放課後ランチで聞いたクラスメイトのフランスでの洗礼
- 2018/02/19 -
また新しい1週間が始まる。
3週目ともなればなんだかんだ慣れたもので、今日も当たり前のように工事現場のムッシューに「ボンジュール!」と大きな声で挨拶。
トラムの時間に遅刻しそうだったので駆け足で通り過ぎると、彼はいつもと違う表情で、いつもと違う言葉をくれた。
「今日は遅刻?急いで急いで~!」
イタズラっぽく言う彼に「メルシー!」と叫んで大きく手を振り、全力疾走。
おじちゃん、ちゃんと顔を覚えててくれたんだと嬉しかった。
さて本日も3時間フランス語漬けの授業を終えて、お昼からはクラスメイトの日本人の女性と初めてランチへ。(前回とは別の方)
その方は午後のクラスも選択しており、火~木曜日の午後がみっちり授業で時間に余裕がないらしく、街の散策も全然できていないとのことだったので、月曜日の今日お出かけすることにした。
とりあえず街を散歩しながら、ランチのお店を決める。
学校近くのピザ屋さん。
相変わらず、看板の字に惹かれてつい写真を撮ってしまう。
お店の壁に貼ってあったたくさんのプレート。
猫について書かれたものが面白かったので、ちょっと私なりに訳してみる。
・CHAT ou PACHA?
- 猫か、それとも大臣か?
(PACHAとはオスマン・トルコの地方総監を指す言葉のようで、 mener une vie de pacha. / faire le pacha. で ”贅沢三昧な暮らしをする” という意味になるらしい。”大臣”という表現はちょっと自信ないけど。)
・CHAT BIEN ÉLEVÉ MÉFIEZ-VOUS QUAND MÊME
- 行儀の良い猫にはとにかく気を付けるように
・CHAT LUNATIQUE
- 気まぐれな猫
・CHAT SNOB
- 気取り屋な猫
・CHAT LOUFOQUE
- 風変わりな猫
・CHAT DINGUE(DE SES MAÎTRES)
- クレイジーな猫(彼らの主人のための)
・CHAT LOUPÉ
- 逃げ猫?
・FÉLIN(POUR L'AUTRE)
これは分からなかったけど、日本の漫画「ねこったけ」のフランス語タイトルがこの言葉だったから、"猫好き"的な意味の慣用句か何かかな?
たぶんこれらの用途としては、日本でいう「猛犬注意」のプレートのようなものだと思うけど、こんなものが玄関や門についていたら、思わず顔が緩んでしまいそう。猫への愛が溢れているなぁ。
そのまま歩いていたら、かわいいチョコレート屋さんを発見。
店内にはチョコレートや甘いものがたくさん!
とにかく内装がとてもかわいかった。
こんな飾り方日本ではしないなーと思いながら、店内をぐるぐる。
そんなことをしているうちに15:00前になり、慌ててランチのお店を探す。
早く入らないと、ランチタイムが終わってカフェタイムになってしまう。
やっとお店に入ると、メニューのシステムがよく分からず&仏語が読めずに2人で苦戦。
テキトーに選んで、運ばれてきた一皿がこちら。
どーん!!!
頼んだのはグラタンだけど、ほとんどがマカロニ。
上から下までぎっしりマカロニ。
しかも実は、奥にあるグレーのケースに溢れんばかりのバゲットが入っている。
日本でいう、うどんにおにぎりをつける感じ?
いや、それにしても重すぎる。
もちろんグラタンは3分の2しか食べきれず、バゲットは手を付けられず。
そんなエンドレスマカロニなランチを食べながら、クラスメイトの女性といろいろ話をした。
彼女はとても優秀で優しい人だったけれど、フランスに来てすぐからちょこちょこと苦労体験をしていた。
彼女が話してくれた話のひとつを少し書こうと思う。
彼女は語学学校の間の住処としてレジデンス(学生寮)を契約していたが、午後の授業や学校帰りの買い物などで部屋にいるタイミングが少なかった。
そんな生活の中、日本から大量に生活用品を送ってもらったが、それが一向に届かないことに困っており、どうやらアパートの管理人が常に不在だということがわかった。
そもそもフランスの郵便事情は、本国の人たちすらあまり信用していないほどによくなくて、家にいるのにインターホンが鳴って速攻受け取りに行かなければ、不在票もなしに持ち帰られてしまう。
近くの店の主人に預けたりして、そのまま放置(届け先の人に、店に預けたと伝えない)の場合もよくあるらしい。
なんじゃそりゃ。
その上、彼女の寮は管理人が日中ほぼ不在のため荷物を受け取れるはずなんてなかった。
「配達できない」という電話だけ彼女の携帯に連絡が入り続け、彼女も仏語を聞き取れないので言い合いもできず、どうしたらいいのかお手上げ状態。
結局校長先生へ直接相談し、学校宛に届けなおしてくれるよう話をつけてもらい解決したようだったが、途中「高い関税の支払いがある(?)」だの「日本へ送り返す」だのと揉めたらしく、相当大変そうだった。
まさに一連のやり取りが ”フランスならでは” というか、渡仏早々に日本ではぜったいしないような経験をされているなぁ、と一人で歩いて帰りながら思った。
言葉の違う国で生活するって、こういうことだ。
日常生活が試練で、冒険だ。
さて、そんな日の夜ご飯は Tarte aux légumes (タルト・オ・レギューム) 。
トマトソースベースの野菜のタルトです。美味しかった。
その分高くお金は払っているけれど、生活に慣れないうちから買い物や料理をしなくていいのは本当に楽でした。参考までに。
ついでに、昨夜のご飯も。
前菜的な感じでまずカボチャスープを頂き、全部食べて出されたのがPoulet rôti (プレ・ロティ)、ローストチキンです。
外の皮がぱりっとしていて、中は柔らかい。
これが本物のローストチキンなのか!と衝撃を受けた。
次回は再び、お散歩写真の回です。
写真たくさん載せます。
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