”簡潔におねがいします”~Go三浦崇宏さんの『言語化力』で気づいた弱点~
Go三浦崇宏さんは博報堂出身のクリエイティブ・ディレクターで、Twitter経由で知ったのだが、「ささる」短い言葉で人を動かす力を持つ人だと思っていた。その点では、若新雄純さんと共通点を感じていた。
”とりあえず読めばわかる”
この記事は、読書感想文でもなければ、内容をコンパクトに紹介するものでもない。買って読んでもらうことを強くお勧めするからだ。特に「話が長くなりがちな人」や「意見をうまく伝えられない人」には必須だろう。
この本を選んだ経緯はこうだ。今、私が作る教育における「課題図書」を選定している。「文系人材が活きる道」として語彙力・論理性を強化する教材を探していた私に、欠落していたスキルを教えてくれたのが「この本」だ。
小難しい話は一切出てこない。でも、役に立つ。最高じゃないか。
”語彙力と論理性では足りない”
以前、かしこさの要素として「語彙力」と「論理性」を扱ったが、それをアウトプットするスキルについて深掘りすることがなかった。「コミュニケーション能力」というテーマに内包した「つもり」だった。
実は、私自身に足りないスキルであったがために、コミュニケーション能力の記事でも深く「扱えなかった」のだ。人生を振り返ってみれば、私のコミュニケーション能力は決して褒められたものではなかった笑
”簡潔におねがいします”
私の弱点は「話が長いこと」だと思う。主な原因は、塾での授業屋としての縛りにあったと分析している。100分程度の授業時間を、演習要素の限りなく少ない日本史という科目ではトークで埋めることが「義務」だった。
話自体は「分かりやすい」「面白い」と評価されることが多かったのだが、それは平易な言葉に置き換えること、学力の幅に応じて様々なネタを配置すること、寸劇を混ぜるといった工夫によるものだった。
語彙力や論理性にはそれなりの自信があるのに「面接」は大の苦手だ。いつも「簡潔におねがいします」と言われる。noteでも最初の頃の記事を読み返すと、いつも編集で大量にカットする羽目になる。
SNSで「ゆるい短文ラリー」が求められる時代。もちろん短文が絶対的ではない。しかし、短文も使いこなす能力が今後の発信力には不可欠だ。noteに長文に耐えうる読者が多いことに甘えていた自分がいる。
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決めた。
ジジイになったときに「じいちゃん、話長い」と「じいちゃん、お口臭い」だけは、絶対に言わせない。
(2022/10/5)