米津玄師「感電」パラレルワールドなCメロとMVのこと
「感電」のレビューのようなものを書きます。
以前から米津玄師さんの音楽は好きでした。
ハチ時代の曲も含めて、歌いたくなる歌だなあとか、いい曲だなあと思う程度でしたが、「Flamingo」を聴いた瞬間に確信しました。
米津玄師さんは天才。
「感電」は「Flamingo」ほどの外連味はないけど、その分ポップで分かりやすい。
今までの米津さんのどの曲よりも好きになりました。
ではなぜ私はこんなにも「感電」に魅了されるのか。
好きなところはたくさんあります。
フォルテで前に出てくる管の音
Aメロの弾むような歌い方
Bメロの走ったような歌メロからの溜めたようなリズム
SEがR2-D2みたいで可愛い
ワンワンワンとニャンニャンニャンが可愛すぎる
たくさん語りたいことはあるのですが、私の中で特筆すべきはCメロです。
Cメロとは、「肺に睡蓮 遠くのサイレン…」のところですね。
この部分を初めて聴いた時、耳を疑いました。
転調していないのに予測ができない歌メロとパーカッションは、ゆっくりと異世界に落ちていくような感覚。
サンサーンスの「水族館」や、チャイコフスキーの「金平糖の精の踊り」を思い浮かべました。
少し不気味で、奇妙な異世界。
イントロからサビまでの印象とはまるで違う、完全にパラレルワールドです。
だけどあくまでもポップなのが米津玄師さんのすごいところであり、聴きどころだと思います。
「Flamingo」にも同じことが言えるのですが、モードなのに奇を衒った感はなく、なぜかポップになってしまう。
米津さんほどの才能があれば難解な音楽になってしまいがちなのに、万人に愛される曲になっているのがすごいです。
きっとそれすらも分かっているのでしょうけど(笑)
MVでは、Cメロ前のサビで米津さんが宙高く浮いていって、スモークで前が見えなくなりCメロに入ります。
なぜか元いた地下駐車場のような場所に戻され、慌てて別の車を探してまたあの世界へ戻る。
曲は大サビに入ります。
米津さんのいるキラキラ遊園地世界への入口は、あの地下駐車場であり、あの車はデロリアン的存在。
そう考えると、MVの始めの方で地下駐車場にいるのが気になります。
Cメロで異世界に落とされたと思っていたのに、実はCメロ以外が異世界だったということになるからです。
このMVはずっと誰か(視聴者と言っていいと思います)の視点で撮られています。
始めはずっと車の中にいるのに、Cメロ後の大サビにはドアを開けて傍観をやめ、米津さんがいる世界に入ってしまう。
異世界だと思っていたCメロが「現実」で、米津玄師と遊園地デートをしている自分が「パラレルワールド」なのです。
まさにそれが「現実」という考察です…(笑)
よく見る「生と死の世界」という考察は悲しくなるので、自分なりにこんなことを考えてみました。
あくまでも個人の感想です!
米津玄師さんの音楽には、語りたくなる魅力があります。
これからも耳が離せません。
初めての音楽レビューのようなテキストでした。
こんな感じのことを書いていきたいです。
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