歯牙移植の新たな選択肢「歯牙レプリカ法」とは?
みなさん、こんにちは!
2025年12月に東京都杉並区で「のだデンタルクリニック 西荻窪院」を開院予定の歯科医師、野田裕亮です。
今回は、以前ご紹介した歯牙移植における「歯牙レプリカ法」の特徴とメリットについて、改めてまとめてお伝えします。歯を失ってしまった場合や、親知らずが残っている方には特に興味深い内容かと思いますので、ぜひ最後までお読みください。
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従来法の歯牙移植の課題
従来の歯牙移植では、移植する歯を抜歯した後に、移植先(受容床)の穴を形成します。この際、CTで骨幅や深さを事前に診断していても、インプラントのように形状が規格化されていないため、移植歯を出し入れしながら穴を調整する必要があります。
しかし、この過程にはいくつかの課題があります:
制限時間「18分」
移植歯を抜歯した瞬間から、歯根膜がダメージを受け始めます。この歯根膜が歯牙移植の成功において重要な役割を果たすため、迅速な処置が求められます。歯根へのダメージ
何度も移植歯を出し入れすることで、歯根の表面にストレスがかかり、成功率が下がる可能性があります。
レプリカ法の画期的なメリット
そこで注目されるのが「歯牙レプリカ法」です。この方法では、実際の移植歯の代わりに歯牙レプリカを使用して受容床の形成を行います。以下が主なメリットです:
歯根膜へのダメージを最小限に抑えられる
受容床の形成を全てレプリカで行うため、移植歯を抜歯した後はすぐに移植が可能です。これにより、歯根膜が受けるダメージを大幅に軽減できます。精密な準備が可能
レプリカを使うことで、穴の形状や深さを正確に調整でき、移植歯が最適な状態で収まる環境を整えられます。
歯牙移植に対する誤解を解く
「歯牙移植は成功率が低い」「技術的に難しい」といった声を耳にすることがありますが、以下のポイントをしっかり守れば、歯牙移植は決して難しい治療ではありません:
事前診断をしっかり行うこと
移植が可能な条件を正確に見極めることが重要です。「18分ルール」を厳守すること
迅速かつ丁寧な処置が成功への鍵となります。
これらをサポートする上で、歯牙レプリカは欠かせない存在です。
歯牙移植を検討されている方へ
「歯を失ってしまうかもしれない」「親知らずが残っている」などのお悩みをお持ちの方は、歯牙移植が適応になる可能性があります。気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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