のどから

色々書く。が、僕は何をしている?

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最近の記事

10月15日の妄想対談

朝、さよなら歌舞伎町の続きを見た。歌舞伎町のラブ・ホテル。「俺は入ったことないが、どんなもんなんだ、ラブ・ホテルって」「俺もねえよ。でもな、ラブ・ホテルってフレーズ、これを女の子が言うと、最高だな。妄想が捗って進む」「おい、妄想ばっかしてると、また〇〇に気持ち悪がられるぜ、ほんのりニヤついた顔してな」「でもよ、例えば男女で青姦の話をすると仮定しよう。どっかの大学生が、大学の敷地内のちょっと奥まったとこ、まあ木の陰だとかに隠れてやってるって話だ。なんだか現実感なんてないけどよ、

    • スノーノイズ

       鳥居をくぐり抜けると、のんびりした道がずっと真っ直ぐに伸びていた、気がする。鳥居は何色だったっけな。赤じゃなかった気がする。石畳、ごま塩、スノーノイズ、夕立の雲の色。神社の周りには堀が巡らされていたけれど、もちろん今となっては元来の意味を失っている。そこでは2匹の白鳥が、カップルが2人で漕ぐ、あの白鳥のボートみたいに、自由気ままに、融通無碍に、僕の気も知らないでにこやかな笑顔を浮かながら、行き先のない散歩を続けていた。白鳥といっても真っ白ではなかったと思う。僕が通っていた小

      • どの子

         かわいい女の子を見かけた。今日。  思わずびっくりしてしまって、通り過ぎた直後に鋭く首を捻って後ろを向く。後ろ姿もかわいい。でも、あれ、どの子があの子だ?  たしかショートカットで、白い服を着てて、あれ、スカートだっけそれともパンツ?シャツだっけパーカーだっけワンピースだっけ?  めがねはかけてなかったはず。あれ、帽子かぶってた気がするな。待って、ならほんとにショートカットだっけ。  思い出せ、頑張れ、また会うかもしれないし、その時は話しかけるんだ。  おいお前、こんな公衆

        • 背徳感の読書

          本を読むのは好きだが、長い間読む体力がない。そう考える人も多いだろう。僕も例にもれない。  図書館に行くと読みたい本、読むべき本が無数に広がり、自分の人生すべてを賭しても読み切れないという非情な現実を目の当たりにする。貸出数限界まで本を借り、家の机に積み上げ悦に入る。まだ読みかけの本があったことを思い出し、借りた本は後回しにしてその本を自分の前に置く。そこで体が冷え切っていることに気づき、コーヒーを沸かす。読書に適した音楽を探してスマートフォンを触る。5分ばかり探し、とりあ

          ハーゲン

           その日の午前中は常にバタバタしていた。部下が提出した書類は誤りだらけだったし、わけの分からないクレーム電話に小一時間対応する羽目にもなった。電話をかけてきたのは厚化粧をして真っ赤なジャケットを羽織って大きな真珠のブレスレットをつけた六十歳くらいの女性で(もちろん私の想像にすぎない)、昨日からテレビがつかないという内容を伝えるのにおよそ三十分かかった。 「ですからね、昨日の朝にNHKのニュースを見ていたんですよ、知ってます?昨日ね、あ、昨日の昨日ですから一昨日ですかね、一昨日

          要約問題

          要約せよ。 問「大抵のことはうまくいかないし、だって適当にやっているから、でも適当にやってるからうといまくいかないなんて当たり前だし、当たり前のこと、当たり前のこと言わなくたっていいじゃないか、というか、頑張ろうとしているけど頑張れないから、そうやって適当にやっちゃうっていうか、真面目にやってるけど真面目にできないから、こうなっていて、でもだから、真面目にやれと言われたって真面目にしたいという気持ちはあるから、真面目にできないだけで、真面目にしたいんだよ僕は、でも、でも真面

          柴田元幸さんの講演会にて

           とある機会があって、枚方の蔦屋書店で柴田元幸さんのお話を聞くことができた。小説家、翻訳家の谷崎由依さんを聞き手に、柴田さんの自伝、仕事の裏話、朗読と盛りだくさんの内容だった。質疑応答も織り交ぜつつ進む対談は、柴田さんの話し上手も相まって和やかに、時に笑いも起こりながら進んだ。柴田さんの著書の中で、僕は学生時代うまく議論に参加できない学生だったとの一節があり、僕はその印象を強く持っていたためか、小さな声でボソボソ喋るイメージを持っていたのだが、それは大きく裏切られることになっ

          柴田元幸さんの講演会にて

          コーヒーと円筒

           「Eastって、西っぽいよね」  初めて上がり込んだ彼女の家で、沈黙を恐れた僕は言った。彼女は小さく笑って、それ以上何も言わなかった。鉛色の空を見やると、雲の隙間から濃紺の空が見えた。ひどく寒い夜で、エアコンを付けても部屋はなかなか暖まらない。僕は白い息を吐きながらセーターの毛玉をこねくり回していた。目を閉じて何か音を求めた。近くの公園で若者たちが騒いでいる。誰かが誰かの家のインターホンを鳴らす。インターホンの音は二度聞こえたけれど、ドアが開く音はしなかった。小さな足音がだ

          コーヒーと円筒

          はじめに

          僕はとある大学の1回生。全く、何して過ごしているのやら。楽しいような、退屈なような。僕はね、もっともっとビックな人間になりたいんだ。でも何かを継続することは難しいし、飽きっぽい性格なんだと思う。でもそんな僕でもね、何か行動を起こそうと思うんだ。そのスタート地点として、僕はnoteを選んだ。段々文章も上手くなってくると思うよ。ていうかまだ誰も読みそうにないや。それでもやるつもりだよ。早いうちから離脱したとしても、そういうやつなんだなと思って蔑んでね。