日本の間取りが世界の当たり前だと思い込んでいた話
我が家は夫の海外赴任のため、家族で東南アジアに引っ越してきました。
日本から引っ越すにあたって、まずは夫が単身で家を借り、住む環境を整えてからわたしたち家族が合流するという手順にしました。
赴任が決まったのはまだ下の子が生後6ヶ月の頃。
乳児と幼児を連れて外国に家を探しに行くのはわたしにはハードルが高かったため、家探しはほぼ全て夫にお任せしました。
日本からはネットの情報もほとんど出てこないので、夫の会社と娘の幼稚園に通いやすいところで大体の場所を決めているくらいでした。
せっかく外国に住むからには、あまり日本人がいないところがいいという夫。
外国で住む家を自分で探すという経験がないわたしは、まぁ任せるよ〜という感じでした。
夫が通勤しやすく、娘の幼稚園に通わせやすく、かつ日本人が少なそうな物件が無事に決まり、わたしたち家族は引越し当日を迎えました。
ドアを開けた瞬間、なんて広いリビングなんだと驚いた記憶があります。
海外のお家は日本より広いんだなぁ。。
あ、寝室の窓からライトアップされたプールが見える!
子どもたちもうれしそうにソファで飛び跳ねています。
そうだ、キッチンどんなかな〜
・・・
???
シンクはあるけどコンロがない。
え?
キッチン。。どこ?
夫に尋ねるわたし。
あー、コンロこっちやねん。
バン!
シンクの奥にあるお風呂場のとびらの様な折り畳み式のドアを開けると、そこには真っ暗なキッチンが。
・・・
シンクとコンロが別の部屋!?
何この使いにくそうな間取り!
なんか変わった間取りやなーとは思ったけど、え、使いにくい?
そうかな〜
そうだ。夫は全く料理をしない人だった。。
このタイプのキッチンはウェットキッチンと言うらしく、少し前の時代に中華系のお家で流行った間取りなんだそう。
コンロのある部屋の床は水を撒いてブラシで擦るという方法で掃除ができるため、揚げ物や炒め物を多く作る家庭にはよさそうですが。
とはいえ、やはり調理中は使いにくいことこの上ない。
洗った野菜を切ってボウルに入れて隣の部屋まで運ぶ→水滴ぽたぽた。
使い終わったフライパンから油や調味料がこぼれない様に慎重にシンクまで運ぶ→突然子どもが横切り盛大にこぼす。
何かを炒めながら他の具材を切りにシンクの方に行き、戻ってくると大抵焦げている。
調味料どこやったっけ、そうだ、さっきあっちで使ったんやった。。など。
無駄な神経を使いまくり、調理中の掃除も必須。
わたしはこの家に住んでいた1年4ヶ月間、ほぼ毎日何かをふきこぼし、ゆで卵を2回爆発させました。
換気扇まで飛び散った卵を拭きながら泣いたあの日、思いました。
あぁ、シンクの隣にコンロがあるのはありがたいことだったんだなぁ。。
日本の家の間取りは、日本人の暮らしに合うように作られていたんだなぁと。
わたしは自分が間取りに対してそんなにこだわりはないと思っていましたが、今回のことでこんなことまで考えていないといけなかったのか!という気付きになりました。
自分が育った環境の当たり前は、世界の当たり前ではないんだなぁ。
海外での生活を経験してみて、初めてわかったことでした。
これからお家を探す方のお役に立てれば幸いです。
普通はちゃんと見ますけどね、間取り。
読んでいただき、ありがとうございました😊
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?