感じました。
いや…
壮大なものを感じたと言う方が正確です。
人間は「生き死に」と言う歯車の中にいて、
その回転が人類の歴史を作ってきた。
しかし地球の時間の流れからすると
一瞬にも満たない刹那の出来事で。
この刹那に対峙できるのは人間だけ。
「死」は人間の特権。
だから《 鶴さん 》は関わらない。
《 鶴さん 》の言葉に、
人間のミクロとマクロを見た気がしました。
人間だから死は悲しい。
でも、いつかは受け入れて自分の糧にすること。
そう教えてくれた気がしたのです。
会えなくて寂しいです。
もっと長生きしてほしかったです。
でも、一方で自分の偲ぶ想いを超越した、
不思議な気持ちも体験しました。
そして初めて、
《 鶴さん 》の別な姿を見た気もしました。