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scammer(欺詐者)と電話で会話してみた

ニュージーランドに住んでいます。

どこの国でもscammer(詐欺)はいると思います。

私がこの国でよく遭遇迂するのは
電話をかけてきて、人と話をしつつ、その人を騙して
そこからコンピューターのアクセスを得て、個人情報を得るもの。

ニュージーランドではsparkと言う電話の会社がメジャーです。

scammerは
「こんにちは、Sparkの者です。
あなたのインターネットについて電話しています。
(または、あなたのインターネットに問題を見つけたので電話しています。)」

今までの経験では、すべてのscammerがインドのアクセントのある英語を使っていました。

こういう詐欺がある事を知っていれば、ほとんどの場合はすぐに「騙そうとしているのだ」と言うことはわかります。

私は今までは、こう言う電話がかかってきた時は、そのまま電話を切っていました。

夫は、騙されたふりをして話をして、コンピューターを開いて、安全を確保しながらギリギリまで会話してみる (笑)と言うことをしたり、
「これは政府の機密期間です。これ以上話を続けるには、パスコードをお願いします。」と言ったりしています。

私の最近の対応法は、自分がメンタルヘルスプロフェッショナル・ライフコーチであることを意識しています。

これは電話で挨拶をした後に
「あなたはご自分の仕事が好きですか?」と訊く。

最初にこれを試した時は、すぐ電話を切られました。

2回目は昨日。
「あなたはご自分の仕事が好きですか?」

相手「私はSparkの物で、インターネットの事で電話しているんですよ」
私「そうなんですね」
相手「どうして、そんな事訊くのですか」
私「ちょっと興味があって」
相手「インターネットの事で電話しています」
私「それで、あなたはご自分のしている事が好きですか」
相手「どうして、そんなことを訊くのですか。自分の仕事は大好きですよ!」私「もっと話したい事がありますか」

そこで沈黙があったので、私から電話を切りました。


彼らが自分から電話を切るように仕向ける、と言う目的でこのような会話をしている訳なのですが、
もしかして彼らが、(こんな仕事はしたくないよな)と再考しないかな、と言う淡い期待もあります。(そんな自分は甘いのかもしれませんが。)

多分、お金を稼ぐために、彼らは大変な思いをしているのでしょう。
もしかすると、私が上手く騙されたら、子供に服を買ってあげられるのかもしれない。
家賃が払えるのかもしれない。

もちろん、だからと言って騙されようと思う訳では全くないのですが
普通の人が、「他の人を騙して何かを得ようとする」行為をする事自体
、状況が大変であるのか、この人には何かのスキルが足りていない、と言うことの証拠なのだろうなあ。

もしもこの人が「お金に問題ないけれど、楽しいから」人を騙しているのであっても、
それはそれで、この人には、この社会で生きていくための何らかの大切なスキルが欠けているのでしょう。

問題行動は「スキル」と「状況によって要求される事」の釣り合いによって起こります。

私だって、子供の為に食べ物も買えない、家の賃貸も払えない、と言うような状況になれば、自分の現在のスキルを持っても、「詐欺」のような問題行動に走るかもしれない。
(多分、私は他の方法で対処するとは思いますが、もちろんそこまでお金がない状況に陥った事がないので、わかりません。)

状況やそこから要求される事を変えるのは、簡単ではないけれど
問題解決を通して、スキルを伸ばすような人間関係を作り上げて

「犯罪」と呼ばれる「問題行動」をこの世の中から減らしたい
「戦争」と呼ばれる「問題行動」とこの世の中から無くした
「虐待」と呼ばれる「問題行動」とこの世の中から無くしたい
と思って、日々仕事をしています。






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総合診療科医のだのり@ニュージーランド
「親も育つ子育て」を広めるために、私の持っている知識、経験、資料をできるだけ無料で皆さんに届けたいと思っています。金銭的サポートが可能な方で、私の活動を応援していただける方は、サポートをしていただけると嬉しいです。