はじめての給与計算
人事に配属された新卒1年目。初めての仕事が「給与計算」でした。会社説明会やインターン開催だけが人事の仕事だと思っていた学生時代。実際配属されると180度違う事務仕事ばかりでした。
給与計算の「き」の字も理解してなかった当時の自分が必死に覚えた給与計算業務を備忘録として記録します。
はじめに
弊社の給与制度をざっくりと紹介します。
アルバイトをしていました学生時代は、給与=「翌月に支給」感覚だったので、働いてないのに給与が出るの?と驚いた記憶があります。
給与計算の考え方
そんな給与計算のキホン的な考え方は
です。
どういうことかというと、給与計算の8割くらいはシステムが計算してくれます。
最初の仕事が給与計算と言われたとき、「給与計算って人がやるの?システムじゃないの?」と思いました。この感覚は正しいと思ってます。業務内容をイメージしにくいのはこうした感覚があるからです。
給与計算の手順
じゃあ何をしてるのか説明しますと、大きく分けて3つのフェーズがあります。
『月次処理』→『本給与処理』→『現物給与処理』です。
まず、月初に『月次処理』を行います。その後、給与に関わる全てのイレギュラーを『本給与処理』で対応します。給与支給後に、現物で別途支給したものや徴収した社会保険料を反映させる『現物給与処理』を行います。
これらが基本的なサイクルで、1ヶ月で見るとこのような図になります。
このサイクルがずっと続きます。
次に各フェーズを詳しく説明します。
月次処理
月次処理はその名の通り、毎月決まった処理をするフェーズです。目的は、経費(人件費)を確定させることです。IT業界では、人件費が売上原価の多くを占めます。そのため、人件費をいかに早く把握するかが経営戦略の鍵となります。そんな月次処理で行うことは下記の通りです。
給与システムでは計算できないこれらの金額(できるシステムもあるのかな?)を勤怠情報から対象者を抽出して確定させます。勤怠に関わるすべての処理をこのタイミングで行います。
本給与処理
本給与処理は給与の伝送までに行う給与処理のフェーズです。ここのフェーズが一番重たく、目的は「イレギュラーを正しく処理する」ことです。そんな本給与処理で行うことは以下の通りです。
などなど...。
給与に関わる全ての処理をここで行います。
あれ?案外簡単そうじゃない?と思った通り、処理自体はそこまで難しくありません。ただ、本給与処理でミスをしたらとんでもないことがおきてしまいます...。そのため、就業規則や本人の申請とにらめっこし、「1円も間違えないように...」や「未処理を防ぐように...」などと神経をすり減らし本給与処理を行っています。
※月によって処理数に差があります。多い月だと結婚や出産だけで10件あったりなかったり...。
※すべてダブルチェックをします。
現物給与処理
現物給与処理は、給与とは別に支払った報酬を給与システムに反映させるフェーズです。目的は年末調整を正しく行うためです。現物で支給したものを給与システムに反映しないと、正しい収入が算出されず、正しい所得税が年末調整時に計算されません。そのため、毎月こまめに処理することで、漏れを防いでいます。そんな現物給与処理で処理する項目は以下の通りです。
などなど...。
現物で支給されたものや給与として支給されなかった金銭を処理します。
さいごに
以上が弊社の内製化している「イレギュラーを正しく処理する」給与計算業務です。会社によってアウトソーシングしていたり、内製化してるけどやり方や特徴が違ったりと様々だと思います。私は将来的にはアウトソーシングに頼りたいなと思う反面、給与計算業務で身についた生かせる知識がたくさんあったので内製化のままでもいいかもとも感じています。なので、自分だけでなく他の人が難なく給与計算業務ができるようにシンプル化することが今の課題です。概要の備忘録とはなりましたが、マクロを作って減らした細かい作業などの備忘録も書いていきたいと思ってます。