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親知らずを未来の貯蓄に!自家歯牙移植という選択肢

みなさんこんにちは!
2025年12月に東京都杉並区で『のだデンタルクリニック西荻窪院』を
開院予定の歯科医師、野田裕亮です。

今回のテーマは、自家歯牙移植シリーズから「自家歯牙移植は誰でもできるのか?」についてお話します。

自家歯牙移植の成功条件

自家歯牙移植が成功するためには、以下の条件を満たすことが重要です:

  1. 抜歯が必要な歯の周りの骨の状態が良好であること

  2. 移植に使用する健康な歯があること(保険適用となるのは親知らずや埋伏歯のみです)

  3. 移植先に適したサイズの歯であること

また、以下の条件も成功率に影響します:

4.若い年齢であること

5.喫煙していないこと


移植に関わらず喫煙はあらゆる外科処置にとって大敵

上記の最初の3つは絶対条件ですが、年齢や喫煙については必須ではありません。ただし、成功率を高めるためには、血流量が確保できる若い時期(40歳以上では成功率が低下します)であり、喫煙しないことが推奨されています。

知っておいてほしいこと

外科的処置全般に言えることですが、若いほど回復力が高く、喫煙はしない方が好ましいです。しかし、誰も歯を失うタイミングを予測することはできません。だからこそ、自家歯牙移植という治療法があることを多くの方に知っていただきたいと思っています。

たとえば、思春期に親知らずが生えてきたとき、多くの人は「親知らずは抜くもの」と考えがちです。しかし、親知らずの萌出方向が他の歯や歯並びに悪影響を及ぼさない場合、親知らずを大切にケアし、保存しておくことで、将来の「歯の貯蓄」として役立てることができるのです。

親知らずを活かすためのアドバイス

私は10代後半や20代の患者さんと話す際、将来奥歯を失った場合に「自家歯牙移植」という選択肢があることをお伝えしています。そして、「親知らずもしっかり守っていきましょう」と定期検診を推奨しています。

治療法の選択肢を広げる

奥歯が保存不可能な状態になり、抜歯が必要となった場合、多くの方はインプラント、ブリッジ、入れ歯を提案されるでしょう。しかし、自家歯牙移植という選択肢が知られていない場合、そのまま3つの治療法だけを選ぶことになってしまいます。

自家歯牙移植を選択肢として考えることで、将来の口腔内環境をより良い状態に保つことができるかもしれません。そこで大切なのは、「自家歯牙移植ってできますか?」と質問できる知識を持つことです。

まとめ

親知らずは、むし歯や歯周病のリスクがない場合、しっかりとケアして残しておくことで、万が一の際に自家歯牙移植に活用できる可能性があります。自家歯牙移植を知ることで、未来の治療の選択肢が広がることをぜひ覚えておいてください。

これからも、皆さまの健康な笑顔をサポートする情報を発信していきます。ご質問や気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください!

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