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手組みホイールについて

トライアル自転車にも一応、完組ホイールというモノが販売されています。しかし、基本的にはすべて「手組み」をする世界なのでウチでは一年中ホイール組んでます。ライダーに合わせて組むので無限の組み合わせがあり、面白い世界です。

完組ホイールが当たり前になっている現在では、プロショップと言われるお店でもあまり手組みはしないと聞きます。それだけ完組の精度やコスパが良いのだと思いますが、手組みホイールにはロマンとは別に実用的なメリットがあります。当店ではライダーの体格や乗り方、使うシーンなどヒアリングをしてから組み方を決めます。基本的にスポークはSAPIMしか使っておりません。ニップルも然り。理由はたくさんありますが、無料記事なのでそこは割愛させていただきます。手組みが得意だと自負のあるお店さんは、例外なくSAPIMを信頼していると思います。逆に「SAPIM?なにそれ?」というお店でホイールを頼むのは少し考えた方が良いかもしれません。

ホイール組は経験値がとても重要になってくるので、どれだけの数を組んで来たかがひとつの目安になります。私は4桁に乗ってから数えるのをやめてしまったので正確な数字は分かりませんが、年数回しか組まないメカニックよりは良いホイールを組める自信はあります。随分組む件数は減ってしまいましたが、今でも年間50~60本くらいは組んでます。愛用のスポークカッターは0.5mm単位で切れるので、スポーク強度をギリギリまで高めることが可能です。また自分で転造しているので、ネジ山の精度も追及できます。1カ月かけて調整したネジ山の嵌合は素晴らしく、もう自分で切ったスポークじゃないと組みたくないと思うくらいです。

ではホイール組を依頼する為に気を付けるポイントはどんな事があるか。
下記の様な事に気を付けてみると良いでしょう。

①スポークカッターを使っている
②スポーク長計算を各部計測して出している
③フランジとリムとの関係性をよく理解し、使うスポーク選定・組み方ができている
④ニップルの長さ指定ができる
⑤JIS、イタリアン、逆イタリアン、ラジアル、片ラジアル、ロクヨン、など組み方のバリエーションがある
⑥忘れがちだけど、振れ取り台、ニップル回しなどの工具がちゃんとしている

どれだけ良いハブ、リム、スポーク、ニップルを使っても、それらの関係性をよく理解できていないと手組みホイールのメリットがありません。形にするだけならYoutube見れば誰でもできます。たくさん手組みをしているお店はノウハウもたくさん持っていると思うので問題無いと思います。しかし、「数年ぶりに手組みしたけど、やっぱり手組みはいいね!手組みもお任せ下さい!」なんて記事もチラホラ目にするので・・・これから手組みを考えている方の参考になればと思います。

当店は小径車から実用車まで、基本的になんでも組めます。が、ストレートプルはノウハウを持って無いのでロード系のストレートプルは基本的に受けておりません。お客さんの不利益になりますからね。トライアルは専門ですし、MTB系の中でも特にDJやストリート、トリック系を楽しむためのホイール組を得意としています。仕事で毎日使う自転車のホイールや、ビンテージロードのホイール組なども承っております。ホイール難民の方がいらっしゃれば、お気軽にお問合せ下さい。

自転車屋のどか
東京都昭島市美堀町1-8-2
042-519-1187
営業日:金・土・日
営業時間:12時~20時

https://www.instagram.com/nodoka.bicycle/


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